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遺産

2011-07-09 06:12:54 | Weblog
ユネスコの世界遺産にしたい宝物を、私たちも待っている。うらやみながら、奥州・平泉の登録決定に拍手を送りたい。

平泉を有名にしたのは、ご存じ源義経と松尾芭蕉。2人の力が合わさって、「夏草やつわものどもが夢の跡」の句が生まれた。知名度は抜群。だが、義経の悲劇も俳句の風流も知らない海外に価値を認めさせるには、随分骨が折れたことだろう。

今回の認定には大震災が大きな影響を与えたに違いない。被災した人たちが、争いも苦しみもない浄土の風景を誇らしく語る。光を抱いて苦難に耐える。義経を知らない外国人でも心がうたれぬはずはあるまい。

観光客が殺到する。とそろばんをはじく声がする。そんな特効薬ではないことは五箇山の合掌集落が教えてくれる。復旧、復興の励みになる、と認定の喜びが語られる。

この言葉こそ、耳を傾けたい。誰のための世界遺産か。まず地域の宝として根付くこと。観光商売はその次か、先を越されて悔しいが、平泉の認定は自分たちの宝を大切にすることを教えてくれる。

時間をかければ、輝きは増す。長丁場を覚悟の取り組みも、悪くはない。

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