デジカメぶらりぶらり

デジカメのほやほやの写真をご覧下さい。

40歳

2012-10-04 07:20:13 | Weblog
孔子は「40にして迷わず」と言い、孟子も「40にして心を動かさず」と言った。だが人生80年時代の、聖賢ならぬ身には、40歳はまさに分岐点。

曲がり角に立つ不安の方が、大きいのではないか、国交正常化40年を迎えた日中関係は、急カーブで脱線気味だ。巨額の政府開発援助、技術支援、そして地道な民間交流。積み重ねてきたものがもろくも崩れていくようだ。

いや、本当に心配なのは、日中関係より中国そのものだ。改革・開放路線を進み始めて34年。年率10%近い高成長を続け、国内総生産(GDP)は世界2位になった。中国共産党は、可能な者から先に豊かになり、貧しい者を助けるという「先富論」で資本主義化を正当化してきた。

しかし、党幹部の腐敗が蔓延し、1%の富裕層が国富の40%を独占。貧富の差が極端で、暴動を含めた抗議行動は年に18万件になるという。今の中国は、1990年代にヒットした米映画『スピード』を思わせる。

時速80キロを切ると安全装置が解除される。厄介な爆弾が路線バスに仕掛けられる。速度を落とさずに走りつつ、乗客をどう救うか。中国も、経済の急成長を維持できれば、まだ不満を吸収しうるだろうが、失速すれば爆発が起きかねない。

映画ならスリルを楽しめるけれど、悪いことに、バス「中国号」は「日本号」のすぐ横を並走している。