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手の甲

2011-01-22 08:33:40 | Weblog
名作「東京物語」(昭和28年制作)が、リメークされるという。尾道から上京して寂しく帰郷する老夫婦の話である。

主役の笠智衆さんは40代で、この70代の老人役を演じていた。かと思えば、昨秋、92歳で亡くなった池部良さんは33歳で「青い山脈」(昭和24年作)の高校生役をやった。

役者は化けるといはいえ、よくも見事にごまかしたものだ。歌舞伎の中村富十郎さんが81歳で亡くなった。人間国宝の役者だが、74歳で長女が生まれたことでも知られる。
こちらは年齢をごまかしようがなく「快挙」といってもいい。歌舞伎界は重鎮を失ったが、元気な話題で盛り上がってほしい。

記者は色々な役者や女優と会う機会がある。年齢不詳の方々も少なくない。実年齢はどこに現れるのか話題になる。首筋、目元、いや口元だ、等々の体験談を出し合う中で最も感心したのは「手の甲」だった。

手の甲は年齢を正直に現すというわけだが、人をだます役者と違って普通の人が年齢を隠す必要はない。亀の甲より年の劫(こう)と言う。苦労のにじむ「手の甲」も自慢の一つに加えたい。