BCLとベリカードの楽しみ

海外短波放送や国内放送を聴き、放送局からいただけるベリカードなどを紹介。近頃は、自分が楽しいと思える事柄も書いています。

プラハの風景写真  彫像のある建物 (2)

2022-01-10 | エトセトラ
プラハに住む友人から送られてきた、「プラハの風景写真」で、市内の「彫像のある建物」の写真 (その2) です。

旧市街広場から東の方に行くと、市民会館のような建物「市庁舎」(Obecní dům) があり、1905~1912年に建築されました。
(元は1383年頃からの王宮があったところで、1636年頃は教会の施設、1869年頃は軍の士官候補生学校となり、1903年に取り壊されました)



建物は、アールヌーボー様式で、当時の中央ヨーロッパでの最先端技術の設備が使われ、外観には寓話的な装飾があったり、彫像が置かれています。建物内には、スメタナ・ホールなど約1,240室の部屋があるそうです。(上の写真はネットから)



正面玄関のファザードは、プラハの神格化を表わしたという、カレル・シピラー (Karel Špillar) によるモザイク画が描かれ、入口を支える2本の電灯柱は、カレル・ノヴァク (Karel Novak) による、アトラスが世界を背負っている姿、とのことです。



側面の左側に、「国の屈辱」、右側には「国の復活」と名付けられた、ラディスラフ・シャローン (Ladislav Šaloun) 作の彫刻があります。



側面壁には、チェコの民族衣装の種類を描いた、円形レリーフのメダリオンが付いた装飾柱がいくつもあります。



彫刻家セネック・ヴォスミック (Čeněk Vosmík) による彫像は、15世紀の建築家マチェイ・レイセック (Matěj Rejsek) で、彼は、火薬塔や数多くの教会の建築に携わりました。



そのほかには、聖ヨハネなどの聖人像が置かれています。



市庁舎建物の裏入口の上部にあるのは、寓話的な男性像と女性像でしょうか。



市庁舎の脇にある建物は、1475年に建てられたゴシック様式の火薬塔 (Prašná brána, パウダー・タワーまたはパウダー・ゲート) です。元は、旧市街への入口門で、17世紀に火薬を保管するために使用されたため、そう呼ばれています。



この付近は、旧市街の住宅地で、中世の区画そのままだったため、1895~1914年にかけて、約600戸の古民家が取り壊され、新しく建てられました。
解体が始まる前の、旧市街の写真です。



新しく建てられた建物の1つが、現在は、「ホテル・パリ (プラハ)」 (Hotel Paříž) です。



建築家ヤン・ヴェイリッヒ (Jan Vejrych) によって、ネオ・ゴシック様式 (アールヌーボーとゴシックリバイバルの混合) によって、1904年に建築されました。
外観のセラミック・モザイクは、画家ジャノ・ケーラー (Jano Köhler) の制作です。



左右に、帽子を手にした白シャツ姿の男性と、籠をもった農民女性を、中央には寓話的な女性がいます。頭に王冠、長いドレスにマント、剣を持ち、上げた手にリンデン (シナノキ) の枝を持っています。(神話の女王リブシェをイメージしている?) チェコの獅子の紋章盾を持っている男の子や塔も描かれています。



今回は、これでおしまいです。

これだけ見ても、友人が言うように、「自分たちの地域を、あらゆる種類の彫像で飾ることに非常に熱心だ」ということがわかります。それが、プラハ市内の建物を見て回る楽しみでもありますね。


(彫像のある建物(1)(2)については、実際の建物などを見たことがなく、友人からの写真を基にして書きました。また、日本語の人名表記については、ちょっとあいまいです)



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