名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

飛騨の熊・猪犬訓練所

2012年04月20日 | セカンドルーム

 

熊牧場で飼われていた熊が従業員を襲ったり、札幌の郊外に現れたりと、野生動物の動きが活発になっている。
このあたりで熊の目撃情報は未だ聞かないが、ウリ坊を連れた猪が、休耕田や草むらを盛んに掘り起こしている。
春は猪の出産期で、子育てのため、お母さん猪がミミズや草の根を食い漁っているようだ。
猪は毎年5頭ほど子を産み、1年半で性成熟するので、栄養状態が良ければどんどん増えていく。


生後4ヶ月の授乳期が終わったウリ坊は行動力も付き、時には水路に落ちたり罠に掛かって命を落とす事がある。


天敵に襲われたり捕獲もされるので、成獣までの生存率はそれほど高くないようだ。


高山の郊外に、猪や熊猟をする猟犬の訓練所がある。
ここでは、巣に潜んでいる猪を追い立てたり、熊穴を見つけて追出す訓練を受けている。
狩猟で成果を出すには、1に犬、2は猟師の足、3に鉄砲と言われるように、犬は極めて重要な役割を果たしている。

広い柵の中には数頭の猪が放し飼いにされ、のんびり遊んでいるが、訓練のときは猪に絡ませたり、体当たりをさせたりと命がけだ。

看板には「訓練中に犬または人が殺されても一切の責任を負いません。犬に猪や熊が殺傷されても賠償を求めません。」と、恐ろしげな文言が掲げられていた。
ペットのマナー教室と違って、真剣勝負の訓練で勇敢な猪犬や熊犬が育つのだろう。
 
狩猟期になると、猟に向かう犬が家の前を通ることがある。
飼い犬のユキは興奮して激しく吠えるが、訓練をされた猟犬は見向きもしないで、平然と通り過ぎていく。
人を咬んだり、飼い犬を襲うことは無いと言われているが、厳しい表情を見ていると、いつ本能をむき出すか不安に感じる。
猟師も高齢化が進み、猟犬と一緒に山を走り回る人も少なくなり、箱罠猟が主力になってきた。
待ちの捕獲だけでは猪の勢いは衰えず、今年も劣勢ながら知恵比べの攻防が始まる。

コメント (6)
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