飛騨地方は明け方から、本格的な雨が降り出した。
気温も急に下がって、肌寒い雨の一日だ。
予定していた田植えを、1日繰り上げて昨日のうちに済ませておいたのは正解だった。
頼んであった苗も届いたので、天候悪化の前に田植えをしようということになり、急遽昨日の午後にすることになった。
今年は近所の人に、田植え機を使ってやってもらうことになっていたので、助手として苗箱を運んだり、後始末をする程度で手持ち無沙汰を感じるくらいであった。
苗箱から苗を外して田植え機に装着すると、機械の爪が1センチ角で苗を摘まんで、一定間隔に植えていく。
均一に苗が発芽していれば、3~5株ほど植えていくが、発芽していなかったり、薄い部分もあるので、数日後に余った苗で補植する。
植えた直後は根が定着していないので、3日間ほどは田に入らない方が良いとのことだ。
代かきの終わった田んぼに、波紋を描きながら田植え機が、エンジン音を響かせながら、快調に植えていく。
四角い田んぼなら、まっすぐに進めばいいが、山あいの田は山や崖など地形に合わせた変形の田が多いので、操作が難しそうだ。
2条植えの小型機は、小回りが利くようだが、それでも隅や際までは植えられない。
田植えは1時間ほどで終わったが、去年は鶯の鳴き声を聞きながら、2日掛かりで手植えをしたことを思い出す。
田植えが終わった後は、田面の露出部分が無くなるまで水を張り、田植え機や苗箱などを洗って作業は無事に終わった。
後は田んぼが干上がらないように、朝夕の水管理と雑草の除去が当面の仕事になる。
田植え後の恵みの雨は、か弱い早苗に元気を与え、にわか農夫にも憩いのひと時を与えてくれた。