今日の飛騨地方は雲ひとつ無い快晴で、初夏を思わせるような陽気になった。
陽射しが強く、野良仕事をしていると肌がじりじりと焼けるようだ。
頭を少し出していたつくしが、ここ数日の暖かさでにょきにょきと出てきた。
裏山で自生している行者にんにくが、鮮やかな緑の芽をあちこちで出していた。
さすが山菜の王様と言われるだけあって、厚味のある朴の枯葉を持ち上げたり突き破って、生命力の強さを誇っている。
行者や修験者は、行者にんにくを食べて厳しい修行に耐えたと言われている。
ユキも急な暑さに戸惑いながらも、残雪をうまそうにかじっていた。
乗鞍スカイラインの除雪作業が、5月下旬の開通を目指して急ピッチで進められている。
山腹を縫うように走るスカイラインの一部が見えていたが、先日の雪で隠れてしまった。
今年は遅くまで雪が降ったので、除雪作業はかなり手間取ることだろう。
御岳もまだ雪がたっぷり残っているが、少しずつ白いラインが上がっていく。
山の表情が穏やかになり、里も春色が日ごとに色濃くなっていく。