こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2015年3月3日 火曜日 音楽備忘録:ガムラン 1980-1982 その2

2015-03-03 22:31:04 | 音楽帳

な~ぜ「1980-・・・」という表記なのか?は、トーキングヘッズの「リメイン・イン・ライト」が1980年11月の国内盤発売だったからである。

昨日書いたことに、記憶間違いを発見した。「リメイン・・・」の端っこを発見したのは(たぶん)1981年の早い月日だった。それはシングル盤で購入した「ボーン・アンダー・ザ・パンチズ」だった。
その後、本ちゃん盤LP「リメイン・・・」に向かったのか?と言えば、そうでもなくて、次に来たのは、NHK-FMで放送された来日ライヴ。「サイコ・キラー」から始まる完璧なライヴテープをその後ずっと聴き続けることとなる。
ここで本格的にトーキングヘッズの存在を知ることとなった。

そのライヴテープで満足していた折、1981年の秋に兄が持っていたカセットテープ(リメイン・イン・ライト)を借りることが出来たのである。
しかし、当時「ガムラン」という意識は無かった。「ワンス・イン・ア・ライフタイム」のバックでキラキラ放射状に広がる音はダイレクトなガムランではないが、明らかにガムラン音楽からの引用だった。

年が明けた1982年春間近、結果はどうあれ高校受験が終わった頃、トーキングヘッズのリーダーであるデヴィッド・バーンのLPを買って毎日聴いて過ごしていた。
バーン初のソロは、トワイラ・サープのダンス「キャサリン・ホイール(回転花火)」というお芝居のバックグラウンドミュージック。
このアルバムにも随所にガムランの影響の痕跡が現れる。
イーノと共作した曲や、バーンとイーノが2人でベースを弾く「2人の兵士」なども含めて、ようく聴き込んだ一枚。

実はそのLPレコードは抜粋したもので、その後カセットテープのみで72分・23曲全曲が入ったものが発売された。当時は聴くことはかなわず、CD化されて買い・LPに未収録曲を聴くことが出来たのは90年代以降。
ただ未収録曲を聴いて感じたのは「LPレコードで充分」。未収録曲に面白いものはなく、LPのAB面にぎっしり良い曲が詰まっており、重要なエッセンスは全て網羅されている。

この「キャサリン・ホイール(回転花火)」と同時期に、サイアーレコードは『実況録音盤』という2枚組のトーキングヘッズのライヴ盤を発売する。「リメイン・イン・ライト」ツアーのものだが、NHK-FMのラジオ録音のほうが素晴らしく、なんでまたこんな良くないテイクをレコードにするのか理解できず、ラジオで数曲聴いただけで通り過ごした。

「キャサリン・ホイール(回転花火)」にはガムラン調の曲が多くおさまっているが、そのカラフルさや録音した人の声などを切り貼りする形は「ブッシュ・オブ・ゴースト」の創り方の延長線上にある。しかし、イーノが意図した「いけるところまでは延々に同じフレーズを繰り返す」というアフリカ音楽を組み込むための鉄則は、この盤では意図されていない。

■David Byrne 「His Wife Refused」1982■
コメント
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