10月14日 日曜日
午後、仕事場に行く予定が、精神的な調子が悪くて、横になっていた。
付けっ放しのラジオだけがやけににぎやかで、それが一番自分から遠く感じる。
トイレに行く気力も、ご飯を食べる気力もなく、催眠にかかったかのように、とはいえ、時にそのうなされた金縛りから解けて、水を飲んだりもしたが、そうしているうち、仕事場にも行けず、気付くと、ナイターも終わり、立ち上がったのは21時だった。
吐き気はないが、あるのは、虚無感と絶望感。
ふらふらと、台所に行き、お湯を沸かして、熱い緑茶を飲んだ。
体に深く染み入る。
夜中2時に睡眠薬をふだんより多めに服用して、横になるが、悪夢ばかり。
仕事で攻められ、追い詰められてばかりいるのだ。
パキシルが切れたせいかもしれない。
そんな断続的「魔」の刻を経て、夜明け早々に支度をして、欠陥住宅の家を出た。
10月15日 月曜日
ふらふらとしながら、都電「宮ノ前」の駅に。
みな、秋らしく上着を着る中、一人だけ自律神経麻痺した自分は、ワイシャツ1枚で腕まくりをして、窓を開けた都電の車窓からの風を受けている。
風が涼しいのは、ヘンなのか?
朝から晩までのロングランの様々な会議。
パンチドランカーのように、濁ったうつろな眼で、僕は、亡霊のように、意識無く立って居る…。
***
こんな夜だからこそ、動物たちの優しい姿が、自分を癒してくれる。
「20年間、風邪を引きっぱなしだけど、ショーは、明日も、続くんだヨ。」
(セックス・ピストルズ/パブリック・イメージ・リミテッド ジョン・ライドン)