こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

初夏に向けて・・・・ ~Pale Fountains 「Pacific Street」~

2006-05-19 16:24:07 | 音楽帳
梅雨が近くなり、すっかり、毎日、雨がちの天気。

ここから梅雨が来て、そして、それが開ければ、夏がやってくる・・・。

急に、ペイル・ファウンテンズが聞きたくなった。
このレコードは、初夏が映えるレコードである。

正直、若すぎて、演奏も楽曲もその勢いで、ちぐはぐな感じが印象はぬぐえないので、当時も、B級な感じという評価がされたが、私は、今では、そのB級具合がなんだか良い。

よく、このアルバムは、いろいろな、私の大嫌いな「ネオアコ」カテゴリーで「名盤」とされるが、そのような正統的な評価をすべき対象では無い。

音楽にはいろいろな楽しみ方、愛し方があるが、最近の、何かというと、すぐ「名盤」だの「歴史的」だのという陳腐な表現をしたり、やたらと感動する節の人々とは、相容れたくは無い。

私はそのような人々とは、距離をおいて、このアルバムを好んでいる。

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彼らの音を初めて聴いたのは、ラジオ日本の土曜夜中の「全英TOP20」だった。新人バンドの特集で、ChinaCrisis「クリスチャン」やTearsForFears「チェンジ」と並んで、彼らのシングル「Unless(悲しみの風景)」がかかった。

しかし、当時の僕には、その音は響かなかった。
そのカセットテープは、何度か聴いて消してしまった。

***

次に出会ったのは、数枚のシングルを経た頃だった。
NHK-FMの「サウンド・オブ・ポップス」の新譜特集で、彼らの12インチシングルから2曲聴けた。

元気で自分らのスタイルを模索しながらもちぐはぐな印象の「Palm Of My Hand」とそのB面に入っている静かな海の夕暮れ時に聞きたい「Love's A Beautiful Place」だった。

ここで初めてPale Fountainsというバンドに出会った気がした。

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その後、このアルバムに至るが、曲によっては、かなりな無理や歪みが出ており、決して全曲良いとはいえないが、その「ぶさいくゆえの可愛さ」とも言える「味」がある曲が多い。

1曲目の「Reach」(邦題:青春はいちどだけ)の「蒼さ」は極めてみずみずしい。
僕はこういうブリティッシュなバンドの「蒼さ」に対して、過大なセンチメントを感じる。決して日本人の若い人には感じない感性のものである。

同じ「蒼さ」はChinaCrisisやTearsForFearsの1枚目にも感じるものであるが。

***

誰かのように、大手を振って薦めるべきものでは無いが、今から夏にかけての微妙な日本の季節感に合うような気がする。

1.Reach○
2.Something on My Mind○
3.Unless◎
4.Southbound Excursion
5.Natural
6.Faithful Pillow, Pt. 1
7.You'll Start a War
8.Beyond Friday's Field
9.Abergele Next Time
10.Crazier
11.Faithful Pillow, Pt. 2

○はおすすめ、◎は大好きな曲である。
コメント
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