京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

ルーテル賀茂川教会 ヴォーリズ建築

2023年07月20日 08時46分00秒 | 日記
 京都復活教会を見学の後、ルーテル賀茂川教会へと来ました。


スパニッシュ・スタイルによる外観でヴォーリズが得意とした建築様式です。




ルーテル賀茂川教会が属する日本福音ルーテル教会は、明治26年(1893)佐賀県佐賀市で住宅を改装した仮会堂で伝道活動を開始しています。







昭和29年(1954)、現在地に教会が建設されたのが現在のルーテル賀茂川教会です。
設計はヴォーリズ事務所、施工はミラノ工務店です。

博多や久留米、熊本、名古屋にも教会が建設され、いずれもヴォーリズによる設計です。
その内、久留米教会、熊本教会、名古屋教会は国登録有形文化財に指定されています。





内部には信徒さんの様々な活動のため、両側に台所などを配置したヴォーリズらしい細かな配慮がなされています。





教会入口の隅にはいわゆる「隅石」があります。
普段は傘立てが置かれていて、見る事は出来ませんが、この日は開放さして頂きました。

家を建設する際には土台が大切で、隅の親石が大切とされています。

教会においては「隅石」がイエス・キリストを象徴しているとされキリスト教では聖書にも記載される程に大切な存在です。

ヴォーリズは、明治38年(1905)の来日以来、滋賀県近江八幡を拠点に1500余の建築物を設計していますが、彼自身アメリカ人でキリスト教徒であった故に教会建築に対する思い入れは大きかったと思われます。

施主の立場に立った、細かな配慮をされたヴォーリズ建築は今もなお輝きを放っています。


京都復活協会 ヴォーリズ建築

2023年07月19日 07時34分00秒 | 日記
 今年も11月2日(木)〜12日(日)の11日間にわたって「京都モダン建築祭」が行われます。

そのプレイベントとして今回、京都復活教会とルーテル賀茂川教会のふたつの建物が"まいまい京都"主催により公開されました。

先ずは京都復活教会からです。







礼拝堂の正面にある「復活のイエス・キリスト」のステンドグラスです。



解説はいつもの石川祐一さんです。
石川さんは京都市の文化財保護技師をされており、ご専門は近代建築史、住宅史です。





京都復活教会は、大正3年(1914)に西陣の大宮元誓願寺上ルの地で「弘道館」として始まりました。

その後、何ヶ所か場所を移し、昭和7年(1932)に北大路堀川角の現在地に土地を購入し、昭和10年(1935)には、現在の建物(礼拝堂・ホール)が完成し、本格的な宣教活動が開始されました。 





ウィリアム・メレル・ヴォーリズにより設計された教会建築です。





礼拝堂内には左に五つ、右に六つのステンドグラスがあり、イエス・キリストを囲む弟子達を表しているそうです。











礼拝堂の隣りには幼稚園が併設され、講堂は"北山杉"が耐震補強の為に使われています。

北山杉は本来、茶室の床柱に使われる高級木材ですが、茶室はおろか和室も無い家が多くなり今では需要がほとんど無いそうです。







次にもうひとつの教会「日本福音ルーテル賀茂川教会」へと向かいます。


食堂デイズ(夜の洋風居酒屋)

2023年07月18日 09時03分00秒 | 日記
 7月14日、祇園祭前祭の宵々々山の鉾町を巡り夕食に久しぶりに四条河原町下ルにある「食堂デイズ」へ。





店内の黒板には懐かしいチョークで書かれた本日のアラカルトが描かれています。
席には黒板を写したタブレットも用意され、座席でメニューを見る事も出来ます。

お酒を頂くと料理の味がわからなくなってしまうので、いつも果汁100%のグレープジュースを頂きます。

① イサキの炙り





いさきの炙りをカルパッチョ風に仕上げた一品で口当たりも良く前菜にはぴったりです。

ソースは酒に梅果汁を入れ、煮こごりにしたものが添えられ、梅のクエン酸が口の中をさっぱりさせてくれます。

② 賀茂なすのグラタン





夏が旬の賀茂なすを使ったグラタンです。

この時期はどうしても冷たい料理にはがり目が行ってしまいますが、賀茂なすをメインに色々な具材の入った熱々のグラタンも"暑い時期"たがらこそおすすめの一品です。

③ 冷やしトマトのマスカルポネ



上賀茂の玉田農園さんのトマトを使った一品です。

トマトの味が非常に濃いです。
冷やしてこの甘さですから、糖度はかなり高いと思います。

マスカルポネチーズとの相性も抜群です。
思わず「キャピタル東洋亭」の前菜のトマトサラダを思い出しました。

④  スペアリブ炭火焼き







最後の〆はいつもの"炭火焼きスペアリブ"

炭火の香りがスペアリブに移り香ばしく、柔らかで最後の一品です。

薬味には白髪葱とからし、ラディッシュ、山椒が添えられています。

一番合うのは山椒、、、
京都のうどん屋さんには一味、七味と共に必ず用意されています。

清水さんの絶品の料理を堪能し、京都河原町駅から阪急電車、地下鉄、南海電車を乗り継ぎ堺へと帰宅しました。(約2時間)
美味しいものには変えられないですね。



木乃婦 祇園祭と京料理、三代目主人が贈る美食の新世界

2023年07月17日 06時57分00秒 | 日記
 7月12日は京料理の名店「木乃婦」さんへ。





昨年と一昨年に続いて"まいまい京都"での参加です。
空いた日にエントリー(人気のツアーは抽選)し、しかもひとりで参加出来、料理に関する知識も得る事が出来るのが"まいまい京都"の魅力のひとつです。







玄関に何気に飾られている"雲龍図"は橋本関雪によるものです。









会場は2階の大広間です。
向かいには菅原道真の生誕地であり邸宅があった所と言われる「官大臣神社」が見えます。





初めに木乃婦三代目ご主人の高橋拓児さんから祇園祭や、店の前に建てられる"岩戸山"について、京都の夏、特に祇園祭には欠かせない"鱧"についてのお話がありました。

特注の"鱧切り包丁"を持参して頂き、鱧は無いですが"鱧の骨切り"の実演(?)を見せて頂きました。

京料理の基本を守りつつ、ワインに合う料理を考案されるなど、京料理の新進気鋭の料理人です。
(ワインソムリエの資格をお持ちです。時折、ワインとのマリアージュの料理会をされています。)

この様に、ご主人から直接お話をお聞き出来るのも"まいまい京都"の魅力のひとつです。

楽しいお話の後、木乃婦さん自慢の京料理を頂きます。



① 八寸









見た目にも楽しくなる八寸です。
鱧寿司、青梅、厚焼玉子、鶏松風、枝豆、九十、スモークサーモン

② 造里







内容は、真鯛と鮪のオーソドックスな物です。
高畑さん曰く、切れる包丁でさばいた魚はよく醤油を弾くのだそうです。
また、舌触りや食感もよくなります。

③ 御椀







御所車をあしらったお椀の中には、鱧葛たたき、冬瓜、丸ズッキーニ、青ゆずが添えられています?

⑤ 鮎焼





蓼酢も要らない美味しさです。
木乃婦さんでは有名店・瓢亭さんと比べて高温で焼かれるのが特徴で、表面のパリパリ感と中身のジューシーさとのバランスが絶妙です。

⑥ 焚合







茄子、小芋、鱧の子玉子〆、パプリカ、柚子

おろした胡瓜で頂きます。
口の中がサッパリし、美味しです。

京都の料理屋さんや料亭では、胡瓜の切り口が八坂神社の神紋と似ている事から祇園祭期間中の7月は胡瓜を使われないですが、木乃婦さんでは"堂々と?"使われます。

⑦ 御飯







真鯛の身と生姜が入っていて、真鯛の旨みと生姜のさっぱり感が食欲をそそります。

生姜は温かい食材に添えると身体を温める効果があります。

⑧ 水物





最後のデザートは"夕張メロンゼリー寄せ"

高価な夕張メロンの果肉がたっぷりと入っていて口当たりも良く、非常に美味しかったです。

人が持つ五感に訴える京料理の真髄を堪能させて頂きました。

9月以後に"子持ち鮎"を加えた京料理をリクエストしましたので、是非実現して欲しいです。
"まいまい京都"さん、、、よろしくお願いします。

玄関では、ご主人の高橋拓児さんがひとりひとりに挨拶されていました。

最初から最後まで木乃婦さんの"おもてなし"を感じます。


祇園祭 宵々々山

2023年07月16日 08時22分00秒 | 日記
 7月14日、仕事を17時に切り上げて祇園祭の宵々々山へと来ました。

鉾建て・山建ても終わり、すっかり本番モードです。
駒形提灯に火が入ると昼間とは全く異なった雰囲気になります。

① 孟宗山









筍にまつわる説話を題材とし、"筍山"とも別称されています。

会所では平山郁夫画伯により"シルクロード"の懸装品が目を惹きます。

② 占出山









素晴らしい懸装品、、、まるで美術館にいるかの様です。

③ 霰天神山











一度も火難に遭っていない山で「火除け天神」とも呼ばれています。
会所では火災よけの護符が販売してされています。

④ 月鉾



 

祇園祭山鉾の中で最大の高さ(28m)、重量(12t)を誇る大型の鉾です。

⑤ 鶏鉾

  


"見送り"は16世紀のベルギー製。
国の重要文化財に指定されています。

⑥ 菊水鉾









12日に厄除けちまきを購入し、付いていた拝観券で鉾に搭乗しました。

夕方の朝日放送の中継が来ていました。


⑦ 綾傘鉾







先日に元祇園梛神社でのお囃子奉納を見せて頂いた綾傘鉾、
「稚児巡礼」と「棒振りおどり」は古式を今に伝える風流傘です。

⑧ 岩戸山











京料理の名店「木乃婦」さんの斜め向かいに立つ山。

会所では御神体の三柱がお祀りされていました。

⑨ 保昌山











最後に保昌山へと来ました。

丹波守平井保昌と和泉式部の恋物語を題材とする山で、「良縁祈願」のお守りが販売されていました。



日航プリンセスホテル京都。
長刀鉾のお稚児さんが毎年こちらで宿泊されます。

9ヶ所の鉾と山とを巡り"夜の宵々々山"を楽しみました。

お腹も空腹感で一杯です。
夕食に予約していた四条河原町にある「食堂デイズ」へと向かいます。