京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

「瓢亭」本館での朝がゆ

2022年07月29日 07時38分00秒 | 日記
 7月22日の朝食は贅沢にも瓢亭本館で朝がゆを頂きました。

京都仲間のKさんをお誘いし、9時に予約していました。




"朝がゆ"は別館では通年あるメニューですが瓢亭本館で頂けるのは7月と8月だけの2か月間だけです。

瓢亭は約400年の歴史があり、南禅寺へ参拝する人々の休憩所として庵を結んだのが始まりです。

天保8年には料亭の暖簾を掲げられ今日に至っている歴史ある名料亭です。

時間が来ると中居さんが客室に案内してくれます。









通された部屋は四畳半の茶室風の部屋で、歴史の重みを感じるます。





部屋からは露地風庭園の緑が目に優しいです。
まさに"市中の山居"の趣きです。







先ず梅と昆布の白湯が供されます。
料理が運ばれてくるのが楽しみです。

















名物の瓢亭玉子が付く八寸。

三段重になった陶器製の器には白身魚のむしり、賀茂茄子の田楽、きゅうり・椎茸・くらげの胡麻和え。

出汁が良く効いた料理の数々、、、一子相伝で作られる名物"瓢亭たまご"が、、、笹の葉に巻かれた鯛の寿司、、、一品一品に瓢亭さんの"和食"の真髄を感じます。







鮎の塩焼きと豆腐の汁物。

この時期、京都の料亭では"鮎の塩焼"が出されますが、それぞれに焼き方に違いがあるそうです。

瓢亭では約1400°の炭火でゆっくりと水分を飛ばし焼かれています。
鮎の表面から中身までしっとりとした食感です。
どこの鮎が美味しいとかの問題ではないですね!
それぞれの料亭の工夫を感じます。











最後の"朝がゆ"です。

粥を茶碗にとり"餡"をかけて頂きます。
粥がこんなに美味しいとは、、、
餡は鮪から取ったものだそうで京都の定番の"鰹節と昆布"とは一味違った美味しさです。

粥の量も一合は入っていそうでお腹いっぱいになりました。

食事後、庭を巡りました。

















400年の歴史を感じる庭園です。
庭園には琵琶湖疎水から引かれた水が流れています。
東隣にある"無鄰菴"を巡った水が二次利用されています。









京都・八瀬「moksa」〜館内ツアーてスペシャルランチ〜

2022年07月27日 08時42分00秒 | 日記
 7月21日は、この春に京都八瀬の地にオープンした宿「moksa(もくさ)の〜館内ツアーとスペシャルランチ〜(NHKカルチャー)〜に行って来ました。






出町柳駅から叡山電鉄(えいでん)で行きましたが運よく"ひえい"に乗る事が出来ました。





場所は叡電の八瀬比叡山口駅を出て高野川を渡り"瑠璃光院"の前を更に進んだところで駅から徒歩で約7〜8分くらいの所です。

"高折病院"と言う療養施設があった跡地に
建っています。

集合までの時間を利用して庭園を散策します。









周囲に溶け込んだ素晴らしい庭園ですね。
もみじや枝垂れ桜が植わり、かって高折病院だった頃には療養中の多くの患者さんの心を癒やされた事でしょう。

集合時間になり二班に分かれ先ずはホテルのコンセプトの説明後に館内を巡ります。













宿泊される方は先ず心身を再生するような体験として"お茶"が出されます。

「茶は養生の仙薬なり、延命の妙術なり」と鎌倉時代の禅僧"栄西"が書いた「喫茶養生記」にあるように"薬"として珍重されていました。

また、館内には色々な陶芸や書など現代作家さんの作品に溢れています。

ホテル名の「moksa」は梵語で"解脱"や"開放"を意味する言葉で現代の暮らしに疲れた心と身を清め生まれかわるような体験をして頂きたいと言うホテルの想いが込められているそうです。













館内の炭庵(たんあん)には3室(炭蒸・檜蒸・美蒸)のサウナがあり、全てが完全予約制になっています。
サウナ室・水風呂にも炭が使われています。

古代飛鳥時代には皇位継承を巡り争った「壬申の乱」が起こり大海人皇子と大友皇子とが戦っています。
その戦いで背中にや矢傷を負った大海人皇子は八瀬の村人が献上した窯風呂で傷を癒したと伝わっています。











31ある客室の1室です。

京都色を全面にだすのでは無く、八瀬の自然に溶け合うように"落ち着き感"を大切にした客室です。

一日中、携帯もTVも無く庭園の緑を眺めて過ごしてみたいものですね。

最後にレストラン「MALA」で庭園を眺めながらの食事です。



 

エグゼクティブシェフの穴倉宏生さんです。













レストラン名「MALA」も梵語で「循環」や「繋ぐ」と言う意味があるそうです。

地元に近い大原産の野菜を中心に旬の食材とをじっくりと薪火で調理されているのが特徴です。

どの料理も創作性溢れる品々で美味しく頂きました。
地元産の野菜にこだわっておられるだけに野菜の味が濃いです。
野菜が主役のランチもいいものですね。

次にJR東海のイベントが14時15分からあるので少し早めの13時20分に失礼しました。


「炭屋旅館」館内ツアーと夏の設え

2022年07月25日 07時02分00秒 | 日記
 食事の後、館内案内ツアー組とお茶室体験組とに分かれます。





僕は館内案内ツアーからです。
宿泊しない限り客室や庭園、茶室をゆっくりと見学する機会はないので貴重な体験です。











先ずは食事会場となった二階の広間からです。
七月からは建具の入れ替えや床に を敷く模様替えが行われます。

蒸し暑い京都の夏を少しでも快適に過ごす工夫が見られます。

紙の障子に代わり葦の障子に変えられ、隙間からは風を感じます。
また、外から室内が見えにくい効果もあるそうです。

赤い大きな傘は「大人気寄せ」と呼ばれる京都ゑびす神社の縁起物で赤い布を巻いた麦わらの傘の下に麦わら人形が吊り下げられています。
炭屋さんのは二番目の大きさだそうです。









一階の個室です。

室内は夏の設えに代わり書は富岡鉄斎です。











坪庭にはしっとりした苔が心を癒やしてくれます。
浴槽は檜ではなく高野槙だそうです。
檜より香りが強く感じます。

書は東郷平八郎によるものです。













最後にお茶室です。

代々、裏千家との繋がりで茶室も四畳半台目の小間になっていて、裏千家淡々斉双晶から「玉兎杏」の庵号を頂く茶室です。





菓子は金谷正廣を代表する銘菓「真盛豆」です。

天正15年北野大茶会の際に豊臣秀吉は利休亭にてこの真盛豆を召し上がり「茶味に適す」と称賛された菓子です。

炭屋さんでもお土産で売っておられるので買い求めました。





名旅館の魅力をたっぷりと堪能させて頂きました。


祇園祭2022 後祭 山鉾巡り

2022年07月23日 13時16分00秒 | 日記
 明日は祇園祭後祭の山鉾巡行です。

その前の22日に各山鉾町を巡って来ました。







鈴鹿山です。
まだ、縣装品は取り付けられていません。
御神体の鈴鹿権現も会所におられます。









役行者山です。

役行者が一言主神を使って葛木と大峰の間に橋をかけたという伝承の山です。









黒主山です。

謡曲「志賀」にちなみ大伴黒主が桜の花を仰ぎながめている姿を表しています。

山本体の黒と桜との対比が美しいです。







大好き山のひとつで"登竜門"の姿を表しています。
"鯉"は左甚五郎作と伝わる見事な龍の彫刻です。







北観音山です。

創建は文和2(1353)と歴史ある山のひとつで楊柳観音像と韋駄天像とを祀る豪華な曳山です。
まさに"動く美術館"です。













鷹山です。

今年の超注目です。回りには多くの人だかりが出来ています。

今年に実に193年ぶりに巡行に参加されます。
搭乗させて頂きましたが白木の香りが心地よく感じます。

これから毎年、豪華になって行くのが楽しみです。

車輪も"船鉾"から譲られた物を修理されて使われています。







南観音山です。

ご本尊は楊柳観音像で鎌倉時代にまで遡る坐像です。

加山又造画伯ゆかりの山で会所は見応えたっぷりです。(千円)










大船鉾です。

後祭の殿(しんがり)を務めます。

こちらの鉾も江戸時代末期の元治の大火で御神面や大蛇などの縣装品を除き消失していまいましたが、平成26年に巡行に復活しています。

こちらの鉾も年々豪華になっていく姿が楽しみです。

先輩ブロガーの"ミモロちゃん"も毎年のご奉仕に参加されています。






「四条御旅所」の三基の神輿

2022年07月22日 05時59分00秒 | 日記
 祇園祭は7月いっぱい行われる八坂神社のお祭です。
1日の「吉符入り」から始まり31日の「疫神社夏祓祭まで続きます。

7月10日に「神輿洗式」を終えた三基の神輿は7月17日「神幸祭(神輿渡御)」の行事を終え、四条寺町にある「四条御旅所」に鎮座されます。







普段はお土産店になっていますが、祇園祭の期間中は「御旅所」になり神輿三基が並びます。(八坂神社の物件です。)



中御座の神輿です。

祭神は素戔嗚尊

三若神輿会が担当されています。綾戸國中神社の久世稚児が神輿を先導します。
神輿の特徴として屋根は六角形、その上には鳳凰が乗ります。
法被には三角の鱗紋があしらわれています。



東御座の神輿です。

祭神は櫛稲田姫生命

明治より四若神輿会が担当されています。
唯一、子ども神輿があります。

神輿の飾りである瓔珞の大きさと重さは三基中、随一です。
屋根は四角形で神輿の頂きには宝珠を頂きます。
法被には引両紋に「若」の文字が入っています?



西御座

祭神は八柱御子神

昭和22年頃から錦神輿会がご奉仕されています。

"京都の台所"と称される錦市場青年部が中心となり活動されています。

三基の神輿の中で最も大きく、重さは約2tもあります。

屋根は八角形、屋根の上には激怒が載っています。
法被は「錦」の一文字です。







四条御旅所の西側には「冠者殿社(かんじゃでんしゃ)がお祀りされています。

八坂神社の境外末社で、荒々しいはたらきをされる荒魂で、元は大政所御旅所に鎮座されていましたが豊臣秀吉の命で現在地に移されています。

毎年10月20日の祭で通称「誓文払い」の日には多くの商売人や参拝者で賑わいます。

昔の商人は商売が出来る事に感謝し、利益を得ることに対する償いの精神を持っていました。
一年で得た利益を大安売りでお客様に還元する商道徳を守って商売をされていました。

この「誓文払い」の精神を神様の清き心の戴きとして信仰されて来た歴史があります。