京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

大蓮寺の蓮

2021年07月31日 08時03分00秒 | 日記
 早いもので7月も今日で終わりですね。
北野天満宮では茅の輪くぐりをし、下鴨神社では御手洗祭(足つけ神事)に参加したりで一年の後半戦も無病息災でいたいものです。





7月26日は蓮の花で名高く寺名にも"蓮"の字のつく大蓮寺へと来ました。
場所は市バスの「東山仁王門」から西に徒歩3分のところです。







すでに午後1時を過ぎているので花が開いているか心配しましたが蓮にも朝寝坊さんがいるようで数輪咲いていました。

早朝ならば多くの蓮が咲いて浄土の世界を見ているような思いになるのでしょうね。







蓮の花の寿命は約1週間です。
開花時には赤やピンクの花を咲かせますが日にちを追う毎に白くなっていきます。
そして最後には1週間の開花に全てのエネルギーを使い切ったように指で触れると花弁が落ちてしまう程になってしまいます。





大蓮寺のご本尊さまは阿弥陀如来立像で安産にご利益のある仏さまです。

由緒書きにもあるように明治の神仏分離の時に祇園感神院は祇園社(現八坂神社)と神社に分離されました。

その時に祇園社にお祀りされていた仏さまや仏具は全てここ大蓮寺に移されています。

ご本尊の阿弥陀如来立像の他に薬師如来像や十一面観音像がお祀りされているのはそんな理由からです。

しかし、祇園社は比叡山延暦寺の末寺でしたからそれらの仏さまは青蓮院や妙法院などの天台宗の寺院へ移されるのが普通だと思いますが、、、、何か特別なご縁があったのでしょうか?

ちょうど法要中でしたのでご住職にお聞き出来ませんでした。
次回に拝観の機会があればお尋ねしたいですね。





ご住職の奥さまに御朱印を授与して頂き、久しぶりに仁王門通を西へと散策しました。








京料理なかむら お昼の懐石料理

2021年07月30日 10時21分00秒 | 日記
 7月24日のお昼は京料理の名店「なかむら」に伺いました。

場所は中京区の富小路御池下ルです。
一筋東には京都の名旅館の俵屋さんや柊家があります。





歴史は江戸時代の文化文政に始まり、「鯖街道」で運ばれた若狭の魚を公郷衆に供した事に始まります。

その後、茶会席の出張料理で人気を博し、四代目の時代に俵屋、柊家、炭屋の旅館に仕出し料理を納め京料理「なかむら」を設立され、屋号を「一子相伝なかむら」とされました。

料理の幾つかは「一子相伝」で伝えられているそうです。


今回もメルパルク京都の「京の女将さん」シリーズでの参加です。

京都の名店はおひとり様では予約を受けて頂けないですし、それにも増して敷居が高くて気後れしてしまいます。

最近よく参加しているので顔見知りの方も出来て楽しく食事を頂いています。







女将さんの中村尚子さんです。
いつもは女将さんのお話がありますが今回は食事の合間にそれぞれの席でお話をする形を取られています。









先付
湯葉豆腐 雲丹 柑橘ジュレ 花穂 みつば
焼き鱧と雷干しの和え物

京料理の先付らしいです。
味は美味しいのは無論ですが器も長刀鉾を模したものでちゃんと"蘇民将来子孫也"の護符がつけられています。







相伝
白味噌辛子雑

京料理の売りのひとつ出汁を使わない白味噌雑煮です。
凄くこくがあり辛子の風味と相まって非常に美味しいです。

暑い京都の夏真盛りの中、お正月気分になります。

この料理は".一子相伝"で伝えられ、女将さんでさえその作り方を知らないそうです。





向付
ぐじ 柚子 柑橘醤油 茗荷 山葵

ぐじ(甘鯛)のお刺身は初めて頂きました。
身は柔らかですが甘みのある独特の味です。
薬味と一緒に頂くと色々な風味を楽しめます。







凌ぎ
鱧飯蒸し 鷹峯唐辛子 煮山椒

京都の夏は"鱧"が多く使われます。
さっぱりとした中にも脂がのっている鱧と煮山椒や鷹峯唐辛子のバランスが絶妙です。







煮物椀
鱧葛たたき 冬瓜 芋茎 椎茸 柚子

鱧に葛をまぶして湯通しされています。
鱧の旨みが葛でとじられ、しかも舌ざわりが滑らかになり、出汁の美味しさと相まって非常に美味しいです。









名物
ぐじ酒焼 熱燗 昆布だし

京料理の代表格のぐじを酒焼にした一品です。
最初にぐじを頂きます。
皮目はパリパリですが身の方はジューシーです。
ぐじの骨を器の蓋に入れ昆布だしを注いで頂きます。
ぐじの旨みと一体になった昆布だしは京料理の真髄を味わえます。







御飯
新生姜ご飯

香の物
茄子と胡瓜のどぼづけ 山椒塩昆布

お漬物も自家製だそうです。
漬物を半分残して、ご飯をおかわりしました。





水物
アイスクリーム 梅のジャム ミント メロン2種



最後にお店の前で女将さんと記念撮影。

ミシュランガイドには興味はありませんが
帰宅して調べてみると2011年版から11年ミシュラン三つ星の名店である事に驚きもし、納得もしました。

次の"女将さん"シリーズが楽しみです。











京都国立博物館「京の国宝」展

2021年07月29日 08時36分00秒 | 日記
7月26日は京都国立博物館で開催中の「京(みやこ)の国宝」展に行ってきました。



お分かりだと思いますが26日は月曜日で京博は休館日です。

その休館日を利用し、よみうりのメルパルク京都主催で主任研究員の末兼俊彦さんの講演会がありました。





末兼さんの講演内容を要約したパンフレットも用意されています。

その後12時まで特別展を自由参観です。









特別展「京の国宝」だけあり出品されているのは「国宝」ばかり。しかも100名限定ですので広い平成知新館をゆっくりと鑑賞できます。









出品一覧にありように期間中に展示替えがあります。

今回の特別展の構成は
第1章 文化財の年
第2章 京の国宝
第3章 皇室の至宝
第4章 今日の文化財保護
になっています。

展示品が国宝ばかりで展示のテーマにも工夫が見られ、これらの文化財を守り伝える事業に力を注がれているのがわかります。

第4章では国宝の模造品も展示され、制作さるた当初の姿を知る事が出来るのが印象的でした。

春日大社所蔵の金地螺鈿毛抜形太刀
神護寺所蔵の法界虚空蔵菩薩坐像
平等院所蔵の雲中供養菩薩

何百年の時を経て現在によみがえる素晴らしい展示です。

8月23日の休館日を挟み後期の展示が始まります。
後期も行きたくなる内容です。


醍醐寺 虚空蔵菩薩立像。


知恩院 法然上人絵伝。


柏原美術館 刀 稲葉江








豊国神社(京の夏の旅)

2021年07月28日 08時06分00秒 | 日記
ふ 7月20日は「京の夏の旅」で書院と宝物殿が特別公開されている豊国神社へと来ました。





天下人・豊臣秀吉公は慶長3年(1598)8月18日に亡くなられ、その御遺骸は豊臣秀吉の遺命により阿弥陀ヶ峰に葬られました。

翌年慶長4年には中腹に秀吉公を祀る豊国社が創建されました。






朝廷からは正一位の神階と「豊国大明神」の神号が贈られました。









 唐門(桃山時代・国宝)は伏見城の遺構です。





唐門に向かって右側の3期目の石灯籠は大野治長が寄進した物です。









書院では、狩野内膳の「豊国祭礼図屏風」の複製が展示されています。
本物は宝物館に所蔵されています。(重文)


秀吉公着用の「黄地菊桐文付紗綾胴服」(重文)です。





伝粟田口吉光「薙刀直シ刀」(重文)
普段は京博に寄託されていますが7月11日から18日まで本物が展示されていました。

見たのはレプリカですがかなり精巧に作られています。







宝物殿の入口に何気に置かれていますが辻与次郎作の鉄灯籠です。
慶長5年(1600)の銘があり国指定の重要文化財です。





こちらは先程の「豊国祭礼図屏風」の本物です。





秀吉愛用の「枕」です。
夢を食べると言う、架空の動物・ばくが彫刻されています。

秀吉の馬印の「千成瓢箪」です。





宝物殿を出てさらに東側には大きな石塔の五輪塔があります。

家康の謀略により慶長20年度に豊臣家は滅亡し、後水尾天皇の勅許を得て「豊国大名神」の神号と神社も廃絶させられます。

神号を失った秀吉の墓です。
長年の風格で今では読めないですが「国泰院俊山雲龍大居士」という仏式の戒名が与えられ、ひっそりとお祀りされていました。
あの希有の天下人のお墓が誰も立ち寄らない場所にひっそりとあるのは寂しい限りです。

時代は移り、明治に入ると明治天皇の勅命により神社ならびに豊国廟も復興されました。










下鴨神社 御手洗祭

2021年07月27日 07時19分00秒 | 日記
 下鴨神社で毎年催される神事のひとつで境内にある池に足を浸して無病息災を祈る神事です。









「足つけ神事」とも呼ばれ、平安時代から続く禊(みそぎ)の風習が庶民に広まったと言われています。

6月30日の夏越しの祓の日に「水無月」のお菓子を食べる風習のように、京都の伝統的な風習は公家社会や宮中の行事が元になっている事が多いです。
1200年もの間、都であり続けた京都の歴史や伝統を思います。









受付で300円を納め、次の場所で蝋燭を受け取ります。

冷たい湧水に足を浸し、蝋燭に火を灯して無病息災を祈ります。









井上社(御手洗社)の下からご神水が沸いています。
コロナ禍の前には係の方が陶器に入れて振る舞って頂いていましたが、今年は感染予防の為に中止され、代わりにポリ容器に入ったご神水が150円で売られています。

みたらし団子はこの池から水が湧く様子が起源と言われています。

また、こちらの池では葵祭の斎王代が禊をされる場所でもあります。(上賀茂神社と隔年に行われます。)





4年前になりますが立秋の前後に一年の厄を払い、無病息災を祈る神事の「矢取神事」に氏子(?)として参加させて頂きました。

御手洗池の中央に斎矢(いみや)を立て、厄除けの人形(ひとがた)が流されると裸の男たちが一斉に飛び込み矢を奪い合う神事です。

御祭神の玉依媛命が川遊びで一本の矢を持ち帰ったところ、ご懐妊され賀茂別雷神を産まれた古事による神事です。

事前に「神事なので平和な行事ですよ!」との事でしたが、皆さん必死でマジ真剣勝負でした。

こちらの神事もコロナの影響で昨年は神職の方のみで行われました。