京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

祇園祭の古い形態!綾傘鉾 棒振り囃子の魅力に迫る

2023年07月11日 07時36分00秒 | 日記
 7月2日は、JR東海「そうだ 京都、行こう。」の会員オリジナルイベントで"祇園祭の古い形態!綾傘鉾 棒振りの魅力に迫る"に参加しました。





先ずは壬生の人達御用達の料理店「たん弥」さんの2階で「綾傘鉾と棒振り囃子」についての座学がありました。





講師の先生は「そう京」ではお馴染みの仏教大学歴史学部教授の八木透先生です。

内容を要約すると
⑴ 現在34基ある山鉾の中でも珍しい「傘鉾」の形態を取っている。

⑵ いわゆる風流(ふりょう)と呼ばれる作り物や芸能の最も基本的な形態を伝えている。

⑶ 「風流囃子物」は神霊(疫神や災い)の退散を願う「ハヤス」と言う群衆の踊りが基本。

⑷ 太鼓などの楽器を踊り子が自ら打ち踊り、移動する特質がある。

⑸ 囃される傘や山は神霊の依り付く「座(ざ)」であり、神霊の動座を現したもの。

⑹ 「傘鉾」はそれだけで存在しても意味はなく、また、「棒振り囃し」も単独では意味を持たない。
すなわち、両者がそろい、それぞれが移動してはじめ意味を持つ「風流囃子物」となった。

八木透先生がよく言われる「Music and Dance」とが一体化する事で疫病や災いを祓う行為となる。

11時30分で座学が終わり、四条通沿いにある元祇園梛(なぎ)神社に移動します。







11時45分から神事が行われ、12時からは奉納囃子(祇園囃子と棒振りばやし)が行われます。








2021年からここ元祇園梛神社に奉納されていますが、本来は奉納行事で棒振り囃子の方も浴衣で演じられますが、八木先生の"顔"で本番と同じ衣装で演じられました。
(八木透先生は長年、綾傘鉾保存会の理事をされています。)


会員だけの特典で一般の方は立ち入り禁止エリアで着席して鑑賞させて頂きました。



奉納地囃子・棒振り囃子の鑑賞の後、元祇園梛神社の拝殿内に入らせて頂き、綾傘鉾囃子方保存会会長の山根正廣さまから祇園祭や六斎念仏に関するお話をお聞きしました。





その後、「たん弥」さんに戻り京会席を頂きました。

京都の夏と言えばなんと言っても"鱧"です。
祇園祭を"鱧祭"と別称するくらいに京都の夏には定着している魚です。

どのお料理も出汁が効いていて美味しいです。
"鱧の酢の物"は初めて頂きましたが、蒸し暑い京都の夏にぴったりの一品です。

八木先生は食事中も、合間合間で綾傘鉾についてお話して下さいます。

「棒振り囃子」は、江戸時代以降は壬生の人達が奉納するようになっあ民族芸能で、今日では壬生六斎念仏保存会の方々により演じられています。

また、棒振りには棒を振ることで、周囲のさまざまな災厄を祓う目的があるそうです。