京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

京都祇園いづう②「寿司屋ばなし」

2021年12月31日 07時24分00秒 | 日記
 本年最後の更新です。
ご覧頂いた皆さま ありがとうございました。
来年も京都の事を綴って行けたらと思っています。
よろしくお願い致します。

さて、続編は"いづう"当主による鯖姿寿司の実演です。







いづうでは現在でも日本近海の脂の乗った800gから1kgの真鯖が使われ、米は滋賀県産の江州米を一年間寝かせ、水分を減らした状態で使われています。







そうする事により、米がまだ水分を欲する状態で炊き上がるため、酢をよく吸って味なじみが良くなるのだそうです。









そして寿司を包み込む昆布は、北前船からの伝統を受け継ぐ北海道産が使われています。
現在では寄生虫のアニサキスを処理するため一度、冷凍処理をされていますが、この工程以外は創業以来の伝統を守られています。







出来立ての鯖寿司を一切れ頂きました。
これぞ"いづう"の鯖寿司!
断面は"いづう"のトレードマークの"うさぎ"に見えます。



いづうの鯖姿寿司は、巻かれた昆布の旨味成分グルタミン酸の浸透具合で味が変化します。
①作りたては握り寿司のように魚本来の味と飯の柔らかさが味わえます。
②5〜8時間置くと、ほどよく酢がなじんで弾力性のある食感が楽しめる。
③翌日まで置くと魚・飯とめに締まり、また、鯖の脂が浮き出すことによって、なれずしのように豊かな旨味が堪能できます。

自分の好みの美味しさを見つけるのも鯖寿司を頂く楽しみのひとつです。





また、草創期から季節の移ろいを感じてもらえるように考案された"掛け紙"は、年に6回、夏は祇園祭、秋は紅葉のデザインに変えるなど細かい配慮がされています。

下の写真の掛け紙は現当主が考案されたデザインだそうです。



暖簾を掛ける腕の部分にも"うさぎ"の意匠が施されています。











今回の講座は1回の定員が16名で10時から16時まで計4回行われました。

店内で頂く時間が無い為に、折詰のお土産が用意されていました。

主役の鯖寿司に巻物、鯛寿司、いなり寿司と豪華な折詰を自宅で堪能しました。



1月8日から始まるウィンタースペシャルでもお得なセットが用意されています。
是非お邪魔したいものです。





京都祇園いづう①「寿司屋ばなし」

2021年12月30日 07時57分00秒 | 日記
 12月14日は鯖寿司の名店「いづう」で"寿司屋のはなし"と題した講座がありました。







"いづう"には何度か来ていますが、当主のお話や鯖寿司つくりの実演などカルチャーの講座でないと聞いたり見たりする機会は無いです。



先ずは、"いづう"8代目当主の佐々木勝さんから「鯖街道が育てたハレの日のご馳走-京の鯖寿司」のお話がありました。

①京都市街は四方を山に囲まれた盆地で海産物は貴重品であった。

②一方、福井県若狭小浜はぐじ(甘鯛)と鯖がよく揚がった。
その小浜を起点に熊川、朽木を経て大原へ、さらに京都の出町まで運ばれた。

③当時の物資は熊川、朽木、大原、出町で中継ぎの運搬人が待ち構え、リレー方式で運ばれた。
「京は遠くても十八里」と言われ約70kmあるがリレー方式で一晩で京都に届けられた。

④青魚の鯖は傷みやすく、水揚げされると直ぐに内臓を出し、そこへ塩を詰めて背負子に並べられた。
その際、鯖は下で高級魚であるぐじは上に積まれた。
ぐじを上に積む事で下の鯖に重しがかかり、よく塩が回った。

⑤こうして届けられた塩鯖が京の市場に並び、町衆の口に入った。
京の町衆にとって「若狭からわざわざ運んで来られた貴重な海の魚」であり、祭りなどめでたいハレの日のご馳走として珍重された。
一方の高級魚のぐじは皇族や公家に届けられた。

次に当主による実演です。
前の当主がテレビで実演されていたのを見た事はありますが、目の前で拝見するのは初めてで貴重な体験です。



テーブルに使われているのは、かって水車の歯車の部材として使われていたものだそうです。



京都悠洛(ゆら)ホテルMギャラリー

2021年12月29日 08時32分00秒 | 日記
 12月8日は京阪本線三条駅から直ぐの所に2019年に開業した京都悠洛(ゆら)ホテルMギャラリー」に来ました。
「いろは旅館」の跡地です。

当初は5月の開催予定でしたが、コロナの影響で2度延期になり、緊急事態宣言も解除されようやく開催された講座(?)です。





NHKカルチャー京都教室の屋外講座で館内ツアーの後、フレンチビストロ「54TH STATION GRILL」でランチを頂く講座です。









余り聞きなれないホテルですが、フランスの世界最大級ホスピタリティグループ、アコーのブランドで世界におよそ100のホテルがありますが、国や土地ごとにコンセプトが異なり、同じデザインのホテルは世界中どこにもないそうです。

大阪では難波にあるスイスホテル南海が系列になります。



1887年(慶応3年)は大政奉還が行われた年です。



ここ京都では、東海道五十三次の終着の場所であり、当時から多様な人が行き交い、また、東洋と西洋の文化とが交わる場所でもありました。 

 
柱回りには古い箪笥の前面が使われています。





ペルシャ絨毯のタペストリーです。
祇園祭の山や鉾の懸想品を思います。

それらを象徴する三条大橋から着想を得たアートやデザインが随所に施されています。







客室にも"和"のテイストが盛りこまろ落ちつき、寛げる空間になっています。















キッチンは流行りのオープンキッチンになっていて料理の過程が見えるようになっています。

地元京都産の食材が多く使われ、この日は富山県産天然ぶりが入ったとの事でコースの一品として出されました。

どの目のメニューも満足のいく料理で大変美味しく頂きました。

食後には料理長が各テーブルを回られ、感想を聞かれていました。

まだまだ先の見えないコロナ禍の中、この様なカルチャーでの講座も少しですがクラウドファンディング的なものになっているのかも?と思います。

キッチンの料理人の方々、サービスの方々が生き生きと仕事をされていたのが印象的でした。


建仁寺 時間外特別拝観

2021年12月28日 08時35分00秒 | 日記
 12月7日は京都祇園花見小路の奥にある臨済宗建仁寺派大本山建仁寺の時間外特別拝観に来ました。





こちらの紅葉は都心部にあるにもかかわらず色づくのが遅く12月に入ってようやく色づきが増してきます。





方丈南庭の大雄苑は枯山水庭園ですが、方丈北庭には色づきの見事な紅葉が見れます。





こちらの紅葉のメインは小書院と大書院に囲まれた「潮音庭」にあります。
建物に囲まれていて陽当たりがあまり良くないのか?京都市内でも最も遅くに紅葉が楽しめる穴場的な寺院です。









三尊石組を配した枯山水庭園で四方から眺める様に作庭されています。
小堀泰巖管長が作庭され、専属庭師の北山安夫さんが監修されています。







また、大書院では細川護熙元首相による「瀟湘八景図襖絵」が奉納されています。

禅宗寺院の大本山の多くは拝観時間外には滅多に公開されないですが、建仁寺本坊は修行僧が修行をされている専門道場・霊洞院と比較的距離が離れている為かも知れないですね。


京都祇園 おかる

2021年12月27日 08時35分00秒 | 日記
 12月14日のお昼は京都祇園の四条通北側にある「おかる」で頂きました。





祇園の芸舞妓さんも贔屓にされている昔からの"うどん・蕎麦・丼物"の店ですが、その実力は確かなものがあります。

店内には所狭しと芸舞妓さんのうちわや芸能人のサイン色紙が貼られています。
それらを眺めているだけでも楽しくなります。





この日頂いたのは"にしんそば"です。
蕎麦も美味しいのですが、なんと言ってもお出汁の美味しさは絶品です。
・にしんの甘露煮とお出汁
・蕎麦とお出汁
どちらも甲乙付け難い美味しさです。



京都では、"きつねうどん"を注文すると刻んだ油揚げがのっています。
大阪の甘い揚げのうどんとは別物なのです。



また、カレーうどんも超絶品です。
京都には"日の出うどん"や"味味香"などカレーうどんを看板商品にする名店がありますが、"おかる"のカレーうどんは麺とカレーのとろみとが絶妙なのです。

丼物物も充実していて、この界隈で昼食に迷ったら"おかる"で頂くことが多いです。