7月25日は、京都東山"哲学の道"の東側にある安楽寺を訪ねました。
本堂のご本尊は阿弥陀如来坐像で脇侍には観音菩薩、勢至菩薩の三尊形式でお祀りされています。
浄土宗の開祖・法然上人の弟子である住蓮と安楽とが開いた念仏道場にはじまるお寺です。
通常非公開のお寺ですが、春の桜・皐月、秋の紅葉の季節には特別拝観が行われます。
また、毎年7月25日には「中風まじない鹿ヶ谷ガボチャ供養が行われます。
① くさの地蔵
くさの地蔵菩薩は鎌倉時代慶派の流れを汲む仏師による造立で、古くから皮膚病や腫瘍・病気平癒に御利益があるお地蔵さまとして信仰されています。
② 本堂
本堂のご本尊は阿弥陀如来坐像で脇侍には観音菩薩、勢至菩薩の三尊形式でお祀りされています。
向かって左手にお祀りされている法然上人像。
向かって右手には住蓮上人像、安楽上人像、後鳥羽上皇に女官として使えていた松虫姫と鈴虫姫の像が並んでお祀りされています。
おふたりの姫は容姿端麗で教養も持たれた方でしたが、お念仏に傾倒され、上皇が熊野詣の留守中に「鹿ヶ谷草庵」を訪れ、住蓮・安楽上人の前で剃髪出家され尼僧となられました。
この事に激怒された上皇は住蓮・安楽を斬首にされ、法然上人は讃岐国へ、親鸞聖人は越後国へと流罪に処せられました。
③ 住蓮・安楽のお墓
境内にある住蓮上人・安楽上人のお墓です。
④ 住蓮・安楽の供養塔
境内の高台には住蓮上人と安楽上人の供養塔があります。
⑤ 書院
こちらの書院で"京の伝統野菜"鹿ヶ谷にも認定されてるいる鹿ヶ谷ガボチャです。
真空益随(しんくうえきずい)上人が本堂で修行中、ご本尊の阿弥陀如来から「夏の土用の頃に、当地の鹿ヶ谷ガボチャを振る舞えば中風にならない」と言う霊告を受けて、7月25日に供養日に定めて以降、220年続く京の夏の伝統行事です。
外見からは想像出来ないくらいに美味しいガボチャです。
⑥ 調理場
住蓮・安楽供養塔から調理されているのを見ていると、調理されている年配の女性の方が「見て行きますか?」と声を掛けてくださり、大きな釜で炊かれている鹿ヶ谷ガボチャを拝見しました。
昨年はガボチャの出来が良くなかったそうで、今年はいいガボチャが出来たそうです。
美味しく焚く秘訣は大きな火力で一気に焚き上げる事だそうです。
そうする事で中がふっくらと焚かれ、しかも煮崩れもしないそうです。
書院で鹿ヶ谷ガボチャを頂いていた時から気になっている方がおられ、境内で「失礼ですが中田先生でいらっしゃいますか?」とお声を掛けさせて頂きました。
京都に関心のある方だとご存知だと思います。
写真家の中田昭先生が撮影に来られていました。
facebookでは何度かやり取りをした事はありますが、お会いしたのは初めてです。
とても気さくで紳士的な方です。
ミーハー心(もはや死語?)が抜けない僕はお願いして一緒に写真に収まりました。