令和元年10月17日(木)⛅
~マタギの里・秘湯「杣(ソマ)温泉」
▼宿泊旅館
太平湖遊覧、小又峡、桃洞渓谷を巡り、今宵の宿・湯の沢湯本杣温泉旅館に向かう。
森吉山の北東麓「奥森吉」地区にある一軒宿です。起伏の富んだ山域で、深いU 字渓谷や渓流、多くの名爆群に囲まれている。この地域は「マタギの里」と呼ばれ、隔絶された日本の原風景を残す奥深い山里です。
秘湯の中の秘湯と言われている「湯の沢湯本杣(そま)温泉旅館」は、このマタギの里にあります。温泉は江戸時代の発見といわれ、森吉山(1454m)の麓に佇む日本秘湯を守る会に加入している宿です。
木造2階建ての旅館は廊下を歩くときしむ音が響き、トイレと洗面所は同じ階にある共有スペースで客室は全て2階です。
▼旅館の前に樹齢400年を超える高さ約44mの二本(右44m、左42m)の天然夫婦杉が立っています。この杉にムササビが巣を作り、夜に滑空する光景も時々見られるという。
▼上流にできた太平湖に沈んだ砂子沢の集落で庄屋をしていた祖先が創業したもので、杣(そま)さん夫婦で切り盛りしている。経営者の杣(そま)さんは、農業の傍ら猟師のマタギもやっている。奥深い山で熊などを猟犬とともに追いかけ、イワナやアユを釣るそうだ。宿には、釣った60センチ級のイワナの写真が何枚も壁にかけている。
▼男湯と女湯の内湯があり、やや熱めの天然温泉。自噴している温泉は毎分120リットルの湧出量で、日本百名湯にも選ばれた飲用できる温泉です。糖尿病、痛風、胆石、便秘などに効果があるという。
◾ご主人手作りの混浴の露天岩風呂には源泉かけ流しの湯が溢れていた。
▼露天風呂の隣には小さな沢が流れ、ブナの木々の下で、静かにせせらぎの音を聴きながら入浴できます。まさに秘湯の中の秘湯だ。聞こえるのは川の流れる水の音だけ。夜は周囲に明かりは一つもない真っ暗。月と満天の星だけ。近くの森吉山荘の温泉もここから引湯して利用しているという。周囲の山にはキツネ、タヌキ、テンなど野生動物が多くすむという。貴重なクマゲラもいるという。旅館の食堂には、熊の剝製が飾り置かれている。
▼夕食
奥さんが運んでくる。食膳に並ぶのは、裏山からの清冽な水を引き育てた鯉の料理、釣ったものしか出さないと言う岩魚や鮎の川魚。山菜が中心の料理でした。
・冷酒
・熊鍋
ごっつお(ご馳走)の「熊鍋」登場です!!!「熊鍋」は、古くからこの地方で熊や鹿、猪などの狩猟を生業としてきたマタギ(猟師)の伝統的な料理です。現在では捕獲数が少なく、貴重となった熊肉を野菜と一緒に味噌で煮込んだ一品です。
口に運ぶと、脂の甘みが溶けていきます。肉は柔らかさと弾力が共存する独特の食感で、強い旨味が口いっぱいに広がります。
クセは特に感じません。心なしかスタミナがつき、元気になっていく感覚も・・・さすがマタギの活動を支えてきただけのことはあります。
・鯉こく(おかわり自由)
・鯉の甘露煮
・鯉の刺身(酢味噌)
・鮎の塩焼き
・じゅんさいのお吸い物
◼️翌朝
▼朝風呂♨️
~朝風呂・ああ~いい湯だな~
視界を占める鮮やかな紅葉と宿泊者だけが楽しめる手作り露天風呂が自慢の宿です。
美しい紅葉を見ながら朝の一番風呂は、なめらかな湯が体の芯まで温めてくれ、心を軽くしてくれるような気分になります。
▼朝食
料理は温泉卵や焼き魚などに加えて、わらびの酢味噌和えやフキの煮物など山の宿ならではのメニューも楽しめる和定食です。
珍しい「温泉茶」が提供されました。
▼お土産に「稲庭うどん」いただきました。