認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

政府大綱が推進する介護の予防、更には、発病自体の予防(E-03)

2020-03-01 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

「第二の人生を送るお年寄りが、ボケーっと暮らしていると、ボケるんです」   

(プロローグ)世界中の「アルツハイマー型認知症」の研究者や機関が主張していること、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ない』とする内容は、彼等自身にとっては確信的であろうとも、絶対的な真実ではない(誤った内容の主張)なのです。『「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として治すことが出来なかったり、発病自体を予防することが出来ないものではない』のです。彼等の研究方法の誤りに過ぎないのです。『「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのであり、早期診断により治すことが出来るし、症状の進行を抑制させることに因り介護の予防が可能であるし、発病自体を予防することが出来る』というのが、私たち「二段階方式」の主張なのです。
権威達を集めた有識者会議での協議の結論が、「政府大綱」として示されてきたものの、介護の予防(末期の段階にまで症状が進行するのを遅らせるという意味)が当面のテーマであり、発病自体の「予防」及び早期診断による「回復」は、今後の研究テーマとされているのです。『発病の予防』及び『早期診断による回復』について、私たちの「二段階方式」以外は、その具体的な方法を提示することが出来る機関は、存在していないのです。『加齢』に起因した「前頭葉」の機能低下が進行して行っているという条件が、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の脳に、『前頭葉』という脳全体の「司令塔」の役割を担っている脳に、関わっているのです。

そうした条件下に在りながら、継続して教室に参加した期間が何年間にも亘っているお年寄り達の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの維持・改善(及び悪化の抑制)に効果を発揮していて、参加者の大半が、『前頭葉の機能レベルが正常な機能レベルに維持され続けている』のです。
教室参加時に「小ボケ」であったお年寄りを除いては、教室参加中に「小ボケ」になったケースも無く、教室の開始時に小ボケと判定されたお年寄りの大半は正常な機能レベルに回復しているし、まして、「中ボケ」の段階のお年寄りは一人も出てきていない(介護が必要となるのは、大ボケの段階からであり、「介護の予防」の効果が得られてもいる)のです。教室に継続して参加していたお年寄り全員について、『教室参加の顕著な効果』が客観的なデータとして示されているのです。
※ アルツハイマー型認知症の発病者である場合は、前頭葉の機能が真っ先に異常な機能レベルに衰えていくものなのです(「小ボケ」の段階は、左脳、右脳及び運動の脳が全て正常な機能レベルに在るのに対し、『前頭葉』の機能が異常な機能レベルに在るのです。⇒「中ボケ」の段階になると、『前頭葉』を含む脳全体の機能が異常な機能レベルに衰えてくるのです)。
⇒『前頭葉』の機能レベルが正常なレベルに保たれている限りは、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に起きてはこないのです。
⇒お年寄りが歩いて通えるエリア内、小さな地域単位での『脳イキイキ教室』の運営というテーマが、「アルツハイマー型認知症」の『発病自体の予防』及び『介護の予防』について、極めて大きな貢献をしてくれることになると考えているのです。累積452の市町村での先駆的な活動である『脳イキイキ教室』参加者の客観的な「脳機能データ」により示されているのです。
家に籠り、毎日「足し算や引き算」ばかりに追われる生活を続けていたら、「前頭葉」の機能は、更なる活性化を達成するのではなく、『廃用性』の機能低下を進行させていくことになるのです。家の外に出て行き、近くの集会所に集まり、お茶を飲んで、世間話に花を咲かせるお年寄り達と、前頭葉の機能レベルの変化と推移に関わる脳機能データを収集し、比較してみさえすれば、容易に鑑別することが出来るのです。この場合、脳の認知機能の判定と言いながら、MMSE(或いは、改訂版長谷川式)の実施だけでお茶を濁すのは、脳の機能レベルに杜撰な人達なのです。前頭葉の機能レベルの判定が不可欠のものとなることに気が付いていないか、その「手技」自体を有していない人というしかないのです。「馬車」を牽引するだけの役割でしかない「三頭の馬」の機能レベルを判定する前に(MMSEや改訂版長谷川式での判定)、三頭の馬を操る御者(意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担う『前頭葉』)の機能レベルの判定が、不可欠となるのです。
⇒三頭の馬が正常でも御者が異常なのが、発病の最初の段階(小ボケ)です。
私たち独自のものである『二段階方式』の手技は、「前頭葉」の機能レベル及び経時的な変化を精緻に判定することが出来る『世界初の手技』でもあるのです。
⇒ アルツハイマー型認知症は、私たち人間だけに特有な世界である「意識的な世界」に関わる病気であり、前頭葉の機能、就中、注意の分配力の機能の廃用性の機能低下という要因が、発病及び症状の重症化が進行する核心的な要素なのです。権威がある世界中の「アルツハイマー型認知症」研究者達はと言うと、前頭葉の機能も注意の分配力の機能も備わっていないマウスを研究対象にして「憶測の類」ばかりを、権威だけに任せて情報発信し続けているのです。

&1「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防

(1) NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる』の中で使われたデータであり、『加齢』に起因して、機能の老化が進行していくことを示している『前頭葉』の老化曲線のカーブは、『二段階方式』の手技を活用して集積した私たちの「脳機能データ」なのです。
「正常老化の曲線」と私たちが呼ぶこの曲線は、重要な意味を持っています。
その意味するところは、『加齢』という要因だけでは、『前頭葉』の機能低下は、異常なレベルにまでは進行しないということなのです。即ち、『前頭葉』の機能が正常な機能レベル下で発現してくるのが特徴である「物忘れ」の症状の発現自体は、「アルツハイマー型認知症」の発病とは直結しないということでもあるのです。⇒『加齢の延長線上に、「アルツハイマー型認知症」の発病がある』とする主張は、単なる感覚的な感想であり、誤りなのです。
更に重要なこと、100歳までのカーブが示すのは、『前頭葉』の機能が正常な機能レベルを保っている限りは、『物忘れの症状』の頻度や程度が更に進行しようとも、「アルツハイマー型認知症」を発病することは、絶対に起きては来ないということなのです。「加齢」の進行に起因した機能低下という要因のみにより発現するものである単なる「物忘れ」の症状と廃用性の機能低下の進行という要因が加重されて初めて、発現するものである「アルツハイマー型認知症」の症状としての「記憶障害」の症状とは、本質的に異なるのです。
※1 「前頭葉」の機能レベルが正常である限り、アルツハイマー型認知症の発病は起きてこないし、前頭葉の機能が異常な機能レベルに衰えた時から、左脳及び右脳が正常な機能レベルに在ろうとも、「アルツハイマー型認知症」を発病したことになる(「小ボケ」の段階)という重要な視点に、世界中のアルツハイマー型認知症の専門家達が気づいていないことが、重大な問題。
私たち人間だけに特有なものである『意識的な世界』、意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す世界で、脳全体の『司令塔の役割』を担っているのが「前頭葉」(前頭前野を言うものとする)という機能なのです。言い換えると、意識的な世界においては、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』の役割を担っているのが『前頭葉』という脳機能なのです。この機能構造からして、「左脳」、「右脳」及び「運動の脳」の全てが未だ正常な機能レベルに在ろうとも、脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』が異常な機能レベルに衰えてきたその瞬間(段階)から、意識的な世界のアウトプットは、その全てが異常なものとなるのです。世界中の権威とされる機関や人達は、未だに「末期の段階」の症状にしか注意が向いていないのです。私たちの区分で言う『小ボケ』の段階の症状は、脳の機能構造面から、「アルツハイマー型認知症」の発病としての症状と考えるべきものなのです。
「アルツハイマー型認知症」の症状は、前頭葉を含む脳全体の機能レベルにリンクした「三段階」に区分される症状(「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」)が発現してくるのが特徴なのです。
※2 『アルツハイマー型認知症』を発病し及び症状の重症化が進行する要因は、『加齢』に起因した脳機能の低下という基礎要因(私たちが規定する、発病の第一要件)に対して、更に、加重されるもう一つ別の要因の継続的な存在が必要なのです。それこそが、私たちが発病の「第二要件」として定義するナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続に起因した「廃用性の機能低下」の進行という要因なのです。この加重要因が、付加されることが無ければ、「アルツハイマー型認知症」の発病という事態は、絶対に起きてはこないということなのです。『廃用性の機能低下』とは、『前頭葉』機能の使われる機会が極端に少ない『生活習慣』の継続に起因して、当該機能が異常なレベルに衰えていくことを言います。
(2) 『アルツハイマー型認知症』の発病自体を予防する方法は、『前頭葉』を含む脳全体を正常な機能レベルに保つことであり、その具体的な対策方法としては、『前頭葉』が廃用性の機能低下を開始する条件を回避すること、即ち、『生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な暮らし方、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続を回避すること』に尽きるのです。あなたの、『前頭葉』が活性化する「生活習慣」を構築し、継続的に実践すること(就中、注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるようなあなたなりのテーマを選択し実践すること)が、対策方法となるのです(発病自体の『予防』の方法は、「前頭葉」機能をしっかりと使ってやる「生活習慣」の構築と実践に尽きるのです)。

&2  アルツハイマー型認知症は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病

(1) 『アルツハイマー型認知症』の発病の予防については、『脳の機能』と言う物差し、「前頭葉」の活性化、就中、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマの選択と実践という視点が必要であり、不可欠となります。左脳の出番が必須となる「仕事」とは無縁となる『第二の人生』では、「左脳中心」、仕事偏重だった「第一の人生」とは生き方を変え、右脳中心の生き方への転換を図り、周囲の目を気にせず、『自分らしさ』及び『自分なりの』という要素を前面に出せるような生き方、脳の使い方としての生活習慣の在り方を追求し、『注意の分配力』の機能(分析、理解、判断、洞察、推理、シミュレーション、企画、計画、比較、選択、検索、発想、創意、工夫、決断、感動、抑制etc.の実行機能の発揮に不可欠の機能)の出番を出来るだけ増やしてやる生き方、脳の使い方が不可欠となるのです。毎日の生活の中に、実践の過程や目標達成の結果に『自分なり』に「楽しみ」を感じ、「喜び」や「生き甲斐」が得られるような『テーマ』を選択して、自分なりの『目標』を設定して、『自分自身が、イキイキとしている』と感じられる『脳の使い方』としての『生活習慣』を打ち立て、継続することが必要不可欠の条件となるのです(意欲がすべての基礎となるので、自分が置かれている環境を肯定することも重要)。
(2)「趣味や遊びや人付き合いや運動や、地域活動」等を中心とした生活の中に、自分なりの『喜び』や『生き甲斐』が得られるような『目標』の設定と実行、生活上の張りのある『生き方』を見つけて、自分らしい『生活の楽しみ方』をして、何かに挑戦する『意欲』が湧いてきて、『注意の集中力』が長続きして、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような脳の使い方としての『生活習慣』を組み立て、構築し、実践し、継続するのです。
※『発病自体を予防する為の生活習慣』としての『五か条』
①  時間が経つのも忘れて、熱中し、夢中になれる、趣味や遊びの機会を出来るだけ多く持ち;
② 趣味や遊びを通じて、できるだけ多くの友達と交わり;
③ 趣味や遊びや人付き合いや地域活動に、自分なりの生き甲斐や目標や喜びを見つけて;
④精神的な張りと緊張感のある毎日を過ごしながら;
⑤速足の散歩やラジオ体操など、折を見つけては『運動』するのです。

&3 脳が活性化する「生活習慣」の体験と日々の生活への取り込み

(1) 脳が活性化し、認知機能が向上したか否かを判定するに際して、権威ある機関は、MMSE又は、長谷川式を使用するのが通例。その上で、「物忘れの症状」の改善があったか否かを聞き取るのです。何の疑念も抱かないのです。
そもそも、『脳が活性化したか否か、認知機能が向上したか否か』は、脳全体の「司令塔」の役割を担っている『前頭葉』の機能レベルが向上したか否かを判定出来ていることが不可欠なのです。専門の学者や医師達が、「前頭葉」の機能レベルの向上を判定しようとしないのは、判定する「手技」を持たないからなのです。⇒その為、MMSEの実施だけで、お茶を濁しているのです。
私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』、意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行に移す世界は、三頭立ての馬車を運行する世界だと言いました。馬車を牽引する三頭の馬(左脳、右脳、運動の脳)が、どれほど元気になっていようとも、御者(前頭葉)が居眠りしていたのでは、馬車は、目的地に行き着くことは出来ないのです。
(2)それが分かっていて、権威ある機関は、何故、MMSEや長谷川式の使用でお茶を濁しているのでしょうか。MMSEや長谷川式の使用では、脳の後半領域である、左脳と右脳の働き具合を判定することが出来ても、前頭葉の機能レベルを判定することは出来ないのです。彼等には、前頭葉の機能レベルを精緻に判定する手技(方法)が無いので、後半領域の判定だけで、推測しているのです。
彼等が判定に用いるのは、『物忘れの症状』の改善の有無とその程度ということなのです。「物忘れ」が起きてくるメカニズムさえも知らないのに、物忘れの症状が「少し改善したか、どうか」といった、素人も驚くような基準と内容で、改善の有無及び効果を推測しているのです。
PETを使用しているとか主張する或る大学の教授は、PETでは、前頭葉の機能レベルを精緻に判定できないことを知らないのです。PETでは精緻な判定が出来ないことを確認したので、私たちは(浜松医療センター脳外科在籍時)、『かなひろいテスト』を開発したのです。実行機能の機能発揮には、前頭葉の三本柱の機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が関わっている、という機能発揮上の二重構造の存在に気付いているのは、世界広しと言えど、私たちだけなのです。
※様々な程度及び態様により発現する『アルツハイマー型認知症』の症状は、意識的な世界を構築し、統合し、管理している『前頭葉』の機能、就中、『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が核となる原因で発現してくるもの(廃用性の機能低下の産物)なのです。
(3)米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM-4」の規定が、そのことが重大な誤解であることも知らないで、初期症状であると規定する失語や失認や失行の症状よりも軽い段階の症状(発病ではなくて、発病の前駆的状態であると規定されていることに注意)という触れ込みで提示されているMCI(Mild Cognitive Impairment)、日本語訳は、軽度認知障害という基準は、「DSM-4」の「第一要件」の規定内容を正しいものとして踏襲していて、『物忘れの症状』(記憶障害)を基準に、発病の前駆的状態であるか否かを推定するのです。
その場合に活用される認知機能検査はと言うと、MMSEだけなのです。MMSEは、脳の後半領域の働きである左脳と右脳の機能レベルの判定にしか役立たないのです。「前頭葉」の機能レベルは、どこかに置き忘れられているのです。
大病院であれば、 f-MRI、SPECT、PETまで用いて診断するのです。それでいて、本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う小ボケ、中ボケの段階の症状が発現してきていても、見落としてしまうのです。物忘れの症状程度を基準にして、「アルツハイマー型認知症」の前駆的状態であるとか言いつつ、MCIとかいうあやふやな基準を持ち出してきて、物知り顔に説明するのです。私たちの区分で言う大ボケの段階の症状、末期の段階の症状が発病の初期症状であると誤解したままで居るのです。頼りにし、並べ立てるのは、DSMとか、「4つの仮説」とか、「権威が主張すること」ばかりなのです。それらが本当に正しいものなのか否かを見極める能力を持たなくて、寄りかかるだけなのです。
(4)たくさんの症例を自分が見てきたと自慢する医師でさえも、大ボケの患者をたくさん見てきたという意味なのであり、小ボケや中ボケの段階の症状は知らないのです。脳全体の司令塔の役割を担っている前頭葉についての知識が無く、その機能レベルを精緻に判定する手技を持たないので、それなりに喋る患者については、アルツハイマー型認知症を発病しているとは考えもしないのです。
※『アルツハイマー型認知症』については、未だに、原因不明で治らないものとされているのです。そうした状況の下では、発病の有無を診断してもらう為、本人に付き添って精神科医を訪れる家族は、末期の段階にまで症状が進行したお年寄りを抱えた家族ばかりということになるのです(「末期の段階」の症状が発現していて、世界中の権威から『発病の原因は不明とされ、治すことが出来ないとされる』というのでは、どうにも手に負えない程にならないと、病院へ連れて行こうとは思わないのです)。その結果、認知症の診断が専門の精神科医達は、「脳のリハビリ」の実施により、最早治すことが困難である末期の段階の症状にしか、お目にかかることが出来なくなる訳なのです。
左脳が主管する「仕事」とは無縁の日々となる『第二の人生』での脳の使い方としての『生活習慣』の在り方が発病するか/しないかを左右する核心的な要因であり、「脳のリハビリ」により回復させる(治す)ことが可能であるもっと軽い段階、小ボケや中ボケの段階があることを、診断する精神科医自身が確信を持つようにならない限り、状況は変わらなくて、末期の段階のお年寄り、「介護」が不可欠のお年寄りの数は、増え続けて行くことになるという訳なのです。
権威ある機関や個人が、『アルツハイマー型認知症は、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病自体を予防することが出来ない』と主張し続けてきた結果、何等の対策が実施されず放置されてきた挙句としての現状、介護の費用だけでも年間10兆円を超える規模になってしまっているのです。

『様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として治せないものではないのです。見つけている段階が遅すぎるせいで治せない結果になっているにすぎないのです。更に言うと、廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」が本態であるに過ぎない「アルツハイマー型認知症」は、介護の予防が可能であるし、発病自体を予防することが出来るものなのです。政府大綱が、介護の予防(末期の段階であり、介護が不可欠のものとなる「大ボケ」に症状が進行するのを抑制する意味)とはいえ、予防というテーマを国策として打ち出してきたことは、意義があると考えるのです。
※とはいえ、政府大綱が『介護の予防』施策を推進して行こうとも、認知症が専門の権威が考えている「発病のメカニズム及び症状の重症化が進行するメカニズム」に関わる考え方及び主張内容が根本的に変わらない限り、要介護老人の数が増え続けていき、「介護に要する費用」は増え続けていくのです。
※『介護の予防』について、目に見える規模での成果を挙げるには、原因不明という考え方自体が誤りなのであり、発病の原因は、第二の人生を送る上での脳の使い方としての『生活習慣病』に過ぎないこと、私たち「二段階方式」の主張である、『アルツハイマー型認知症は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎない』ことが、権威ある機関や人達に理解されることが、必要なのです。『早期診断と「脳のリハビリ」により治すことが出来る』こと、更には、『前頭葉が活性化する生活習慣の構築と継続的な実践により、発病自体を予防することが出来る』ことについて、国民全体に周知徹底することが求められるのです。その為の有効な方法が、私たちが、市町村で先駆的に実践指導してきた、『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び介護の予防並びに発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の全国展開であり、それを国策化する以外に、選択肢は無いのです(発病原因に関して、世界中の権威ある機関や人達が提唱している「4つの仮説」は、発病との間の因果関係が確認できてもいない単なる推測の類に過ぎないものであり、重大な誤りに過ぎないのです)。
二段階方式の考え方及び二段階方式の手技を活用して、『治して見せる』顕著な実績を積み上げて見せることに因り(情報発信する)、発病自体の予防に対する国民全体の関心を惹き起こすことが、今後の重要施策となるのです。
(5) 地域予防活動の中核となるのは、脳が活性化する生活習慣(注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるような、自分なりのテーマを継続して実践することにより、発病自体を予防すること=正常な機能レベルに在るお年寄りの「前頭葉」の機能レベルを正常な機能レベルのままに保つこと)の体験教室の運営にあります。
私たちが、昨年末の会議で、認知症施策推進室に提示した『脳イキイキ教室』の展開の事例の「実績データ」の概要を、図で、巻末に示しておきましょう。
それ等は、ほんの一例に過ぎないのですが、展開の考え方、活用する手技については、全てが同じなのです。私たちが主張する『二段階方式』の考え方に基づいて、私たちが独自に開発した二段階方式の「手技」を活用し、脳イキイキ教室の運営と脳のイキイキ度チェックを二本柱として展開されるものなのです。
その成果についても、巻末のグラフが示すように、極めて小人数態勢下で運営されながら、極めて僅かな運営費用でありながら、極めて大きな成果が達成されているのです(二段階方式の主張内容が正しいことが、疫学的に証明されていることを示す「脳機能データ」の一部なのです=実践による成果と立証)。
(6) 脳イキイキ教室の運営は、月一回半日だけなのです。そこでは、「前頭葉」が活性化する仕組みについて、言い換えると、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマの実践が何を意味するのかについて、理論的な説明に基づいた『実体験』をしてみて、自分なりに興味と関心が持てるものを、日々の「生活習慣」に取り入れる試みの場となっているのです。一ケ月ぶりに集まったお年寄り達が、その間の様々な体験話を持ち寄り、ワイワイと語り合う場でもあるのです(=それだけでも、脳の活性化の場となる)。
世の中の権威達は、脳の活性化が前頭葉の活性化であり、注意の分配力の機能が働くことが核心的な条件であることに気づいていないのです。彼等が、無知な証拠に、脳が活性化したことを示すデータとして、MMSEや長谷川式の実施データを根拠として、物忘れの症状の改善程度のことを挙げているのです。
※「脳が活性化する体験の場」とは、公民館で講師から何か難しい話を聴いて、知識を増やすような体験とは、質も内容も異なるものなのです。『時間がいつの間にか経ってしまっていた』とお年寄りが感じられる時間の過ごし方が、そこには必要なのです。人との出会いと世間話、趣味や遊びの体験と会話の機会が、自分なりの発見と喜びと感動を体験することが出来る場となり、第二の人生を送る上での脳の使い方としての生活習慣の見直しに繋がる『脳イキイキ教室』という場であることが求められるのです。
※「簡単な足し算や引き算、平仮名で書かれたおとぎ話の音読」の体験には、前頭葉の活性化や注意の分配力の機能の出番は、期待できないことを指摘しておきたいのです。物忘れの症状の幾分かの改善が認められた「お年寄り」は、それらの作業の効果に因るのではなく、「予定された計算や音読作業」の前後で体験できた、参加したお年寄り達との世間話が出来た効果に過ぎないのです。
(7) 『脳イキイキ教室』の運営を支える地域の「ボランティア組織」の展開図
※ 重要なのは、発病自体の予防を目的とする『脳イキイキ教室』の設営です。
市町村の保健師さんが、地域のボランティア組織との協働により、運営するものなのです。保健師さんは、「二段階方式」の考え方と「二段階方式」の手技を活用して、『脳のイキイキ度チェック』を行うこと(前頭葉の機能レベルを必ず判定することが不可欠)及び脳の活性化をもたらすことになる注意の分配力の機能が出来るだけ多くなるようなテーマの実体験(分析、洞察、推理、シミュレーション、比較、選択、検索、企画、計画、評価、決断、抑制、感動等の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマの実践であることが効果的)により、各参加者の日常の生活面に、そうした考え方を基礎とした生活習慣の導入の為の工夫を持ち込ませて、発病自体の予防を図ることが重要なのです。
⇒注意の分配力の機能を駆使することに因り、自分なりの目標が設定できて、それを計画したり、実施する過程での「創意や工夫や検索や洞察」といった機能を駆使することに因り及び実施の結果について、自分なりの喜びや感動が得られることに因り、『前頭葉』を正常な機能レベルに保ち続けることが可能となるので、「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防が可能となるのです(廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が本態である「アルツハイマー型認知症」の場合であれば、必ず、前頭葉の機能が真っ先に異常な機能レベルに衰えていくことになるのです。即ち、『「前頭葉」の機能が正常な機能レベルを保っている限りは、アルツハイマー型認知症を発病することは無い』のです=発病自体の予防が達成できることになる)。
⇒ 権威が憶測だけにより主張している『治すことが出来ないし、発病自体を予防する方法も無い』という誤った主張が垂れ流され続けていて、何等の対策が実施されないままに放置されていること自体が重要な社会問題となっているのです。脳のリハビリにより回復させることが可能である小ボケ及び中ボケの段階での対策が実施されないで、末期の段階にまで症状が進行してしまい、介護が不可欠のお年寄りの数が増え続けているのです。その結果として、介護に要する費用が、年間で10兆円を超えてきているというのに、国会での議論さえ行われていないのです。野党は、肝心の政策論議を行わないで、モリカケ問題とか、桜の花見会のような問題ばかりを取り上げて、『政党』(政策の実施内容についての議論を展開するのが本来の役目)であることを忘れてしまったかのような行動や言動に終始しているのです。
※ 巻末に例示したものは、一例であり、地域の特性に応じて、それなりの工夫と特徴を持ったボランティア組織を組み立てていくことになります。
※ 脳イキイキ教室は、お年寄りが歩いて通うことが出来る距離にあることが、理想です。送迎が必要だと、人員態勢が必要になるので、参加するお年寄りの数が限定されてしまうのです。教室の開催回数は、『月一回半日』が通例です。
(8) 過去の事例をいくつか紹介しましょう。どの教室も、月一回半日の開催なのですが、効果は極めて大きいのが特徴です。教室の参加者に対しては、開始月と最終月の年二回(中期を入れた年三回が理想)、参加しているお年寄り全員に対して、二段階方式の考え方と手技に基づいた脳のイキイキ度チェックを実施します。
※ 脳イキイキ教室への参加者は、脳の機能が正常なお年寄り及び小ボケの段階のお年寄りに限られます。1年間継続して教室に参加していると、小ボケと判定されたお年寄りの大半が正常な機能レベルに回復してくるのが特徴なのです。
中ボケの段階になると、前頭葉を含む脳全体の機能レベルという視点から、別のレベルでの「脳のリハビリ」が必要となってくる為、「脳のイキイキ教室」への参加は認めないことが重要となります(参加させると、教室全体が混乱)。
中ボケの前半であれば、集団による「脳のリハビリ」の効果が期待できるのに対し(施設への導入が可能)、中ボケの後半であれば、個別メニューによる脳のリハビリでないと効果が期待できないのです。中ボケの後半の場合は、回復させることよりは、大ボケにさせないこと(介護の予防)を目的とすべきなのです。何れにしろ、中ボケの対策は、前半であれ、後半であれ、市町でなくて、施設を運営する下請け業者等の第三者に委ねるべきなのです。
『中ボケ』対策は、人手がかかりすぎて、市町には、向いていないのです。
※ 脳イキイキ教室に継続して参加しているお年寄り達の前頭葉を含む脳全体の機能レベルについて「改善及び維持」が全体に占める割合の高さに注目して頂きたいのです(「注意の分配力」の機能の出番が多くなるテーマの選択が重要)。
(9)『二段階方式』の導入先である市町が、『二段階方式』の手技の使用料として支払う対価の額は、月額40万円/市町となります(どれだけ多くの数のお年寄りの脳機能の判定に使用しようとも、金額は不変なのです。「お年寄り」一人分の介護費用に相当する金額です)。これは、例えば、市町の保健課と地域包括支援センターが二段階方式を使用しても、使用料は変わらず同一金額のままでいいということなのです。更には、地域包括支援センターが、下請け組織を第三者として採用し、二段階方式を活用して中ボケの対策を行うときも、使用料は変わらない(下請け組織も、使用料を支払わなくていい)という意味なのです。
但し、二段階方式を実施する人は、市町の保健師さんであれ、下請けの従業員であれ、『実務研修会』の受講が義務付けられることに注意して下さい。「二段階方式」の実施品質を確保する為に必要不可欠のことなのです(実務研修会の受講者に対して、『個別事例判定マニュアル』A,B,C及び『マニュアル指導の手引き』が配布されて、使用が許諾されます)。
(10)「脳のイキイキ教室」に参加しているお年寄りは、第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者に限られます。従って、加齢に起因した脳機能の低下という要件を満たしている訳なのです。そのお年寄り達が、脳イキイキ教室に継続して参加し、1年が経ったとき、二段階方式の手技による判定で脳の機能レベルが改善は勿論、維持されていると判定されたということは、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能レベルが正常な機能レベルに維持されていることを意味しているのです。巻末の図で、熊地区のお年寄り5年間の経過観察結果の図を見て下さい。効果の素晴らしさに驚かれると思うのです。
※ これ等の教室は、月に一回半日の開催なのです。月に2~3回、半日開催することは、保健師さんの人数をその分増やし、送迎を手助けするだけで可能となるのです。「介護」が必要となるお年寄り一人に係るコストと比較して、余りにも僅かな経費に過ぎず、その上、効果(目標)が容易に達成できるのです。
(11)第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者(「アルツハイマー型認知症」の発病の「第一要件」を充足しているお年寄り)であって、『「前頭葉」の機能レベルが正常な「お年寄り」達について、例え5年でも6年でも正常な機能レベルのままに維持させることが出来れば』、その効果として、介護費用を負担しなくて済むという経済効果を獲得することが出来るのです。そのことが、この国を救うことになるのです。お年寄りが歩いて通える場所に、交流の駅を設置して、日々の交流の機会を用意し、希望するお年寄りに対しては、「二段階方式」の手技の活用による『脳のイキイキ度チェック』を実施し、且つ、必要なケースについては、「脳のリハビリ」の指導を行える場所にするのです。認認介護も介護離職も社会から消え失せていき、身体が持つ限り「脳」も持たせて、自分なりに楽しみつつ『第二の人生』を生きていくことが出来る社会を目指すべきなのです(上記『熊地区』の5年間の効果のデータを参照して下さい)。
※「介護費用」(セルフ・ケアにも重大な支障が出てきて、介護が必要な大ボケの段階のお年寄りに対する介護費用)だけで、年間10兆円ものコストがかかる社会を放置しておいては、いけないのです。「有効な施策」が実例付きで示されているのですから。野党もマスコミも国民も、もっと、この問題に関心を持つべきなのです。第二の人生を送っているお年寄りは、猶更なのです。「介護」を受ける側の身は、他人事ではないのです(明日は、我が身かも!)。
(12) 『アルツハイマー型認知症』は、アミロイドベータの蓄積やら、タウタンパクの蓄積やら、アセチルコリンの不足やら、脳の萎縮の進行が原因で発病する訳ではないのです。それらの仮説が主張を構成する前提としている「記憶の障害」に起因して発病する訳のものでもないのです。
※廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病に過ぎないのです。症状は、小ボケ、中ボケ、大ボケの三つの段階に分かれるのです。小ボケ、中ボケは、脳のリハビリにより治せるし、発病自体を予防することが出来る性質のものなのです。国民全体が、早く目覚めて欲しいと願うのです。

&4 アルツハイマー型認知症の発病を予防する方法

(1)『アルツハイマー型認知症』の発病を予防する効果的で唯一の方法は、『前頭葉』が活性化する『生活習慣』の構築と実践です。就中、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」を、日々の生活面で実践する『生活習慣』の構築と実践であると言いました。『自分なりの「喜び」や「生き甲斐」を覚える機会があり、時間の経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動や地域活動への参加等の「テーマ」を自分なりに楽しむ生活、或いは、祭事や行事の復興や復活等、居住地域での「地域行事の活性化活動」に積極的に参加し、参画する関わり方、自分なりの「目標」がある日々の暮らし方で、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』を構築し、実践することが、唯一で、有効な方法となるのです。
とは言え、『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の個々の『高齢者』について言うと、「第一の人生」でのキャリアも異なり、「第二の人生」を送る上での条件(居住する地域の条件)自体が大きく異なる上に、経済的な条件(金銭的な条件及び居住条件)及び家庭的な条件(家族構成及び家族関係)、更には、肉体的な条件も様々に異なる訳なのです。上述した『大枠の条件』を基にして、自分なりのものを、具体的に工夫して、選択して頂くしか方法がないのです。
その場合に最も考慮すべきことは、第二の人生は、左脳が主役となる『仕事』とは無縁の日々の暮らし方となることなのです。「脳の使い方」としての『生活習慣』の有り様が、発病するか否かを区分ける決定的な要因であるにも拘らず、左脳が主役の座から外れた生活習慣で、『前頭葉』を含む脳全体を活性化させることが要求される(「注意の分配力」の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」の選択と実践が要求される)ということを深く理解する必要があるのです。

「仕事」が主役であった「第一の人生」での送り方とは、根本的に異なる脳の使い方としての『生活習慣』の構築と実践とが要求されることになるのです。
日々の追求すべきテーマに「仕事」があるということは、時間を限って自らが達成すべき『目標』が有り、目標を達成するために、創意や工夫や洞察や推理やシミュレーションや比較や選択や決断等、各種の実行機能の出番が増えて、それらの機能の発揮度を支配し、下支えている機能である「意欲」、「注意の集中力」、就中、『注意の分配力』の機能の出番が必然的に多くなるので、『前頭葉』を含む脳全体の機能が活性化することになるのです。
仕事とは無縁となる『第二の人生』では、実行機能の出番が多くて、注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるようなテーマとは何が適切なのか、自分なりのものを見つけて、『生活習慣』として構築し、実践することが求められるということなのです。そうした条件を満たす『生活習慣』を構築し、実践できる「高齢者」だけが、『アルツハイマー型認知症』の発病とは無縁での、『第二の人生』を楽しむことが出来るという訳なのです。➡ボケーっとして、過ごしていたのではボケるのです。あなたの創意、工夫、努力が求められているのです。
右脳と運動の脳を使うテーマ、趣味や遊びや人付き合いや運動などについて、自分なりのテーマを見つけて、人と交わる場所や機会を見つけて、自分なりに楽しみ、自分なりの喜びや生き甲斐を見つけることが必要不可欠となるのです。
(2) その場合も、私たちが提起しようとしている住民参加型の『地域予防活動』(市町村の保健師さんとボランティアとが協同して展開する『アルツハイマー型認知症』の早期診断による回復、介護の予防及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」)の全国展開を拡大していく際、或る程度のパターン化が必要で、有益と考えてもいるのです。
※『パターン化』して、その中から選択して頂くことが有益な方策と考えるのです。こうしたことにも、先達が居る方がやり易いと考えるのです。『キッカケ』の発生を契機に開始され、継続される単調な『生活習慣』、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な暮らし方)が始まるのは、『意欲の喪失』が起きてくるからなのです。キッカケの発生とその状況の継続が原因で『意欲がそがれる』ことに因り、何事に対しても挑戦しようとはしなくなるのです。自分がそのとき置かれていた状況に対する『深い失望』が原因となり(「キッカケ」発生前に送っていた喜びや生き甲斐のもととなっていた自分なりの「生活習慣」を取り戻せないことによる失望感により)、その状況から立ち上がり、這い上がっていこうと出来なくなる状態が原因で、何事に対しても『意欲を喪失してしまう』のです。⇒『意欲を喪失』したことで『何事に対しても挑戦しなくなる』ということなのです。言い換えると、意欲を喪失することになる『キッカケ』自体は、『何でもあり』ということ。その人の意欲を喪失させることが、単調な「生活習慣」が開始される「キッカケ」になるということなのです。
※『飼い猫が死んだ』ことが、キッカケになる人もいるのです。『孫が大学に受かって上京し、孫との日々のかかわりの機会がなくなった』ことが、キッカケになる人もいるのです。滑って転んで骨折して、養生の為に身体が寝たきりの生活をしていると、脳も寝たきりになるという事例も多いのです。喜びと生き甲斐の場であった「趣味の会」が無くなることが、キッカケになる人も多いのです。要は、『キッカケの発生というその状況に対する本人の受け止め方(周りからの支え方)次第』ということになるのです。言い換えると、「キッカケ」になりそうな事件や状況は、何でも有り(人それぞれ、人による、誰にでも起きる可能性がある)ということなのです。
ⅰ)何でも有りなのだから、『意欲を喪失しない為の対策となる生活を出来るだけたくさん準備しておくことが大切』なのです。『出来るだけたくさんの趣味や遊びを楽しむ「生活習慣」を構築』しておく、『出来るだけたくさんの仲間との交遊の輪や交遊の場』を広げておく。それが、予防対策になるのです。
※『第二の人生』を送っている個々人は、全てが異なるのです。第一の人生での体験や職場での様々な経験も異なるし、キャリア自体が異なるのです。考え方も生き方も異なるし、興味や関心の対象も異なるのです。『生活資金』の額も異なるし、家庭環境も家族環境も異なる、「第一の人生」が異なっていたように、『第二の人生』での過ごし方、生き方も異なることになるのです。
⇒それら全ての相違や差異を容認した上で、要は、自分なりの求め方、『生き方』をするしかないのです。『選択の是非無く存在する現在の自分に許容された生活環境の下で、「自分なりの」という条件の下で生きていくしか、他に方法は無い』のです。➡『注意の分配力』の機能が発揮される基礎に「意欲」の機能があるのです。そもそも、「加齢」という要因に因り意欲の機能は低下していく傾向にあるのです。「意欲」を低下させないためには、自分が置かれている状況を肯定することが出発点でもあるのです。
※『自分なり』の「テーマ」を選択し、『自分なり』の「目標」を持ち、『自分なり』の「喜び」や「生き甲斐」を得られるように創意、工夫、検索して、努力しつつ、『第二の人生』を積極的に生きることが要求されるのです。
ⅱ)仕事が無縁となり「左脳」が活躍する機会と場面とが大幅に少なくなる『第二の人生』では、残った右脳及び運動の脳が活躍する「テーマ」の選択が不可欠となります。趣味や遊びや人付き合いや、居住地域の地区の活性化などから、自分なりの「テーマ」を選択して、自分なりの『目標』を持つことが、「アルツハイマー型認知症」とは無縁で「第二の人生」を乗り切るために不可欠となるのです。そこで考えたのです。「左脳」が専管する仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活を送る上での『前頭葉』を活性化させる視点からの何等かの指針、或いは、指標となるものの活用が有益で、有効だと考えたのです。「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の発病のメカニズム、発病を予防する為のあるべき「生活習慣」の類型について分かり易く記述した小冊子、基本書が必要で有益だと考えているのです。『前頭葉』が活性化する「生活習慣」の指標となる内容を標語化した「万年カレンダー」や、「脳イキイキ手帖」等を導入市町村を通じて直販したいと考えてもいるのです。それぞれの原稿はすでに書きあがっているので、後は、皆さんが読み易いように、眺めて楽しくなるよう、表現の仕方を工夫し、挿絵を入れたら、完成という訳。
『仕事一筋』であった人達が「第二の人生」に踏み込んだ時、「第一の人生」での過ごし方、脳の使い方としての「生活習慣」が邪魔をするのです。『仕事』とは無縁となる第二の人生の送り方、「第二の人生」での脳の使い方としての『生活習慣』の選択について、どのような「テーマ」を選択して、どのように行っていけば良いのかが全く分からなくて(仕事一筋の「第一の人生」で、趣味や遊びの経験が乏しく、先達もいない)、『時間だけは余る程有るのに、することが何もない』というケースが、皆さんが想像される以上に多いという現実があるのです。
ⅲ)身体が持つ期間が極めて長くなり、結果として、『超高齢社会』に突入することとなり、『アルツハイマー型認知症は、原因不明で治らないし、発病を予防することが出来ない』とする誤った情報が発信され続けていて、何等の正しい情報発信が為されないことに因り、「正しくて、必要な対策」が為されない状況下で、「アルツハイマー型認知症」の発病者が、更に、日常の生活面で介護が不可欠のお年寄り、末期の段階である「大ボケ」の段階のお年寄りが増え続けているのです。『身体がもつ限り、「第二の人生」は続いていく』のです。
そうだとしたら、個人としても、家族としても、地域としても、市町村としても、国家としても、『身体がもつ限り、脳ももたせること』が、必要不可欠の条件となるのです。その為の対策としての具体的で有効、有益な方法が、『第二の人生』を、出来れば自分らしく、『自分なりに』、元気に駆け抜けること、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような、個々人の『前頭葉』の機能が活性化するような、「脳の使い方」としての『生活習慣』を構築し、肝に銘じて、実践を継続することが求められるということなのです。
「社会の在り方」について再考が求められているのです。我が国が、高度経済成長を達成する過程で、農村の都市化が進んで行き、同時に、我が国に特有なものであった「家族主義的な価値観」、家族を大事にし、地域全体が家族のような「密な関わり方」を持って交流し、互いに助け合って生きていく生き方、「相互扶助の価値観」を基礎とした社会が消え失せていってしまったのです。誰でもが、80歳や90歳まで生きるのが当たり前の「超高齢社会」では、この消失してしまった『家族主義的』な価値観、『相互扶助』の価値観を取り戻して、社会のベースに置くことが極めて重要なことになると考えるのです。

&5 『地域予防活動』の展開と活動全体の要となる『保健師さん』の役割

(1)『加齢』に伴う脳の老化に起因した機能低下(発病の第一要件)及びキッカケを契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(但し、食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意する)の継続に起因した廃用性の機能低下の進行(発病の第二要件)、異なる二つの要因が同時に存在し、充足される相乗効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、『アルツハイマー型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待っていると言いました(私たち「二段階方式」独自の主張)。
(2)本態が廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』である(に過ぎない)『アルツハイマー型認知症』は、早期診断(本当の意味での早期の段階である小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること)と「脳のリハビリ」の実施により治せる(前頭葉を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることが出来る)し、更に、「脳のリハビリ」の実施により症状の重症化の進行を遅らせ緩やかにすることにより末期の段階である大ボケにさせないこと(介護の予防)が可能であるし、更には、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する『生活習慣』の構築と実践により、『発病自体を予防することが出来る』ものなのです。
そのキーとなるのが、「脳の使い方」としての『生活習慣』なのであり、発病及び症状の重症化が進行していく『メカニズム』に照らし、治療薬も予防薬も、開発されることは未来永劫有り得ないことなのです。治療(症状を回復させたり、治したり、症状の進行を緩やかにしたり)や、予防の効能(発病自体を予防すること)を有する「薬」の開発は、有り得ないことなのです。
※1「早期診断」による『回復』、『介護の予防』及び『発病自体の予防』の為に為すべき方策、それは、「二段階方式」の『考え方』に基づいた、且つ、「二段階方式」の『手技』を活用した対策(個々人がそれぞれに前頭葉が活性化する生活習慣、注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」を選択し実践を継続することが前提とされつつ)、国策化による当該政策の実施、『アルツハイマー型認知症の早期診断による回復及び介護の予防並びに発病自体の予防』を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の全国展開という政策の実施が、必要不可欠となると考えるのです。
※2出来るだけ早期に実施し、且つ、実施の効果を高める為に、出来るだけ小さな地域の「地区単位」で、密に実施すべきなのです。「高齢化率」が高い市町村やお年寄りが大勢集まって住んでいる地域では、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因で、「昼夜の区別」が分からなくなるまでに脳の機能が衰えてきていながら、身体が持つ為徘徊するお年寄り(末期の段階である「大ボケ」のお年寄り)が、極めて多数に上っているのです。
役場のスピーカーが、徘徊して行方が分からなくなったお年寄りの情報の提供を呼び掛けるのが、全国の市町村で、日常茶飯事化しているのです。彼等は、認知症の専門家とされる人たちが、徘徊自体に何か特別の目的があるかのような解説を行うのですが、それは間違いなのです。私たちの脳機能データの解析によると、徘徊が日常茶飯事化した彼等には、時の見当識の得点も0点となっていて、所の見当識の得点も0点になっていて、注意の分配力の機能が殆ど働かないまでに、脳の機能が衰えてきていることが原因に過ぎないのです。
※3既に極めて多数が存在する徘徊老人の徘徊対策も必要なのですが、徘徊老人を減らす施策、『発病自体を予防』し、早期発見(小ボケ及び中ボケの前半で発病を見つけること)及び早期治療(「脳のリハビリ」の実践)により『回復』させ、「脳のリハビリ」の実践により症状の進行を緩やか/抑制し、『介護の予防』(末期の段階である大ボケには落とさない事)を確保するための効果的な施策を具体化し、確立し、その施策を、地方の隅々にまで隈なく、国策として実施することを希望するのです(「社会保障費」の大幅な削減につながる可能性大)。
『二段階方式』の考え方及び手技は、その為の、体系的で理論的な考え方及び根拠となる脳機能データ並びに有効で有益な成果が残せる「手技」を提供することが出来るのです。地域予防活動で挙げてきた疫学的な方法に因り実証した証拠を提供することが出来るのです。
注1)「アルツハイマー型認知症」を発病したお年寄りの場合、『時の見当識』の指標が極めて重要です。時の見当識についての衰え方に厳密な順番があり、日、年、月、季節、昼夜の順番に衰えていくのです。その場合、「時の見当識」の得点が、「小ボケ」は5点となり、「中ボケ」は4~2点となり、「大ボケ」であれば、1~0点になるのです。⇒末期の段階である『大ボケ』の後半(MMSEの換算値が9点以下)のお年寄りは、昼夜の区別がつかない上に、『所の見当識』も無い(「所の見当識」の得点が0点)脳の機能レベルにあるのです。その上、「失語や失認や失行」の症状が確認されるレベルの『お年寄り』(30点が満点であり、11の下位項目から構成されるMMSEの総得点が一桁にしかならないまでに、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが衰えてきているお年寄り=「DSM4」の第二要件に該当するお年寄り)の場合は、意識的に何かのテーマを発想し、実行する際に不可欠の機能である『注意の分配力』の機能が、殆ど機能しえないレベルにまで衰えてきているのです。⇒ 日常のあいさつ程度の会話もままならず、配偶者を我が子と間違えたり、ズボンを頭から被ったりする等の症状が確認される「お年寄り」の症状は、記憶障害に起因しての症状なのでなくて、『注意の分配力』の機能が殆ど機能し得ないまでに機能低下が進行してきている為なのです(実行機能の発揮と注意の分配力の機能との依存関係)。
注2)廃用性症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』を本態とする性質の「アルツハイマー型認知症」の場合は、症状が徐々に緩やかにしか進行していかないのが特徴なのです。昨日まで地域の仲間達と趣味や遊びを楽しむ生活が出来ていたお年寄りが、一晩寝たら、失語や失認や失行の症状が発現してきた等ということは起こり得ない事なのです。
標準的な滞留期間としての『小ボケの期間が、3年』、『中ボケの期間が、2~3年』続いた後は、『大ボケの期間は、身体が持つ限り、続いていく』のです。
「大ボケ」の段階になると、「脳のリハビリ」の効果は、最早期待できなくなり、身体が持つ限り症状が更に重いものになっていき、「家族介護」に期待することが困難となってしまうのです。
従って、第一の対策は『発病を予防すべき』なのであり、第二の対策は『早期診断により治すべき』なのであり、第三の対策は、末期の段階であり、「介護」が不可欠となる「大ボケ」にまでは落とさないことに因り、『介護の予防』を確保すべき』なのです。『二段階方式』の考え方に基づいて及び二段階方式の手技を活用して、これ等を或る程度の規模で達成することに因り、回復させることが困難になる「大ボケ」の段階のお年寄りの介護は、家族介護に頼るのではなくて、『介護保険』で全面的に対応することが出来るようになるはずなのです。⇒我が国の実態として存在する累積数100万人を超える数もの『介護離職』は、『早期に解消すべきテーマ』なのです。
(3)「二段階方式」の手技は、神経心理機能テストによる『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを判定する為の脳機能テストの実施による発病の有無及び症状の三段階区分の判定及び鑑別を行うもの(「前頭葉」の機能レベルをかなひろいテストで判定し並びに左脳と右脳の機能レベルをMMSEで判定する)なのです。加えて、何等かの出来事や状況の発生又はその継続を「キッカケ」として開始し継続された、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』(脳の使い方としての「生活習慣」であることに注意)に直接起因したものとしての「廃用性の機能低下」を進行させてきた基礎であるキッカケ発生後の「脳の使い方」としての発病者の「具体的な生活習慣」【生活歴】の聞き取りを行うものなのです。
その客観的な判定及び鑑別の方法により、「アルツハイマー型認知症」の回復可能な早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)を判定・鑑別し、脳の活性化を目的とする『生活習慣』の改善指導(「脳のリハビリ」の指導)を行うことで、「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることが出来る(認知症としての症状を治すことが出来る)システムであり及び脳の使い方としての『生活習慣』の改善の実施とその継続により末期の段階である「大ボケ」(セルフケアにも支障が出てきて、介護が不可欠となる段階)には落とさないことに因り、『介護の予防』を達成することが出来並びに脳の活性化を目的とした「生活習慣」の改善を体験させる地域住民参加型の「予防教室」(Ex.「脳イキイキ教室」)の開催により、参加者の日常生活に「前頭葉の活性化」という考えを持ち込ませ実践させることにより、「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防を図る(『前頭葉の機能レベルが正常な人を、正常なレベルのままに維持させる=発病自体を予防出来る』)極めて有効で、有益なシステムなのです。
(4)その活動を担う牽引者は、一定規模での売り上げと利益の確保が必須の条件となる医師ではなくて、売り上げも利益も必要とされない保健師さんなのです。※1医師が担うことになるのは、『中ボケ』の(後半)の段階のお年寄り及び末期の段階である『大ボケ』の段階の症状が発現してきて、日常の生活面における「セルフケア」にも重大な支障が出てきている段階のお年寄りは、医療機関(デイサービス等介護施設を含む)が対応すべきものと考えているのです。
※2この段階のお年寄りに対しては、現状使用されている薬(治療の効能は無くて、単なる対症療法薬に過ぎない)が処方されているのです。単なる興奮型(昂進薬)や抑制型(抑制薬)の4種の『対症療法薬』の使用により、医療機関側も必要な売り上げを確保できるし、症状の発現の程度を管理することが出来る効能を有する「対症療法薬」としての効能はあるので、『介護する側の労苦』を軽減させることには役立ち、それなりのメリットがあると言えるのです。
(5) 市町村が展開し、保健師さんが主導する地域予防活動は、個別事例の判定及び生活改善指導並びに小地域単位での予防教室の運営の二面性を持つ活動です。
ⅰ)個別事例の改善指導というテーマについては、個人と密接な継続的関係の維持が不可欠である為、導入市町村の保健師さんの役割が極めて重要なのです。
更に、個別事例の的確な判定により、回復させることが可能な本当の意味での早期の段階の発病段階にあるお年寄り【「小ボケ」及び「中ボケ」の(前半)の段階にあるお年寄り】を対象として、且つ、『脳のリハビリ』の適切な実践指導により(脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導)実際に治して見せる(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに改善させてみせる=「アルツハイマー型認知症」の症状が治る)ことが、『予防活動』の活発化に大きく寄与することを忘れてはならないのです。
保健師さんの主たる業務、第一義的な業務と位置付ける『早期診断による回復及び介護の予防並びに発病自体の予防』を目的とする業務は、『二段階方式』の手技の活用が不可欠のものとなるので、「二段階方式」の手技の活用がおろそかになった教室の運営では、『単に歌って踊るだけの教室』、形式的な活動となり、『早期診断による回復も介護の予防も発病自体の予防も期待できない』もの、「掛け声と形だけの予防活動」に終わってしまうのです。そうした実態が過去には存在したことが、『女性の専門職集団』の養成による密な展開指導という発想が湧く基となっているのです。社会的な役割の大きさと重要性により、『女性が活躍する社会』の『象徴的存在』にもなり得ると考えているのです。
※1『小ボケ』に対しては、「前頭葉」の機能レベルを正常なレベルに回復させること(認知症としての症状を治すこと)を目的とし、『中ボケ』に対しては、前半の場合は(MMSEの換算値が20点以上)『同居の家族』の熱心な後押しという状況が確保できる例外的な場合に限り、回復させることが第一義的な目的となり、第二義的には、『介護の予防』(セルフケアにも支障が出てきて、介護が不可欠となる「大ボケ」には、症状を進行させないこと)を目的とします。
少なくとも、『介護の予防』という成果を確保することを、重要な目的とするのです。

『中ボケ』の後半の場合は(MMSEの換算値が19点以下、15点以上)例外的に介護の予防を目的とし、基本的には、医療機関の受診を指導するものとします。とはいえ、『脳のリハビリ』の実践指導により、上記の成果を顕著に上げて見せることが効果的で有効な情報発信となり、第一次予防としての『発病自体の予防』という大目標の達成に対して極めて重要と考えるのです。
※2「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、第二の人生を送る上での、脳の使い方としての生活習慣が、発病するかしないかを決定づける核心的な要因であることが、地域住民に理解され、浸透していき、住民参加型の「地域予防活動」が、全国的に拡大されていき、地方の地域の隅々にまで浸透した状況が達成された場合は、我が国の将来を左右しかねない規模にまで膨れ上がっている『介護関連の社会保障費』が、相当程度に、顕著に減少していくことになるはずなのです。
⇒国策化に拠る全国展開の成果は、そんな規模ではなくて、国民全体に対する教宣活動による理解【アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として、治らない性質のものではない。治すことが出来ないのは、医療機関が見つけている段階が『遅すぎるせい』であり、『早期診断』と『脳のリハビリ』の実践により『治すこと』が可能であるし、治せない場合も、『介護の予防』が可能であり、更には、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する『生活習慣』の構築と実践により、『発病自体を予防』することが出来るタイプの認知症であること】について、国民全体の理解が得られさえすれば、極めて大きな『コスト削減効果』が得られることになると確信しているのです。
※3『二段階方式』の導入先市町が拡大していく状況に備え、導入先市町が地域単位で開催する認知症予防講演会の「講師」が務まり、「二段階方式」の手技を教える実務研修会の「講師」が務まり、更に、個別ケースでの判定及び個々の「脳リハビリ」の為の「生活改善」の指導が行える専門家であり、導入先市町の保健師さんを高いレベルで(二段階方式の技術及び知識)指導することができる『女性の専門職集団』の養成が、重要なテーマとなると考えているのです(『女性が活躍する社会』の象徴的存在ともなり得る)。
⇒『二段階方式』の手技の実施品質のバラつきを防止し、早期診断による回復及び「脳のリハビリ」の指導による回復及び介護の予防の効果のバラつきを管理し、発病自体の予防に対する「地域住民」の関心を確信に変えさせる上で、上述した『女性の専門職集団』が果たす役割が極めて重要と考えているのです。
※4『脳のリハビリ』の実践指導により『治して見せる』こと及び『介護の予防』を目に見える形で、具体的で顕著な実績を積み上げて見せることが、最も効果的な情報発信になると考えるのです。『アルツハイマー型認知症』(正しい診断に基づいた、一定規模での全数調査をもとに、数の予測という面からの割合を推定すると、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上の割合を、『アルツハイマー型認知症』が占めていると考えているのです)のみを対象としての活動です(活動対象の限定により、「二段階方式」の手技を活用する場合は、業務の全般について「医行為が関わらない」ので、保健師さんが業務の全体を統括して展開を主導することができる「地域予防活動」となるのです)。『治して見せた』実績の数多くの積み上げこそが、一次予防というテーマ(「アルツハイマー型認知症」の発病自体の予防)に対する最も有効な『情報発信力』となると考えるのです。⇒導入先市町村で「二段階方式」を実施する保健師さんに対して、こうした考え方を『徹底させたい』と考えるのです。
※5お年寄りが居住地から歩いて行き来できる距離の場所に、間伐材で構築した平屋建ての家を建設し、開放するのです。日常的な交流の促進を目的とした『交流の駅』を設置し、更に、『お年寄りの脳のイキイキ度チェック』を実施することが出来る体制を整えて、早期診断による回復と発病の予防を徹底する制度の国策化を実現したいと考えるのです。⇒血圧や体重を何時でも簡便に測定できるのと同様に、お年寄りの『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルを「二段階方式」の活用により、簡便に/精緻に判定し(脳のイキイキ度チェック)、『正常な機能レベルにあるお年寄りは、正常な機能レベルをそのまま維持』、改善が必要と判定されたお年寄りの場合は、脳の使い方としての『生活習慣』の改善の指導(症状を治すことが目的)が行える場所にしたいと考えるのです。
⇒国や市町が保有する遊休地を活用して、間伐材や、孟宗竹を活用して、平屋建ての『交流の駅舎』を建設したり、或いは、廃校された校舎を活用する。
(6) 市町が扱う対象と医療機関(デイケアやデイサービス施設を含む)が扱う対象とは、明確に区別した扱い(市町の保健師さんと医療機関の医師とが扱う対象を明確に区別する考え方)とすることが、必要であり、有益であると考えるのです。➡市町(保健課)が、『発病の予防』を担うことが重要なのです。
ⅰ)「正常なお年寄り」と「小ボケ」と判定されたお年寄りは、「脳のイキイキ教室」が担当し、正常なお年寄りは、正常な機能レベルのままに保ち、「小ボケ」は、正常な機能レベルに回復させることを請け負うのです。⇒ 保健課(健康課)が担当する。
ⅱ)「中ボケ」の(前半)と判定されたお年寄りは、下請け第三者である施設により、集団で実施する『脳のリハビリ』に因る『介護の予防』(「脳のリハビリ」の実践指導により、症状の進行を緩やかにして、セルフ・ケアにも支障が出てきて、介護が不可欠となる『大ボケ』の段階にまでは症状を進行させない)ことを目的とすべきなのです。⇒『地域包括支援センター』が担当する。
ⅲ)「中ボケ」の(後半)及び「大ボケ」と判定されたお年寄りは、『医療機関』への受診を指導するのです。
※1「中ボケ」の(後半)の場合には、『介護の予防』は例外的なものと考えるのです(「脳のリハビリ」の実践による回復について、困難さを承知で、実施を望むケースもあるので、同居の家族の密な関与が期待できるケースでは、家族によっては、「大ボケ」の段階にまでは落とさないことが、目標となる)。
※2「大ボケ」の段階にまで症状が進んだお年寄りについては、その全員を対象としての『介護保険制度』の適用により、「老老介護」、「認認介護」、「介護離職」と言った超高齢社会で初めて発現した社会悪を一掃すべきものと考えるのです。➡「アルツハイマー型認知症」の発病者数がとめどなく増加している状況下で、介護保険制度が財政面から破綻しそうな状況にあることが背景にあり、種々の問題が有る『家族介護』に期待がかけられているのが実情なのです。
政策としては、早期診断による回復及び介護の予防を顕著な実績により実現し、その実績をもとにして、発病の予防策となる、『前頭葉』を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築というテーマに対するお年寄り、国民の関心を高めるべきと考えるのです。超高齢社会下で、『第二の人生』を長生きする喜びを獲得するには、『発病自体の予防』(身体が持つ限り、脳も持たせること)が、必須の条件となるのです。単に長生きするだけ(脳が持たないのに身体が持つだけ)では、国が持たないのです。
(7)『アルツハイマー型認知症』は、廃用性症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」に過ぎないのです。このことを国民全体に周知徹底すべきなのです。
※1アルツハイマー型認知症の発病及び症状の重症化が進行するメカニズムに照らして言うと、『発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する薬は存在し得ない』のです。脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能を含む脳全体の機能が活性化する『生活習慣』(食生活は無関係であり、脳の使い方としての「生活習慣」であることに留意)の構築と実践のみが、症状を治し、症状の進行を抑制し、発病を予防する「唯一の方法」となるのです。米国精神医学会が策定した『DSM-4』の規定内容(第一要件も第二要件も共に重大な誤りの内容)も、更には、「前頭葉」の機能構造を無視した、単なる推測、憶測の類でしかないアミロイドベータ説を筆頭にした「4つの仮説」の主張内容も、客観的なデータは存在していなくて、未だに、発病との間の因果関係を立証できないままで居るのです。
※2 世界中の権威ある機関から、発病の原因が不明とされてきた『アルツハイマー型認知症』について、発病の早期診断には、CTやMRIやSPECTやPET等の機器は不必要なのであり(前頭葉の機能レベルの判定には無用の長物)、更に、「治療薬」は存在し得ないので、薬の処方も不必要(無用の長物)なのです。即ち、『一定規模での売り上げと利益』が必要不可欠となる医療機関による診断業務は、その本態が、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病である『アルツハイマー型認知症』の「早期診断と症状の回復」、「介護の予防」及び「発病自体の予防」には、向いていないのです(医師が担うべき、必要な専門業務が存在していないのです)。
⇒『医療機関』の本当の出番は、脳のリハビリにより治すことが出来ない末期の段階である『大ボケ』の段階の症状が発現しているお年寄りに対する『診断』と薬(対症療法薬)の処方及び『介護』に関わる指導の業務だけなのです。
⇒『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」に対する脳の使い方としての「生活習慣」の在り方の指導が関わるものであり、『医行為は、関わる場面が出てこない』という特殊な病気なのです。
⇒第一に発病の予防がテーマとなり、その対策は、「脳イキイキ教室」の運営なのです。『前頭葉』が活性化する脳の使い方としての生活習慣の在り方、就中、『注意の分配力』の機能の出番が出来るだけ多くなるような「テーマ」の選択と実際の体験の指導が要求される業務となるのです。第二のテーマが「小ボケ」と判定されたお年寄りを正常な機能レベルに回復させることなのです。
『二段階方式』の手技に因る客観的な判定での各教室の実績値のデータ:本ブログの字数制限の関係でグラフが載せられないのですが、大抵の教室の数値が:維持と改善の数値を合計して80%以上であり、悪化は、20%以下に過ぎないのです。教室に参加しているお年寄りは、全員が高齢者であり、「加齢」に起因した「前頭葉」の機能低下が年々進行していくものなので(「正常老化の性質」に起因した機能低下の進行)、悪化が本来なのに対して、維持、更には、改善していることが極めて重要なのです(教室参加の効果が、日々の脳の使い方としての『生活習慣』に反映されている)。『アルツハイマー型認知症』の『発病を予防する効果と方法』が実証されているのです。

   本著作物「Eー03」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、エイジングライフ研究所に帰属しています。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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