認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の治療法は、脳のリハビリだけ(B-30)

2015-02-15 | 前頭葉を含む脳機能の正常老化と異常老化

  押さずとも 空気は動くと 人は言う 

 

            飲むだけで良い 魔法の薬 By  kinukototadao

       

 

&「アルツハイマー型認知症」の診断に関わる「DSM-4」の規定

世界中の認知症の研究者や医師達から、「アルツハイマー型認知症は、原因不明で治らないし、予防することも出来ない」病気とされているのです。原因不明とされていながら、(研究者達自身も原因不明と考えている一方で)世界中の研究者達(特に、製薬会社の研究者達)が、「治療薬」の開発に日夜しのぎを削ってもいるのです。

 それらの研究者達は、発病の原因がナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続と言う脳の使い方としての「生活習慣」に起因するものだということに気づいていないのです。「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体の機能レベルの加速度的で異常な「廃用性の機能低下」が症状を発現させている原因であることに気づかないで、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウトプットそれ自体が認知症の症状として発現していることにも気づかないで、「アルツハイマー型認知症」の「治療薬」を開発することが出来ると考えて居るのです。

「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです。発病の直接の要因は、第一に「加齢」(60歳を超える年齢の「高齢者」であること)であって、第二に脳の使い方としての「生活習慣」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないというナイナイ尽くしの「単調な生活」が日々継続する生活)なのです。廃用性のものであるからこそ、「症状の進行が極めて緩やか」であり、且つ回復の可能性と言う視点で言う三段階に区分される「段階的な症状を示す」ことになるのです。後述する「小ボケ」の期間が3年間続いた後、「中ボケ」の期間が2年間続き、その後は「大ボケ」の期間が身体が持つ限り(「アルツハイマー型認知症」が原因で死ぬことはないので、何らかの他の病気が原因で死を迎えることになるまで)続くことになるのです(ここを「クリック」してください)。

 私たちが解明した「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム(上記二つの要因が真の原因)から考えて、飲むだけで、或いは貼るだけで、「アルツハイマー型認知症」の症状の進行を遅らせる効能を有する薬、或いは治すことが出来る薬など未来永劫開発されることはあり得ないのです。「アルツハイマー型認知症」を発病させている直接の原因は、アミロイドベータでもタウ蛋白でも脳の委縮でもないのです。「東日本大震災」の被災地の高齢者たちの間で起きていること、その人達の脳に起きていることに学者も医師もマスコミも早く注目していただきたいのです。廃用性の加速度的で異常な脳機能の低下が進行しているからです。これこそが、「アルツハイマー型認知症」を発病させている真犯人だからです(ここを「クリック」してください)。

        

 わが国で最も有力な地位を占めている学説である(但し、「原因」と「結果」との間の「因果関係」の証明が未だに為されていない、単なる「仮説」に過ぎないのですが)「アミロイドベータ説」は、脳内で過剰に生産されて老人斑を形成するまでに蓄積したアミロイドベータが、脳内の情報を伝達するために不可欠である神経細胞を死滅させることが直接の原因となって、徐々に「記憶の障害」の症状を惹き起こしてくると言う理解に立っているのです(世界で最も権威があるとされる米国精神医学会の診断規定である『DSM-4』の規定でも、「アルツハイマー型認知症」診断の「第一の要件」とされている)。

そのため、「記憶の障害」を惹き起こさせないために、アミロイドベータの蓄積を排除し或いは蓄積量を抑制することが出来れば、「記憶の障害」の症状が出てこなくなる、言い換えると、(そうした効能を有する薬を開発することが出来れば)その薬こそが「アルツハイマー型認知症」の治療薬になるものと勘違いしていて、若い有為な研究者たちが、アミロイドベータの蓄積量を人為的に操作された「マウス」の行動に関するデータの収集に今日も追われているということなのです。

      

 

&「記憶の障害」を第一の要件と考えること自体が重大な勘違いなのです

彼らの共通の誤解はと言うと、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症の第一の要件としての症状は「記憶の障害」の症状であると勘違いしていることなのです。基本的な、最も重要な要素を理解すべきところで、「重大な過ち」を犯しているのです。

私たちは、「二段階方式」と呼称する精緻な神経心理機能テストを開発し、生きた人間の「前頭葉」を含む脳の機能レベル及びその機能レベルを生じさせるに至った脳の使い方としての生活習慣(「生活歴」)並びにその機能レベルにリンクした症状に関する「脳機能データ」を収集し、解析する努力を積み重ねてきました。

14689例にも及ぶその「脳機能データ」によると、何らかの種類の認知症と疑われるその症状が「アルツハイマー型認知症」の症状であるためには、「前頭葉」の働き具合が異常なレベルにあることが必要不可欠の判定条件となることを示している、或いは要求しているのです。言い換えると、「前頭葉」の機能が正常なレベルにある限りは、程度のいかんを問わずどのような「記憶の障害」の症状が確認されようとも、それは、「アルツハイマー型認知症」の症状ではないということなのです。30歳代から50歳代の年齢の人達に発症例がみられる「側頭葉性健忘症」は、その代表例です。その人の「前頭葉」の働き具合を測定し判定することさえもしないで、重度の「記憶の障害」の症状さえ観測されると、そのことだけで、「アルツハイマー型認知症」と安易に診断されてしまっているのです(ここを「クリック」してください)。このような誤診による誤った症例紹介のテレビ番組を見ることが多いのです。

       

わが国で超一流とされる研究機関の研究者達までもが、なぜにそのような「基本的」な過ちを犯しているのか。世界で最も権威があるとされている米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」が、「アルツハイマー型認知症」と診断するには、第一に「記憶の障害」が確認されること、第二に「失語、失行又は失認の症状」が確認されることと規定しているからなのです。

この規定が重大な誤りを犯していることに気づかないで、この規定の要件が正しいものと盲信しているからが故のことなのです。裏返して言うと、それほどにまで、「DSM-4」の規定に権威があるということでもある訳なのですが。その既定の内容を微塵も疑うこともなく、正しいものだと言う前提に立っているところに重大な落とし穴があるのです。

       


&「DSM-4」の規定の重大な誤り

「DSM-4」の規定の第一の要件と第二の要件とは、診断時に同時に確認されることが必要なのです。皆さんもご存知のように、私たちでさえと言うか、30歳代以降の年齢になると脳の機能レベル自体は正常な機能レベルに在ろうとも、「記憶の障害」の症状が発現してくるのです。所謂、物忘れの症状のことです。「記憶の障害」の実態については様々な程度と態様が確認されるのですが、「DSM-4」の規定に「記憶の障害」についての程度の規定がないので、第二の要件である「失語、失行、または失認の症状」が確認される人について同時に「記憶の障害」が確認されることが診断の手順とならざるを得ないのです。

 私たちは、「前頭葉」を含む脳全体の働き具合を精緻なレベルで判定することができる「二段階方式」と呼称する(脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きのレベルとその下部機構である左脳及び右脳の働きのレベルとその相乗的及び総合的な働き具合のアウト・プットとしての症状を総合的に判定するという考え方からこのように命名している)神経心理機能テストを開発し、脳の機能レベル、その機能レベルにリンクしたアウトプットとしての直接の症状及びその機能レベルを構成する基礎となった「キッカケ」後の生活歴(脳の使い方としての視点から言う「生活習慣」)を詳細に聞き取り、世界でも例のない生きた人間の極めて多数にわたる精緻な「脳機能データ」を集積してきたのです。

       

 そうした「脳機能データ」の解析によると、失語、失行又は失認の症状が発現してくる人達の脳の機能レベルはと言うと、「前頭葉」の働き具合が極めて異常なレベルにあって且つ脳の後半領域の働き具合を判定するMMSの得点が(粗点ではなくて、私たちは一定の指標に基づく換算点を使用しています)一桁にまで落ちてきているのです。このような脳の機能レベルにある人達の「記憶の障害」の症状のレベルはと言うと、よく例示されるように、昨日の出来事は愚か「僅か数時間前に食事をとったこと」も覚えていない(食事をとったそのこと自体について、「前頭葉」の機能レベルが極めて低い状態にあるが故に、そのことを「記銘」すること自体が困難になっている結果として、「想起」できないのです。)と言うような極めて重度の「記憶の障害」の症状が確認されることになるのです。

       


& 「アルツハイマー型認知症」の正体

「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのです(「発病のメカニズム」の詳細な説明については、ここを「クリック」してください)。「アルツハイマー型認知症」の症状は、もっと厳密な表現で言うと、三段階に区分される段階的な症状は(段階的な症状の例示については、ここを「クリック」してください)、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの単なる(直接の)アウト・プットに過ぎないのです。このことを、脳の機能面から説明すると、「失語、失行又は失認の症状」が確認される人達の「前頭葉」を含む脳の機能レベルは、極めて低いレベルにあって、自分が置かれている「状況の判断」ができないばかりか、何かを自分なりに楽しむ「テーマ」の発想やその内容を組み立てることが出来ない上に、言葉を介した「意思疎通」さえも出来ないのです。相手が話す内容を理解できないし、自分が思っていることを相手に伝えることも出来なくなっているのです。

(私たちが集積してきた極めて多数の「脳機能データ」から言うと)、「失語、失行又は失認の症状」が確認される人達は、脳全体の司令塔の役割を担っていて、意識的な世界を支配し、コントロールしている「前頭葉」が、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続下で進行してきた「廃用性」の加速度的で異常な機能低下によって、殆ど機能しなくなっているのです。そのうえ、脳の後半領域の機能である「左脳及び右脳」の機能レベルはと言うとMMSの得点が一桁にまで衰えてきているのです(MMSの得点は、満点が30点で、14点以下からが「大ボケ」のレベル )。このレベルにまで脳の機能が衰えてくると、もはやその働きを正常なレベルに回復させることは困難(不可能)となるのです。「大ボケ」のレベルにまで症状が進んできたら「治せなくなる」のです。「前頭葉」を含む脳の機能レベルを正常なレベルに「回復させることができなくなる」ことを意味しているのです。

「小ボケ」の段階で見つけると、「脳のリハビリ」により回復させることが容易なのです。「中ボケ」の段階で見つけると、「脳のリハビリ」により回復させることが未だ可能なのです。「大ボケ」の段階で見つけていたのでは遅すぎる、回復させることが出来なくなるのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、治らない病気ではないのです。一つには、見つけるのが遅すぎるから、治せないのです。もう一つには、せっかく「小ボケ」や「中ボケ」の段階で見つけても、「脳のリハビリ」を実行しないで、(発病のメカ二ズムからして)効くはずもない薬を飲ませているから、治らないのです。

       


&医療現場の実態と医師たちの社会的使命

「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、「本質的に治らない病気」なのではなくて、見つけている段階が遅すぎるだけなのだということを認知症の治療を専門としている医師達に指摘しておきたいのです。治すことができないレベルにまで脳の機能が衰えてきている段階で発現してくる症状(私たちの区分で言う、「大ボケ」の段階の症状)を手掛かりにして、「アルツハイマー型認知症」と診断していたのでは、せっかく見つけても手遅れ(見つけるのが遅すぎる)と言うことなのです。見つけている段階が遅すぎることになっている最大の原因は、「DSM-4」が規定している「第二の要件」の確認にある(その規定の重大な誤りに気づかないで、或いは疑うこともなく盲信していて)ことがお分かりいただけたでしょうか。

「DSM-4」の規定の重大な誤りが、本当の意味での早期の段階(私たちの区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ「脳のリハビリ」によって「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常なレベルに回復させることができる(「アルツハイマー型認知症」を治すことができる)病気であるにも拘らず、治らない(治せない)病気にしてしまっているのです。

 医師達が、重大な誤りのある「DSM-4」の規定を疑うこともなく盲信していて、治すことが出来ない末期の段階でしか確認されることがない「失語や失行や失認」の症状を確認して初めて、「アルツハイマー型認知症」と診断しているのが、医療現場の実態なのです。他方で、(最近流行りの「軽度認知障害」《MCI》と言う極めて曖昧な判定基準であり、医療現場での恣意的な判定結果を誘発することになる考え方を含めて)、「記憶の障害」の症状さえ確認されると、「前頭葉」を含む脳の働き具合には目もくれずに、「アルツハイマー型認知症」と診断してもいるのです。遅すぎたり、早すぎたり、或いはズサンだったり、医師としての使命感やプライドはどこに行ってしまったのかと、驚きあきれるばかりなのです。

       

 

&「記憶の障害」を生じさせているメカニズムについての誤解

「記憶の障害」が第一の要因だとする「DSM-4」の規定を盲信し、「アミロイドベータ」の蓄積や「タウ蛋白」の蓄積や「脳の委縮」の進行が原因となって、「記憶の障害」の症状が発現し或いは症状が重くなっていくと考えているそれらの学説について、その理解自体が重大な誤りであることを(「空気ポンプ」の機能を例にとって)、分かり易く説明しておきたいのです。

 自転車のタイヤの中には柔らかいゴム製のチューブと言うものが入っていて、そこに空気が十分に充満されていることにより、心地よい走行が確保されるメカニズムになっています。「アルツハイマー型認知症」は、空気をチューブに運ぶ紐状のゴム管の部分(脳で言えば、情報を伝達する神経線維)に支障が起きてくることが、「DSM-4」が診断の第一の要件として規定している「記憶障害」の症状が発現する原因だというのが、アミロイドベータ説やタウ蛋白説、或いは脳の委縮説の考え方なのです。これらの説に共通しているのは、第一の要件に規定されている「記憶障害」に起因して「DSM-4」が診断の第二の要件として規定している「失語や失行や失認」などの症状が発現してくるという考え方なのです。

      

 私達は(ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続という生活習慣に起因する廃用性の加速度的で異常な脳機能低下説)、ゴム管の部分に支障があることが原因となって「記憶障害」を含む(記憶障害以外の認知症の症状があるという意味です)様々な種類、程度及び態様の認知症の症状が発現してくるのではなくて、ポンプを押して空気を押し出してやる部分(脳で言えば、情報を認知し、処理し、発信してやる「前頭葉」を含む脳全体の機能)に支障が起きてきて(「廃用性の加速度的で異常な機能低下」に起因したもの)、脳が正常に働かなくなったこと(正常なレベルで機能しなくなった)が「記憶障害」を含む様々な種類、程度及び態様の認知症の「症状」発現の直接の原因だと考えているのです(私達が集積してきたデータは、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットそれ自体が「アルツハイマー型認知症」の症状だということを示している)。

 従って、ゴム管をどのようにしてどんなに繕ってみたところで(アミロイドベータやタウ蛋白の排除、或いは神経細胞の修復)、そもそもポンプをキチンと押してやる作業を継続してやらない限り(「前頭葉」を含む脳の機能が正常なレベルで機能していない状態では)、空気は流れない(正常な機能レベルの下で処理された正常なレベルでの情報の認知も処理も発信もない)ので、「前頭葉」を含む脳の機能レベルに応じた認知症の症状(私たちが区分する「アルツハイマー型認知症」の「三段階の症状」)が発現してくると私達は考えているのです。

       

 

&「軽度認知症」(小ボケ)の症状と「老化現象」との違いとは

私たちが「意識的」に何かをしようとする場面では、「状況の判断」であれ、「テーマの発想」であれ、「実行内容の構成」であれ、実行結果の「ケースシミュレーション」であれ、「実行の決断」であれ、全ては、「前頭葉」の支配とコントロールのもとに行われていると言うことが極めて重要な視点なのです。

  「アルツハイマー型認知症」の最初の段階であり、私たちが定義する「軽度認知症」(小ボケ)の段階を脳の機能面から説明すると、この段階では、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを「二段階方式」と言う精緻な神経心理機能テストを活用して判定すれば、「左脳」も「右脳」も「運動の脳」も未だ正常な機能レベルにあることが確認できるのです。脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きだけが異常な機能レベルにあることが分かるのです。

       

 「左脳」がらみのデジタル情報の処理であれ、「右脳」がらみのアナログ情報の処理であれ、「運動の脳」がらみの身体を動かす情報の処理であれ、全ては「前頭葉」の支配とコントロールのもとで実行されているのです。分かり易く言うと、「三頭建ての馬車」の御者の役割を担っているのが「前頭葉」の働きなのです。御者が居眠りを始めると三頭の馬は、どこへどのようにして行けばいいのかを判断できないので、馬車は道に迷ってしまうことになるでしょう。道を走ること自体は未だ出来るのだけど、単に走るだけのこととなってしまって、行くべき道をたどることも、行くべき目的地にちゃんとたどり着くことが出来なくなってしまうでしょう。

「前頭葉」の働き具合が異常なレベルに衰えてきていると(左脳、右脳、運動の脳のすべての働き具合が正常な機能レベルに在ろうとも)、「協働作業」による処理結果は、もはや「正常なものではなくて、異常なレベルのものになってしまう」、脳全体としての機能レベルのアウトプットは異常なレベルのものになってしまう、それが「アルツハイマー型認知症」の症状、「小ボケ」の症状なのです。本当の意味での早期の段階を見つけるには、記憶の障害ではなくて「ナイナイ尽くしの単調な生活の継続に起因する、前頭葉の廃用性で且つ異常な機能低下」を診断の第一の要件として[DSM-5]に規定すべきなのです。その場合、第二の要件として規定すべきなのは、失語や失行や失認の症状ではなくて、60歳を超える年齢の「高齢者」と言う要件なのです。

       

アミロイドベータの蓄積が確認されない状態に在っても、タウ蛋白の蓄積が確認されない状態に在っても、脳の委縮が確認されない状態に在っても、「前頭葉」の働き具合自体が異常なレベルに衰えてきていさえすれば、脳全体の働き具合のアウトプットは、もはや正常なものではありえなくなる、「認知症の症状」となって発現してくるのです。

60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが定義する発病の「第一の要件」)の「前頭葉」の働き具合自体が異常なレベルに衰えてきていて、その機能低下の原因がナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続と言う生活習慣(私たちが定義する発病の「第二の要件」)に基づく廃用性の加速度的で異常な脳機能低下が原因となったものである時、その症状こそが、「老化現象」ではなくて「アルツハイマー型認知症」の症状そのものなのです。

       

「老化現象」とは、「前頭葉」を含む脳全体の働き具合が正常な機能レベルを保っているという条件下で発現してくるもの、「小ボケ」との対比で言えば、「前頭葉」の働き具合自体も未だ正常な機能レベルにある下での脳全体の機能レベルのアウトプットなのです。「前頭葉」の働き具合は正常な機能レベルにはあるものの(私たちが発見した生来的な性質である「正常老化」のカーブを描きつつも)、正常域の中で次第に異常域に近づいてきた段階で発現してくる脳全体の機能レベルのアウトプットとしての正常な症状なのです。

 「二段階方式」の手技を活用して、生きた人間の脳の働き具合、「前頭葉」を含む脳全体の働き具合とそれに直接リンクした症状について、極めて多数の症例に基づく「脳機能データ」を集積してきた私たちだからこそ、外観からの単なる憶測に頼るのではなくて、客観的なデータに基づいた分析ができるのです。

    

(コーヒー・ブレイク)

前回のブログ(B-29)の内容と今回のブログ(B-30)の内容とに、一部重複した内容/箇所があることに気づかれたでしょうか。それは、私の脳の老化のせいではないのです。極めて重要なテーマ/内容であるにもかかわらず、認知症の専門家とされる人達(学者、医師、製薬会社の研究者達)が全く気付いていないので、その人達に注意を喚起する目的で、意図的に記述してあるのです。

注)本著作物(このブログB-30に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

     エイジングライフ研究所のHPを「クリック」してください)

    脳機能からみた認知症(IEでないとうまく表示されません

     

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 不活発病と名付けられている... | トップ | アルツハイマー型認知症の予... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

前頭葉を含む脳機能の正常老化と異常老化」カテゴリの最新記事