認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の予防と早期診断による回復(建白書その5:B-96

2017-12-15 | アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題


&11 新規の専門職の創設による女性の活躍の場の創出と地方の小地域の活性化

(1)  地方の創生が期待されながら、有効で且つ即効的な政策や対策が具体的な施策として立ち上がってきていない現状に鑑み、地方の市町村における「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の全国的な拡大展開は、時流に沿った「女性の活用」というテーマに適した新規の専門職種創生もなるのです。原因不明で治せないし予防することも出来ないとされてきた「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病の予防を担保する唯一の手技であり、極めて実効性が有る「二段階方式」の手技を使いこなす専門職としての女性の専門家集団であって、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが衰えたり活性化したりする機能構造に対する深い知識を持ち、脳の使い方としての「生活習慣」に直接起因して変化する「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの一定の基準に基づいた精緻で客観的な判定並びにナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続により発病してくる「アルツハイマー型認知症」の発病の有無及び症状の段階区分の判定、更には、発病及び症状の重症化をもたらす直接の原因となった日々の脳の使い方としての「生活習慣」(生活歴)の問題点の聞き取りに加えて、「前頭葉」を含む脳全体が活性化し、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防及び/又は症状の改善の為の「生活習慣」の構築/改善の具態的な指導を行う知識と能力と意欲と思いやりの心とを併せ持っていて、極めて実効性が高い活動である「アルツハイマー型認知症」の早期診断による「回復」及び発病自体の「予防」を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の牽引者となる新規の職種の創生となるのです。社会的な意識が高くて有能で意欲のある女性活躍の場の創出及び高齢化と過疎に悩む地方の地域の活性化並びに左脳が主役となる「仕事」とは無縁の「第二の人生」を生きている高齢者の生き方の変革を導くことにより、高齢者の消費活動の活発化による相当程度の経済価値を生み出すことの効果、或いは、それ以上の効果として、上述したように「アルツハイマー型認知症」の発病と早期の段階が見落とされていて放置されたままであることにより末期の段階である「大ボケ」の段階にまで症状が進行した要介護状態の老人の増加に伴い増大し続ける「介護関連の総費用」の大幅な削減にも多大な効果をもたらすことにも繋がるのです。

(2) 市町村が「二段階方式」を導入し、上述した「交流の駅舎」で活発に交流しつつ同時にその場が早期診断による回復と予防の場ともなるのです。家に籠り勝ちの生活状態から、家を出て「交流の駅舎」に出かけていくことによって交遊の機会が増えることにより、そこで出会った趣味や遊びや交遊を通じて、自分なりの目標があり、目標を達成することによる自分なりの喜びや感動や生き甲斐を覚えられる生活が見つかり、「前頭葉」の出番が多い生活を構築することが出来るのです。更には、何時でも必要に応じて、発病の有無及び症状の程度の判定と適切な「生活習慣」の改善の指導が受けられるシステムを構築するのです。

(3) 介護事業者(及び/又は、コンビニ)が早期診断による回復(「小ボケ」の段階から「中ボケ」の段階へ並びに「中ボケ」の段階から「大ボケ」の段階へと症状が進行すること、即ち、症状の重症化を抑制/防止するという意味での改善を含みます。「脳のリハビリ」により回復させることが可能な段階である「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での「早期の段階」に留めることを目的とするという意味なのです。多大なコストが必要となる段階、日常の生活面での「介護」が不可欠となる段階、末期の段階である「大ボケ」の段階に症状が進むことを防止することを目的とするのです)に特化した介護予防事業の展開も、将来の有効な施策として考える必要があると思うのです。「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて、出来るだけ多くの患者を正常な機能レベルに回復させる為の「生活改善」の指導業務を担いつつも、「介護」が不可欠となる「大ボケ」にさせないだけで、「介護関連の総費用」の大幅な削減に寄与出来るはずなのです。そうした意味に限定された「介護予防」(発病の予防は、必要な収益を挙げることが期待出来ないので、市町村の専管事項とするのです)の為に特化した事業をコンビニが当該市町村から請け負い及び介護事業者(コンビニ)が、「二段階方式」を導入して、随時に、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定、「アルツハイマー型認知症」としての症状の確認及び症状の段階区分の判定並びに脳の使い方としての「生活改善」の改善の為の指導を実施するシステムを構築し、それを制度化する政策の実施をも検討していただきたいのです(介護事業者に対する委託の事例としては、静岡県牧之原市、新潟県十日町市の事例があります)。猶、「介護事業者」が、「二段階方式」を導入して、脳を活性化する生活体験により、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防しながら高齢者同士が助け合い、日常の共同生活をする事業を展開している事例としては、山形県米沢市の「有限会社なごみの部屋」が唯一存在するだけなのです(このケースは、収益を度外視した、社会奉仕の観点で実施されている事例)。

(4)上述の介護予防事業は、小さな地域単位で、且つ密に実施すればする程参加者の「前頭葉」を含む脳全体の機能の改善効果が期待出来るのです。「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防という業務の遂行に高度な専門職としての女性を活用する「新規の職種」が生み出され及び高齢化率が高い地方の市町村の活性化にも大きく寄与することが出来ると考えるのです。

(5) 更に付言すれば、上述の事業を展開し地方を活性化させるために必要な支援資金は、「アルツハイマー型認知症」の発病自体のの予防の効果と早期診断による回復(認知症の症状を治すこと)の成果によって、現在何等の対策が実施されない状況の中で「介護」の対象でしかない「大ボケ」レベルの段階の発病者数の大幅な減少(削減)という効果により十分に賄うことが期待できるのです。

1)現行の介護保険制度の下では、「小ボケ」や「中ボケ」の段階のお年寄りが「アルツハイマー型認知症」の発病者として介護保険の適用の対象とされるケースはなくて、介護保険制度適用の対象者は、末期段階の症状が出てきている「大ボケ」レベルのお年寄りだけなのです。しかも、「大ボケ」レベルのお年寄りは、回復は期待できないので、その対策方法は、「介護」によるしか他に方法がないのです。介護保険費用のとめどない増大支出に不安を抱いて、「家族介護」の方向に舵が切られつつありますが、「大ボケ」の段階にあるお年寄りを「家族が介護する」制度下では、介護する側の家族自身も共倒れし、介護離職と言う社会現象に代表されるように、介護する側の家族の社会生活自体が失われていくことになるのです。

米国精神医学会が策定した「DSM-4」の規定の誤りに気付かないだけでなく、それを正しいものとして信望している結果として、アセチルコリン説とか、アミロイドベータ説(現在での通説)とか、タウ蛋白説とか、或いは、脳の萎縮説とかの単なる推測に基づいただけの「仮説」が未だに幅を利かせていて、「記憶障害」が「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくる基礎に在るものと誤解していて、発病の予防が困難なものとされている上に、早期診断による回復も放置されたままで居るが為に、日常生活面での「介護」が不可欠の状態となる「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまで放置されたままで居るのです。

その結果、「老々介護」とか認々介護」とか「介護離職」(現在の累積総数で言うと、100万人を超えているのです)と言った社会現象が重大な社会問題になってきているのが我が日本国の現状であり、世界に恥ずべき状況と言うべきなのです。何故なら、『廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」は、発病自体を予防することが出来るものであるし、早期診断により回復させることも出来るもの』だからなのです。「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防し、早期診断による回復をシステム化することで家族介護の必要性は激減するはずなのです。「大ボケの段階のお年寄り」こそ、介護保険全面的に対応できる体制を構築してこそ、世界に誇れる制度と私たちは考えるのです。

2)「アルツハイマー型認知症」は、基本に脳の老化という条件を抱えている病気なので(発病の第一の要因)、何等の対策を講じないままでいると、高齢になるに従って「アルツハイマー型認知症」を発症するリスクが更に高くなっていくのです。何かを「キッカケ」にして(周りから見れば、ほんの些細な事でも、本人にとって意欲を喪失させるような出来事であれば)、廃用性の機能低下をもたらす原因となるナイナイ尽くしの単調な生活」が始まるのです(かわいがっていた猫が死んでも、そのことが「キッカケ」となるのです)。「意欲」は、何かのテーマを発想する上でも、何かの行為を行う上でも、何かの言葉を考え付き発する上でも、必要不可欠の脳機能であり、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている「前頭葉」の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能)の一角を担う機能なのです。従って、何かをキッカケ(分かり易い事例で言うと、東日本大震災の被災により家族や財産や職場を失うこと)として意欲」を喪失する状況が生じてくると、何事に対しても意欲を失ってしまい、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に陥ってしまい、その生活習慣が継続してしまうことになるのです

(6)更には、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現するメカニズム及び症状が重症化していくメカニズムについて無知であり、加えて、認知症の専門家とは名ばかりであり、権威だけに拠って立って発言している人達からは、「小ボケ」は「不活発病」とかの名前を冠されるだけで及び「中ボケ」は「年のせい」(老化現象)として放置されているのが、現状なのです。「小ボケ」及び「中ボケ」レベルの「お年寄り」の「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに回復させる為に及び正常なレベルにある者を正常なレベルのまま維持させる為には(早期診断による回復と発病自体の予防を実現する為には)、「二段階方式」の手技の活用による住民参加型の「地域予防活動」が必要不可欠であり、その実施品質が高く、実施地域の単位が小さく、開催頻度が密なものである程、上述した、現状天文学的な規模に達している「介護関連の総費用」の大幅な削減効果が期待できることにもなると考えるのです。

(7)「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの判定を含む「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定と鑑別及び私たちが回復の可能性と言う視点から区分する「三段階に区分される症状」の判定並びに正常なレベルに回復させることを目的とした「脳のリハビリ」の指導という「生活改善」指導を中核の事業としつつ、「前頭葉」機能の活性化を目的とした「生活改善体験」をテーマとする「短期滞在型の体験型ツアー」事業を、特定市町村(Ex.静岡県の三島市)での「医療特区」事業として試験的に実施してみることを提案したいのです。

(8) 「二段階方式」を導入して「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」を展開する市町村に対しては、 本事業の実施対象地区に住むお年寄り(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者)を対象として、「前頭葉」機能を活性化する「生活習慣」を構築する為の指針となる小冊子/万年カレンダー/脳イキイキ手帖を配布することとします(春夏秋冬の四季ごとに区分された『脳イキイキ手帖』を一冊。「アルツハイマー型認知症」の特徴及び脳を活性化させる「生活習慣」の要点などを標語的に表現し/暦年ごとに制作される『万年カレンダー』を一冊、「アルツハイマー型認知症」の発病、典型的な症状の類型に基づいた段階区分、早期の段階からの回復の為の処方箋、発病自体の予防の為の「生活習慣」の構築等について分かり易く書かれた『小冊子を一冊』、毎年度徴収される介護保険料の一部を原資として、導入市町村に対して給付し、市町村から住民に配布させることとするのです。こうした方策もまた、「二段階方式」の導入に拍車をかける有効な施策となると考えるのです。

前頭葉」が活性化する生活習慣の構築が「アルツハイマー型認知症」の発病の予防策となることを理解させることが重要なのです。左脳が主管する「仕事」とは無縁の「第二の人生」を送っているお年寄りに対して、脳イキイキ手帖、万年カレンダー及び小冊子を導入市町村が配布し、脳が活性化する「生活習慣」の構築と実践という「テーマ」を日々の生活面で学習させることが大切なのです。

&12「高齢者」の生活の活性化による「一億総活躍社会」への貢献

介護費用の心配から貯蓄に励む「高齢者」の消費行動の特徴

我が国は今や、国全体で高齢化率が27%を超える程の超高齢化社会に突入しています。65歳以上の年齢の「高齢者」が3000万人を超えるのです。厚労省の予測では、今後わが国では、認知症を患う人の数が増加の一途を辿ることになるとされています(実は、そのうちの90%以上を「アルツハイマー型認知症」が占めるのです)。そうした高齢者の心配を煽るかのように、テレビ番組が、「認知症を発病した場合、一人当たりの自費部分の負担金額を考えると、2000万円以上の金額を介護の費用として別枠で貯蓄しておくことが必要不可欠」等と具体的な数値を示して報道していたりするのです。

そうした現状での高齢者の意識は、『認知症を患って、要介護の状態になった時に備えて、日々の消費を節約してお金を貯めておく』と言うのが基本にあるのです。その結果、古くなった現住住居のリフォームはおろか、趣味や遊びや交遊などに係る消費行動も抑制し/不活発になって、ひたすら「貯蓄」に励んでいるのが現状なのです。

〇「高齢者」の意識を変えさせ、消費行動を活発にさせる有益で有効な秘策

これまで様々な「仮説」が提示され、発病の原因が不明で、発病を予防することも治すこともできないとされてきた「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」であることが解明されたのです。脳を活性化する「生活習慣」の構築とその実践により、「アルツハイマー型認知症」を発病する危険は日々遠のいていくのです。趣味や遊びや交遊や運動を自分なりに楽しむ生活、そうした日々の過ごし方が、生き甲斐や喜びのある生活につながり、高齢者の「前頭葉」を含む脳全体の機能が活発に働くことになり、「前頭葉」の機能レベルを正常な機能レベルに保ったままの状態で死を迎えることになる、言い換えると、『身体が持つ限り脳も正常な機能レベルに保ち続けて、第二の人生を送り、完走することが出来る』ということなのです。趣味や遊びや人付き合いを楽しむ「生活習慣」の構築とその実践が、「アルツハイマー型認知症」の発病の危険を小さなものとし、発病して「要介護状態」に陥る日を、遠のいていかせることに直結していくのです。講演等の啓蒙活動によりこのことを我が国の隅々にまで浸透させ、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」ができるだけ小さな単位の地域で/且つ出来るだけ多い頻度で(例えば、10日に1度半日)実践される体制とシステムとが全ての市町村で整った暁には、同時に、「高齢者」による活発な「消費活動」が我が国の隅々で、高齢化率の高い地方の田舎においても、発生しているという新しい流れが生まれてきているはずなのです。お風呂が少々傷んできていても、或いは、台所が少々傷んできていても、改善は愚か修繕もしないで消費行動を出来るだけ抑制し、その分を貯蓄に回すといった考え方/行動から180度転換した生き方、 趣味や遊びや交遊を活発にする生活を楽しむために、お風呂を快適なものに改善し、更には、台所を新しい様式のものに改善して、お友達を読んで食事を一緒に楽しむといった風に「生活の在り方」を前向きに変えることが、前向きで活発な「消費活動」にも結び付いていくことになるのです。

そうした消費行動が、生き方が、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」の生活として常態化してきたとき、はじめて、「一億総活躍社会」が現実のものとなってくるのです。「第二の人生」を送っている3000万人近くもの「お年寄り」に、就労の機会を与えることは不可能事なのです。それよりは、家に籠り勝ちのお年寄りを家の外(「交流の駅舎」)に出て行かせて、趣味や遊びや人付き合いを自分なりに楽しむ生き方に変えさせ、その副次的な産物として、消費活動を活発なものにさせることにより、「第二の人生」を送っている「お年寄り」も生き生きとして暮らしている社会、それこそが、一億総活躍社会」のあるべき姿だと考えるのです。

〇高齢者の消費行動の活発化が地方の小地域を活性化させることに繋がる

(1)上述したように、『「アルツハイマー型認知症」は、予防することも治すこともできないタイプの認知症である』との認知症の専門家達が発する誤った主張に基づく情報を鵜呑みにし、信じ込んでいる為に、日本中の「第二の人生」を送っている「お年寄り」達は、「アルツハイマー型認知症」を発病し、要介護状態に陥った時に必要となる巨額の「介護費用」の負担(自己負担分の増加)を心配して、「消費活動」を意識的に抑制し、「貯蓄」に励んでいるのが実情なのです。

そうしたお年寄り達が、「検証PRJ」の結果に基づく広報を信頼して、『原因不明で治すことができないもの』と信じ込み発病を恐れてきた「アルツハイマー型認知症」が、『脳を活性化させる「生活習慣」の構築により、発病自体を予防することができるし、早期の段階で見つけて「脳のリハビリ」に励めば、治すこともできるタイプの認知症である』と確信的に考えるようになれば、その反映として、消費活動を抑制し貯蓄に励んでいる現在の不活発な行動態様から、「趣味や遊びや交遊や運動を自分なりに楽しむ生活」に時間と費用をかけ、脳を活性化させる「生活習慣」の構築と実践という、従来のお年寄りの行動パターンには見られなかった「行動態様」に大きく舵を切ることにより、「消費活動」が活発になることが期待されるのです。その対象となるお年寄りの数が3000万人なのですから、消費を抑制している現状から消費を活発にするようになることの格差の経済的な効果と規模がとても大きいのです。特に、「高齢化率」が高い地方や地域にその顕著な効果が発現することになると考えられるのです。

脳の活性化、就中、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の機能を活性させるには、「アルツハイマー型認知症」の発病の対象者となる「お年寄り」(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」)の生活環境上の特殊性という問題点に注意を向ける必要があるのです。「第二の人生」を送っているということは、脳の機能面から言うと、「仕事」とは無縁の生活環境に在るということなのです。言葉や計算や論理や場合分けなどのデジタルな情報を処理するのが「左脳」の役割であり、「第一の人生」での最も重要なテーマであった「仕事」を処理する機能なのです。その「仕事」を処理するというテーマとは「無縁の生活」になるのが「第二の人生」ということなのです。従って、仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の生活環境の中で、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させるというとき、「右脳」が主役となるテーマの実践、言い換えると、『趣味や遊びや人付き合いや居住する地域の催事の復活や町興し等』に関わりを持つことが必要不可欠のものとなるということなのです。そうしたテーマを目標として活動するには、現状の「家に籠る生活」から抜け出して、「家の外に出ていく」ことが出発点となるのです。

(2)その場合、お年寄り達が交流する場所としての平屋建ての施設(「交流の駅舎」)を自治体が保有する土地を活用して、自治体保有の施設として、そこに常設することを提案したいのです。そして、駅舎の建設用資材には、国有林の間伐材及び竹林の伐採による竹材を使用するのです。更なる施策として、国有林の間伐材の伐採作業及び放置されている竹林の伐採作業のみを対象として、且つ安全な作業部分のみを対象として、地域の予防教室に継続して参加しているお年寄りが構成員となるNPOのみを有資格者として、その伐採作業を請け負わせるような政策を制度化するのも考慮すべき一つの施策と考えるのです。但し、当該伐採作業によりNPOが稼ぎだした作業代は、「交流の駅舎」での交遊の費用(例えば、お茶代/お菓子代に充てたり、或いは、行楽地へのバス代など)に充てることをNPOの活動目的に入れさせることも制度化するのです。「交流の駅舎」の自主的運営は、「予防教室」に参加している高齢者に任せるものとし、「交流の駅舎」での交流には、誰であれ参加できることとするのです(地域内外の高齢者達は勿論のこと、壮年の人達も、年少の人達も、子供たちも交流に参加できる場にするのです)。高度経済成長に突入する以前の我が国の地方にかつて存在した交流の場、「地域の老若男女が全て一緒になって交流した場」を再現させるのです。地域に居住する「お年寄り達」を主体として、老、荘、青の頻繁な交流の場を確保することが発病を予防し、活発な消費活動にもつながり、更には、地方の再生にも、或いは、「一億総活躍社会」の実現にもつながると考えるのです。

(3)更には、そうした「前頭葉を含む脳全体を活性化させ脳を生き生きとさせる生活」の構築の拠点となる自身の住居のリフォーム(例えば、交遊の場としてのリビングの改築、食事を友人と楽しむ為の台所の改築、一日の疲れを癒す為の風呂場のリフォーム等に限定する)に対し、「予防教室」に継続して参加していることを条件として、住宅のリフォームに要した費用の一定割合に相応する金額を補助する政策を制度化するのです。そうしたテーマにも高齢者の関心が向くようになれば、関連する消費行動の活発化による経済的な規模も大きくなる上、高齢化率が高く商業活動が不活発な地方の経済の活性化の起爆剤にもなり得ると期待できるのです(発想の大転換を呼び起こすことにもなりうる)。

(4)それと時を同じくして、住民参加が亜tの「地域予防活動」を展開する上でその基盤、中核となる「高齢者」の脳の機能レベルを定期的に判定する業務が女性を核心として実施される社会が実現することにもなるのです。どんな小さな役場であっても、専門的なレベルでの「二段階方式」の手技を使いこなせる保健師さん(基本的には、女性)が居て、その保健師さんが、まるで小さな町の診療所のかかりつけ医のように、「交流の駅舎」に行けば、「二段階方式」の手技を活用して、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを何時でも判定してくれ、改善、維持又は低下の判定結果に対応した、脳の使い方としての「生活習慣」のチェックと必要に応じて「生活改善の助言と指導」をしてくれる地域社会を実現させる、それを、「一億総活躍社会」を実現する上での重要な政策及び施策の中核の一つに据えるのです。保健師さんの人数に余裕がない場合は、退職後の保健師さん(但し、保健師の資格は必要条件とはならない)を市町村【または、厚労省】が臨時雇用し(介護保険徴収額の一部を充てることもありうる)、当該業務に従事してもらえる制度化を実行すれば良いのです。

(5)「検証PRJ」実施の結果として、『アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する生活習慣病であり、脳を活性化させる生活習慣の構築と実践により、発病自体を予防することができるタイプの認知症であること並びに早期の段階を判定することにより治すことができる』というエイジングライフ研究所の主張内容が正しく、且つ、「二段階方式」の手技が有効で有益であることが実証された場合、「検証PRJ」及び「Model事業PRJ」に引き続く次のステージとなる「テーマ」、最終的には全国展開を目標とする住民参加型の「地域予防活動」を展開すること並びに対象市町村及び対象地域の拡大による活動の活性化により、「前頭葉」を含む脳全体の機能ベルの維持(正常な機能レベルのままに維持されること)により、安倍政権が重要政策として掲げる「一億総活躍社会」の象徴ともなる「高齢者」による「消費活動」の活発化と「女性が活躍する社会」が、同時に、且つ、名実ともに内容が備わった社会が実現されることになるのです。

(6)更には、従来は、増大する一方と予測されていた「アルツハイマー型認知症」を発病して要介護者となった年寄りに対する介護保険の適用により発生する巨額の介護費用やその診断に関わる巨額の医療費(診察費及び投薬費用)が年々増加していくと言う現状がそのまま推移される場合に比べて、そうした巨額の費用(介護関連の総費用)が劇的に削減されていく社会状況が、現実のものとして実現されることになると考えるのです。

(7) 上記の目標となる社会を早期に実現する上での原資としては、「前年度」の介護保険の保険料の徴収総額の0.1%相当額を翌年度の活動の支援の為の原資として活用するよう「制度化」するのです(「二段階方式」を導入して、住民参加型の「地域予防活動」を実践する導入先市町村の数が1/2を超えた時は、1%相当額とするのです)。

様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした上述の住民参加型の「地域予防活動」が活発となり、対象地域が急速に拡大していけばいく程、「アルツハイマー型認知症」の診断と投薬及び発病者の介護に支出される「医療費と介護費用とが削減される」金額の総額の方が活動を支援する為に拠出する費用の金額の総額をはるかに上回ることになるのです。最終的には、1%程度を当該活動に投入する程の政府の意気込みが欲しいのです。1%相当額を投入すれば、現状増加の一途を辿っていて留まることを知らない「介護関連の総費用」(「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の診断、投薬及び「介護」の為の費用)の増加を抑制出来るだけではなくて、何割もの規模で大幅に削減することさえ可能となると考えているのです。発病自体を予防することの費用削減効果(診断と投薬費用の削減)、早期診断による回復(「小ボケ」及び「中ボケ」からの回復)及び介護が不可欠となる末期の段階にまで症状が進行することの抑制効果(「小ボケ」から「中ボケ」、更には、「中ボケ」から「大ボケ」の段階に入ることの先送りにより、末期の段階であり「介護」が不可欠となる「大ボケ」の段階での滞留者数の大幅な減少の効果)による費用削減効果により、毎年度天文学的な規模での費用削減効果が期待できることになるのです。発病自体を予防することを基本の政策とし、本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケ)で見つけて治すことに努め、介護が不可欠となる「大ボケ」にまで症状が進行していくお年寄りの数をも激減させるという考え方なのです。

  

&13 その他の問題点の整理

〇「二段階方式」の手技の活用の主体となるのは「保健師さん」

(1) これまで増大の一途を辿ってきていて、既に単年度ベースで15兆円を超える規模にまで膨れ上がってきている「介護関連の総費用」の総額の抑制、或いは、大幅な削減と言う不可避のテーマにとって、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」という政策は、極めて有効、有益であり、現実の政策としても達成可能なテーマとなるのです。その住民参加型の「地域予防活動」の展開に際しては、早期診断による回復及び発病の予防という「テーマ」を実現する上で必要不可欠のもの(「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化するメカニズムを解明していて、理論的にも体系化され完成されていて、実用化されていて、効果自体が実証されている「手技」)、私たちが独自に開発した手技であり、実施品質の面では様々な問題点があったとはいえ、累計では452の市町村が導入して実践した、世界で唯一の解決のための有効で有益な処方箋である「二段階方式」の「手技」を活用することが不可欠となります。

精緻な神経心理機能テストであり、「前頭葉」の機能レベルを含む脳全体の機能レベルを精緻に判定することが出来、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定と鑑別及び症状の重症化の程度、更には、廃用性の機能低下を惹き起こしてきた直接の原因である「生活歴」(脳の使い方としての「生活習慣」)の聞き取りなどを含む「二段階方式」の手技は、使用について適用される「保険点数」が極めて低いものであるが為に、医療現場での活用が期待できないのです(必要な規模での収益を稼げない)。一方では、CTやMRIやPET等の機器の使用では、極めて高額の費用が必要となり、且つ、専門の医師が診断を行う必要があるにも拘わらず、肝心の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを精緻に判定することができないのです。それらの機器を使用しただけの「診断」では、売り上げを稼ぐことには効果的であっても、肝心の診断には何等の効果もないのです。実際の医療現場では、それらの機器を使用して高額の診療費を稼いでいながらも、「脳のリハビリ」による回復が最早困難であり、「介護」が不可欠となる段階、末期の段階である「大ボケ」の段階で「アルツハイマー型認知症」を見つけて居るという有様なのです。

「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での早期の段階であり、「脳のリハビリ」により回復させることが可能である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の診断(判定)には、全くのこと効果がないのです。従って、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」を本態とする「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を可能にする住民参加型の「地域予防活動」の展開については、その主役を、医師ではなくて、市町村の保健師さんに期待するしかないということなのです。

(2)  更には、「前頭葉」の潜在的な機能レベルの変化を精緻に判定することが出来る「二段階方式」の手技は、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無及び重症化の程度の判定並びに正常なレベルへの回復の為の「脳のリハビリ」の実践指導にも、更には、発病を予防する為の「前頭葉」が活性化する生活体験としての「予防教室」の開催及び日々の「生活習慣」の改善指導にも、その全ての面について、医師法に定める「医行為」が関与する機会が全くないので、医師ではない保健師さんが実務面、実施面及び運営面での主体となることが出来ることが大きなメリットとなるのです。加えて、医療機関が「二段階方式」の手技を使用することに熱意を示しても、「二段階方式」の手技の使用に対する保険点数が極めて低く、CTやMRI(「前頭葉」の機能レベルの判定ではなく、脳の器質の判定)或いはPET(「前頭葉」の機能レベルをある程度は判定できるが、精緻な判定は出来ない)等の機器の出番が全く必要とされない「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復を行う上で不可欠の「脳リハビリ」の指導にも(更には、薬は効かないので、投薬も不要となる)、更には、「予防教室」での「前頭葉」が活性化する生活習慣の指導にも、或いは、予防教室参加者の体験の効果を判定するにも、CTやMRIやPET等の医療機器の出番が全くないので医療機関が事業として、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を継続的に実施する上で、必要とする規模での収益を稼ぎ出すことができない』のです。

その上、「治療の効果を期待することはできないが、症状の進行を遅らせる効果がケースにより期待できる」との触れ込みで、現在使用されているさえも使用できないので、一定規模の収益を獲得できることが至上命題である「医療機関」にとっては、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防も発病した症状を治すことも、両者ともに、取り上げるべきテーマではなくなってしまうのです(エイジングライフ研究所が活動を開始したごく初期の段階で、老健施設を傘下に持つ規模が大きい50を超える数の医療機関が、「二段階方式」の導入契約を締結し、「実務研修会」にも受講者を派遣してきたのですが、その殆ど全ての機関が、『「二段階方式」の神経心理機能テストを実施するテスターを雇う人件費さえ賄えない』という、それだけの理由で、「二段階方式」の使用を止めて行ったのです)。

(3)『半年から1年ほど、ケースによっては、症状の進行を遅らせる効果が期待できる』として処方されている「薬」の効果については、肝心の因果関係の精緻な証明がなされてはおらず、症状の進行を遅らせる要因として考えるべき「脳の使い方としての日々の生活要因」という「他の重要な要素」に気づいていないだけのことなのです(私たちが集積した「脳機能データ」の解析により得られた指標である『症状の継続期間と脳の老化のスピード差をもたらす要因』という根拠資料から、そのことを明確に指摘することが出来るのです)。

)「アルツハイマー型認知症」の診断という業務が、医療機関にとって必要な収益を上げる形で執り行えているのは、実は、発病の予防には見向きもしないで、且つ、「脳のリハビリ」により正常なレベルに回復させることが可能である本当の意味での早期の段階(小ボケ及び中ボケの段階)にも見向きもしないで、末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけて効きもしない「」を処方するという不条理な診断がまかり通っているからなのです。その上、上述したように、回復可能な早期の段階ではなくて、介護の道しか残されていない段階、末期の段階である「大ボケ」の段階を見つけるだけの為に、売り上げを稼ぐだけのものに過ぎないCTやMRIやPETを使用していたりもするのです。私たちのやり方では、「二段階方式」の手技では、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無を直接に判定するやり方なのですが、医療現場では、他の種類の認知症や認知症を紛らわしい病気を順次排除していき、最後まで残ったものについて、「重度の記憶障害」の症状の有無と脳の後半領域(左脳と右脳)の働き具合を調べるためのMMSE(長谷川式の場合も相当多い)の実施結果から(肝心の「前頭葉」の働き具合を判定する手技を持たないので、「前頭葉」の働き具合は脇に置いたまま)、「アルツハイマー型認知症」の発病の有無を判定しているだけなのです。その上、本当の意味での早期の段階については無知であるため、末期の段階という認識さえも無くて、「記憶の障害」に起因したらしき重い症状だけの確認に励んでいるという訳なのです。国立病院でも、大病院でも、こんな程度の診断がまかり通っているのです。

(4)私たちが生活する場面、言い換えると私たちが意識的に何かの「テーマ」を発想し、実行しようとする世界では、脳全体の司令塔の役割を担う「前頭葉」が、左脳、右脳、運動の脳と協働し、且つそれらを統括し、支配し、コントロールしながら、テーマの実行が行われているのです。その結果、「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきた時、左脳、右脳及び運動の脳の全ての機能が正常なレベルにあろうとも、脳全体としての機能レベルのアウトプットは、もはや正常なレベルのものではないのです。私たちが規定する、「アルツハイマー型認知症」の最初の段階である「小ボケ」の段階の特徴は(「小ボケ」の段階で発現する認知症の症状は)、「前頭葉」の機能障害、就中、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能について生じてきている廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因した症状だけなのです。「記憶障害」に起因した症状は、その欠片も確認されないのです。

「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の基盤にあるのは、「前頭葉」の三本柱の機能の加齢による機能低下に、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続していることに起因した廃用性の機能低下が加わることなのであり、「加齢」による機能低下という要因に「廃用性の機能低下」という要因が重なり、加重されることで、「両者の同時存在」と言う要因が原因となり、「前頭葉」を含む脳全体の機能が加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、「アルツハイマー型認知症」の症状(三段階に区分される症状)が発現し、重症化が進行していくことになるだけのことなのです。私達が開発した脳機能データ管理ソフトである「エイジング」は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの変化を判定(改善、維持、低下)するものなのですが、介護保険の適用の有無(有無と適用されている認定区分)を新たに加え、事業の有効性の判定基準とするのです。

(5)締めくくりに簡単で分かり易い事例で説明します。定年退職後に地方公務員(学校の先生や役場に勤務する人達)が早々とボケる(「アルツハイマー型認知症」を発病する)ケースが実態として多いのも、「お年寄り」が滑って転んで骨折して入院すると僅かな期間の経過でボケる(「アルツハイマー型認知症」を発病する)ことが多いのも、「アミロイドベータ」(老人斑)や「タウ蛋白」(神経原線維変化)が急激に蓄積されて、情報を伝達する役割を担っている神経細胞の大量の細胞死が急増するからではないのです(単なる妄想の類)。更に付言すると、アミロイドベータの蓄積もタウ蛋白の蓄積も、「アルツハイマー型認知症」の発病の原因とは無関係のことでもあるのです(発病との間の肝心の因果関係が未だに立証されてもいないにも拘らず、権威ある人達や組織が主張しているので、医学会でそれなりの発信力を保っているというだけのことなのです)。

『私たちの主張には、権威もなく、発信力にも乏しい』のですが、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が、何等かの出来事や生活状況の大きな変化の発生という「キッカケ」の発生を契機として、何事に対しても「意欲」を喪失した生活状況、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続する状況下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することが「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症を発病する「真の原因」なのです。この私たちの主張に権威づけをすることが、我が国の今後にとって極めて重要なことだと主張したいのです。様々な種類が数有る認知症の内の90%以上の割合を占めていて、世界中の認知症の専門家達から『発病の原因が分からないし、症状を治せないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされてきている『「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する「生活習慣病」を本態とするものであり、早期診断により回復させることが出来るし、発病自体を予防することが出来るもの』だからなのです。『一旦発病してしまうとその症状を治すことは出来ない』ものとされている理由は、「アルツハイマー型認知症」それ自体の性質によるのではなくて見つけて居る段階が遅すぎるだけということなのです。そうした誤った状況を作り出した主犯が、規定内容自体に重大な誤りが存する「DSM4」の規定ということなのです。

〇『単に歌って踊るだけの教室』では、何の意味も無いのです

個別の脳の機能レベルを判定することもなく、それら様々な機能レベルに在るお年寄りを集めて、「集団で歌を歌う、集団で体操をする、集団で昔話をする」といったやり方が、施設や市町村の教室で実施されています。どこかの大学の教授が、『が活性化する』などと言うとすぐにそれが、流行になるのです。実は、その教授自体が、意識の機能構造とか、或いは、脳が活性化することが「どの脳」のことを意味しているかを考えもせずに(知らないで)提案しているのです。何人かのお年寄りを対象に試してみて、物忘れの症状が少しばかり改善したというだけで(ある教授の場合は、14人のお年寄りを集めて実施したら、MMSEの得点が平均で14.0だったものが14.5 にまで上昇がみられて、『極めて有意な数値だった』と自慢してさえいるのです)、『脳が活性化した』などと騒いではいけないのです。

「前頭葉」を含む脳全体の機能が正常な機能レベルに在るお年寄りであれば、毎月半日集まって、持ち寄った自慢の漬物やお茶菓子を食べながら、お茶を飲んで、世間話に花を咲かせるだけでも、脳の後半領域(馬である左脳と右脳)の働き具合だけを判定する手技であるMMSEの得点は24点以上30点までのレベルの中で(脳の後半領域の機能が正常な機能範囲に在ることを示す)2点も3点も容易に動くことになるのです。動かないのは、かなひろいテスト」の成績なのです(「左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての「馬車」の御者である「前頭葉」の機能レベルは、その程度のことでは容易には改善しないのです)。

加えて、物忘れの症状が改善した場合に、それが、記銘が改善したことによるものなのか、想起が改善したことによるものなのかの差異さえも知らないで居るのです。意欲と注意の集中力の機能レベルが上昇すると、記銘の得点が上昇するのですが、想起の得点が上昇するには、意欲と注意の集中力の機能レベルの上昇に加えて注意の分配力の機能レベルが上昇することが不可欠の条件となるのです。

認知症の専門家と言いながら(騒がれていながら)、この程度のことも知らない(「脳機能データ」を有していない)ということなのです。『脳が活性化する』ということは、私たち人間だけに特有な世界である意識的な世界意識的に何かのテーマを発想し、実行の手順を組み立て、実行する世界を構築し、統括し、支配し、コントロールしている脳全体の司令塔、左脳、右脳及び運動の脳という三頭立ての馬車の御者である「前頭葉」と言う脳機能、就中、「前頭葉」の三本柱の機能と私たちが名付けている意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が、その中でも最も高度な機能である注意の分配力の機能の潜在的な機能レベルが一定範囲のレベル以上に上昇してくることが必要な条件となるのです。「前頭葉」の機能レベルの変化(改善、維持、低下)を精緻に判定できるのは、現状、世界的にみても、「かなひろいテスト」以上の「手技」は開発されてはいないのです。ある大学の教授がその道の第一人者であるとして、何時も得意げに持ち出す、「PET」と言えども、到底無理なことなのです。

いずれにしろ、特定の行為ではなくて、日々の生活の中で様々なテーマ及び形により実践される脳の使い方としての具体的な「生活習慣」の継続的な実践の結果として、「前頭葉」の三本柱の機能、就中、「注意の分配力」の機能の潜在的な機能レベルがどのように変化したのか(改善、維持、低下)を個々人について精緻に判定することにより、個々人の脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導に直結させるものでなければ、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による「回復」にも発病の「予防」にも繋がらない』ということが重要なのです。その意味で、『「単に歌って踊るだけ」では、生活習慣の改善にも、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復にも発病の予防にも繋がらない』ということを指摘しておきたいのです。

〇 未来永劫有り得ない事である「薬」の開発に関わるマスコミの報道の姿勢と問題点

最後に、もう一つ重要な「問題」を確認して筆をおくことにします。既にこの建白書の中での重要なテーマとして取り上げ問題提起しては有るのですが、保健師さんが主導し、地域のボランティアやボランティア組織が協働する形で推進していくことになる住民参加型の「地域予防活動」を展開し促進させていく上で、極めて大きな障害を生み出すものが、「薬の開発」に関わるマスコミの報道なのです。

すなわち、『発病を予防したり、症状の進行を抑制したり、或いは、症状を治す効能を有する「薬の開発」が、あたかも可能であるかのごとき期待を国民に抱かせてしまう危険がある』予防薬/治療薬の開発の可能性に関わる、研究機関や製薬会社の様々な発表とそれに対するマスコミの報道姿勢(受け売り報道)の問題のことなのです。「薬」の開発の報道が流れる度に保健師さんの自信が揺らぐのです。

様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(発病の第一の要件、何かを「キッカケ」として何事に対しても「意欲」を喪失してしまい、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」が継続される(発病の第二の要件)ことが発病の原因、二つの要件が同時に充足されることによる相乗効果により、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接の原因で発病するもの、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態であるが故に、発病を予防したり、症状の進行を抑制したり、症状を治すことが出来る薬が、開発されることは未来永劫有り得ない事なのです。製薬会社が株価を気にして発表する薬の臨床試験の楽観的な見通しの発表をそのまま受けて、薬の開発が真近いかのごとき報道が多すぎるのです。

そうした視点及び意味からも、上述した「検証PRJ」及び「モデル事業PRJ」の早期実施が重要であることを強調しておきたいのです。  

注)本著作物「Bー96」に記載され表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。

 エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください)

 脳機能から見た認知症(具体例をベースとしたもう一つのブログです)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東日本大震災の被災地での高... | トップ | 古希を迎えて (B-97) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

アルツハイマー型認知症の予防が国民的課題」カテゴリの最新記事