<勝利への執念>
もうすっかりチームは横浜状態で、負けるのは悔しいのだけどファンも選手達も負けに慣れてきた?のかな。西武は「勝って当たり前」の時代が広岡~森監督時代にあり、この場合の「勝って当たり前=日本シリーズ」という図式だったんですね...
前置きはここまでにして、要は、昨季終盤においてマジック4まで到達しながらも2位に沈みロッテにCSで敗退。ここからシーズンオフを挟んで、いまだに流れが悪いまま断ち切れない気がします。
思えば3.11東北大震災でプロ野球開幕が4月にずれ込んで、キャンプからの調整もやり直しになり「練習試合」という名目でオープン戦をこなし調整を続けたものの、その練習試合では今のチーム状況を暗示するような決定力不足が既に垣間見れていた。
震災後の不安でミンチェを除く外国人選手が「無断帰国」した上に開幕直前に滑り込みで帰国したものの、母国で調整をサボっていたのは明白で外国人投手は2軍スタートとつまづく。
抑えを予定していたシコースキーは右肘痛で早々にリタイアして帰国。代役として中継ぎで好調だった岡本篤を起用し、これが1カ月ほどハマっていたが、交流戦後半から失速し、リーグ戦再開後は貴重な先発投手だったルーキー牧田を起用している。不安視されていた中継ぎ陣はミンチェに安定感があり、彼が7~8回の間を安心して任せられる存在になっている。左腕ではサイドスローに転向した松永が星野に替わる存在として認知されてきたのは大きいが、グラマンが左肘痛で2軍落ちしており復帰目処も未定で、左腕は松永と2軍落ちしている江草がどこまで1軍で戦力になるか?
「イップス」藤田、長田は今年は戦力としての計算は立たないが、最近、木村が150キロ超の直球で安定してきたのは明るい材料。
先発陣は涌井、帆足、岸、西口、石井一で固定され、連戦時には平野が加わるが、エース涌井で貯金を作れないのが低迷の原因でもある。涌井は右肘の不調で一度ローテを離れたが現在は普通にローテで投げている。帆足も交流戦後半に左肘痛で離脱したが、こちらも、現在はローテで投げている。
岸は開幕時には足の故障で1軍登録はGWからで、その後も彼らしい投球は全体的に見られない。ベテランの石井一と西口は交流戦期間中は変則ローテだったが、西口は統一球になって防御率も良くなったが勝運を引き寄せるまでには至っておらず、石井一に関しては防御率4.50前後で推移しており「6回3失点」ペースの成績で打線の援護が得られなければ、自力で勝利を手繰り寄せることは難しく要所での失投が目に付くが身体的には西口共々問題無い。
ローテの谷間には平野、最近では菊池を起用したりで連戦を消化しているが、ベテラン2人を中5日で起用するのは長期的には難しく、菊池やルーキー大石の起用、若しくは抑えに別の投手を当てて牧田を復帰させるなどの策も必要であろう。
エース涌井がこれからも今日の様な無様な投球を続けていてはチームの浮上は有り得ず、球宴後の登板まで2軍で汗を流すしかない。投手陣には統一球導入は追い風であるが、銀仁朗の配球にも問題がありそうで今まで細川のリードに頼っていた投手陣は、これからは自ら投球を組み立てる努力をバッテリーコーチも含めてしていかないとダメだ。
特に、走者が塁上にいる時の牽制の少なさも問題で、SB戦では俊足走者に良いように走られていたので注意が必要だ。
先発投手は、兎に角、味方打線が先取点を取ってくれるまで試合を作る粘り強い投球が求められますね。