13-66.謎解きはディナーのあとで
■配給:東宝
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:121分
■料金:0円(観賞券使用)
■観賞日:8月24日、新宿バルト9(新宿三丁目)
□監督:土方政人
◆北川景子
◆櫻井翔
◆椎名桔平
◆中村雅俊
◆伊東四朗
◆桜庭みなみ
◆要潤
◆竹中直人
◆宮沢りえ
◆鹿賀丈史
【ストーリー&感想】
人気を博したテレビドラマの初の劇場版。世界屈指の企業グループ総帥の令嬢でありながら新米刑事として警視庁国立署に勤める宝生麗子。休暇を利用して、宝生家所有の豪華客船プリンセス・レイコ号に執事の影山とともに乗り、シンガポールへ向かう。しかし船内には、有名芸術家の作品の警護にあたる、麗子の上司・風祭京一郎警部の姿もあった。
出航後ほどなくして、船内で殺人事件が起こる。乗員乗客合わせて3000人が乗るプリンセス・レイコ号がシンガポールに到着するまでの5日間にさらなる被害を出さないためにも真相を解明しようとする麗子と影山だが、彼らも事件に巻き込まれてしまう……。
この作品、元々は人気TVドラマの映画化で、最近良くありがちなパターンですね。自分はTVドラマは普段から見ないので、このドラマがヒットしていたのは知っていたものの、詳しい人物像などの予備知識はゼロで観た。と言っても無料でなかったら1,800円出してまで観なかったでしょう。
お嬢様新米刑事の麗子が休暇でシンガポールへクルーズ船でヴァカンスを楽しむ中で事件は起きた。何故か船内には麗子の上司が国立市(くにたち市)から贈られる彫刻の警備で乗船、謎解きに挑むのだか相変わらず的外れな推理ばかりで、こんな警部で大丈夫?って思ったりして。
そもそもこの船は宝生家の持ち物で、乗船時には必ず「セイレーンの涙」と呼ばれる一家の宝である宝石を大事に持ち込むのが習慣で、犯人はこの宝石が目当てなのが進行と共に分かる仕組みに。あと、久し振りに中村雅俊を見たが相変わらず若々しいなと思いながらも、「何だか普通の役で出ているんだ~、中村雅俊ってそんなレベルの俳優になったの?」と思いながら観ていたら、彼が、今回の事件に絡んでいた事が判明。しかも、影山は執事としての立場から、彼の微妙な「癖」を見抜いていたのですね、これは鋭かった。結局、これが事件を解決する突破口になったのだからね。
影山は藤堂支配人と対峙し「あなたは、かつて李家の執事でした。物腰から執事経験があったことは分かります。海運王の李一族が破滅したのは、あのレイモンド・ヨーに騙されたからです。李夫妻は、あなたに最愛の娘を託して自殺しました。そして、あのセイレーンの涙を落札したのが、宝生一族でした。あなたはセイレーンの涙を取り戻すために、この17年間、ヴァルゴ号で働くことにした・・・・」。影山、見事な推理で一件落着って、本当は風祭の仕事では?まあ、金田一耕助も警察に代って見事な推理で事件解決に導いていましからね。
そして、この映画、最初と最後にシンガポールのホテルで宮沢りえが「ミス・ソロス」として登場します。これが結構インパクトあるんですね~、実は、これには17年前に幼かった麗子と関係があって、今回の船内での出来事ともつながりがあった事が影山によって証明されました。彼女の上を行く、ここでも見事な推理でした。
この作品を果たして映画として上映する意味があったか分かりません、むしろ、TVで2時間ドラマSPとして拡大枠で放送したら良かったかも、あくまでも個人的な感想ですが。影山の毒舌とお嬢様丸出しの麗子との絡み、決めゼリフ「首、くび、クビよ~!」「お嬢様の頭は難破船?」などは楽しめましたが、大きな声では言えないが北川景子って驚くほど貧乳だね~。