Peace Waveの平和な日々~行く雲、流れる水のように~

気が向いたら、ボチボチ更新しようかと・・。(笑)

バタバタ ~広島の妖怪②~

2011年03月08日 | 広島のオススメ!

 

広島市中区にあるたかのばし商店街

漢字では「鷹野橋」と書く。

 

国道2号線の通り2本南側を平行に走る商店街で、市役所も近く、市電も目の前を走っている、なかなかの好立地。

 

ご覧のようにアーケードも完備され、いろんな店が軒を連ねている。

一見、妖怪など出てきそうな気配のない、近代的な、明るい雰囲気の商店街である。

  

ちなみに、この商店街にある「ぶらじる」という喫茶店は、開業が1946(昭和21)年という老舗で、1955(昭和30)年に、日本ではじめてモーニングを出した喫茶店として知られており、その後、全国の喫茶店に広まったそうだが、新し物好きの広島県民の面目躍如たるトコロだ。

(対立候補がどっかにありそうだけどね・・

 

 残念ながら、現在はモーニングはやっていないようだが、1階はパン屋さんになっており、おいしそうなパンが並んでいる。

  

さて、この商店街の入り口に小さな植え込みがあり、そこに目立たない、小さな石の像がある。

これを「バタバタ石」というそうだが、その横にはこう書かれている。

 

「 バタバタ石の由来

江戸時代宝暦八年(一七五八年)、広島城下最大の大火後、鷹野橋界隈(かいわい)に出現すると伝えられ、バタバタとムシロをたたくような音を立てる正体不明の妖怪が、婆多婆多(バタバタ)です。

誰もその姿を見たものはないが、一説ではバタバタとは、小さな石に宿る妖精(ようせい)ともいわれる。

平成七年 十一月十一日」

 

―すなわち、この「バタバタ石」は、誰もその姿を見たコトがない、正体不明の”バタバタ”と音を立てる妖怪を、小さな石に宿る妖精に見立てて彫られたもののようだ。

小さな妖精というコトで、妖怪と呼ぶには、あまりにもかわいらしい子どもの姿である。

 

ちなみに商店街の入り口には交番があり、その向かいにある立て看板には、「鷹野橋」という地名の由来について説明が書かれている。

 

それによると、

「 広島藩「鶴の御成」行事場 鷹野橋

その昔、歴代の広島藩主はこの地を御鷹野として鶴・鴨等の鷹狩(鶴の御成という)を盛んに行っていた。この御鷹野には土橋がかかっており、その名は「鷹の橋」と呼ばれていた。

明治44年、西堂川の埋立てにより、この橋はなくなったが、現在でも「鷹野橋」はこの地の呼び名として残り、市民に親しまれる街として栄えている。 (参照 広島市史・1600年代 広島絵地図 )」

・・とある。

 

妖怪研究家・オカルト研究家の作家、山口敏太郎は、昔、殿様が鷹狩りでこの鷹野橋を訪れた際、不敬があってはいけないと、村人たちが子どもを外に出さないようにするために「バタバタが来るよ」・・と脅していたのが、伝承として伝わったのではないか?・・と推理していた。

ムシロをたたくような「バタバタ」という音は、鷹の羽ばたく羽音・・とゆーワケである。

 

誰もこの妖怪の姿を見た者はなく、正体不明・・とゆーのも、これで説明がつく。 

 

いや、実は夜になると、姿は見えないけど、バタバタ・・って、何かが通る音がするんだよね・・。

 

―なんて都市伝説が、現在も鷹野橋に伝えられているかどうかは、定かではない・・。