観るも八卦のバトルロイヤル

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「終りに見た街」さすが、山田太一。の一作

2008年12月24日 | 映画・ドラマ
 2005年。東京郊外に住む清水家。9月のある朝目覚めると、そこは昭和19年の9月。太平洋戦争の真っただ中の日本だった。
 とまどいと不安の中、昭和19年の生活を強いられる家族とその友人親子。清水要治(中井貴一)、妻・紀子(木村多江)、長女・信子(成海璃子)、長男・稔(成田翔吾)。清水の友人・宮島敏夫(柳沢慎吾)、長男・新也(窪塚俊介)。
 平成からタイムスリップして戦争真っただ中に飛び込んだ、苦悩や嫌建ちが各自よく表現されていた。そして、歴史を知った上での、「英語のTシャツは着るな」とかいった配慮が随所にあり、知恵を絞って生き抜く家族。原作・脚本の山田太一の巧さを改めて感じた。
 ラストの東京大空襲では、空襲がある筈の無い地域に空襲が…そして観た物は、見渡す限りの瓦礫と焦げた無数の死体の山。さらに60年前にはあるはずが無い物を見る。
 それは廃墟となったビルや東京タワー、そこは2XXX年の原爆の爆心地となった東京だった。要治が「終わりに見た街」は…。
 中井貴一、柳沢慎吾が好演、将校役の柳葉敏郎が好演。小林桂樹、津川雅彦、柄本明らが共演。


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