歴声庵

ツイッター纏め投稿では歴史関連(幕末維新史)、ブログの通常投稿では声優さんのラジオ感想がメインのブログです。

甲斐:谷戸城址

2012年07月12日 21時45分56秒 | 登城記・史跡訪問


谷戸城址遠景

 甲斐と信濃の国境付近、すぐ向こうは諏訪郡と言う、甲斐の北端付近に谷戸城は在ります。八ヶ岳を望む台地上に谷戸城が築かれたのは、平安時代と言われていますが、武田信玄が信濃攻略の為に築いた上の棒道がすぐ傍を通るなど、信玄の信濃攻略時にも使われていたと伝えられます。
 しかし信玄の信濃攻略後、谷戸城は歴史の表舞台から姿を消します。谷戸城が歴史の表舞台に再び登場するのは、皮肉にも武田家が滅亡し、武田家を滅ぼした織田信長も本能寺の変で横死した後の、旧武田領を巡る周辺勢力の戦いである天正壬午の乱にて、後北条家がこの谷戸城を接収し、改修して活用しました。
 武蔵・上野の国境である神流川で、織田家の重臣である滝川一益を撃破した相模の北条氏直は、上野を占領後、そのまま余勢を駆って信濃に侵攻しました。一方越後の上杉景勝も、信長の横死を知ると信濃に侵攻を開始します。上杉勢と北条勢は信濃川中島で対陣するものの、川中島で両軍が対陣する間に、駿河の徳川家康が甲斐に侵攻を開始します。家康の甲斐侵攻を知った氏直は、慌てて川中島から撤収、そのまま南下して甲斐に侵入し、自らは若神子城に本陣を置きます。甲斐侵攻後氏直は甲斐北部の諸城を改築して、自軍を入城させますが、その際に谷戸城も後北条勢に接収され、拠点の一つとなります。
 後北条勢は三方から甲斐に侵攻をしますが、主力は信濃から侵攻した氏直の本軍であり、谷戸城はこの北条領から上野と信濃を介して、甲斐に入る主力軍の補給線を担っていたと思われるものの、実戦を経験する事はありませんでした。


 谷戸城址の歴史観の敷地内に建つ、谷戸城址の碑。


 谷戸城城址入口に設置されている案内地図。


 谷戸城址の碑から谷戸城址に入る所に掘られた切通跡。


 四の郭の土塁跡。1mもない低い土塁ですが、長さはかなりあります。


 三の郭の土塁(左)と、二の郭の土塁(右)。


 三の郭の帯曲輪。


 二の郭の土塁と、空掘跡。土塁の内側に空掘が掘られているのが特徴的です。


 同じく二の郭の土塁と、空掘跡。


 同じく二の郭の土塁と、空掘跡。この二の郭の空堀は結構深く、主郭を一周するように掘られています。


 主郭の土塁跡。

 
 同じの主郭の土塁跡。


 主郭の虎口跡。


 二の郭の虎口跡と、駒ケ岳。


 東の斜面に掘られた空掘跡。

 
 平山優氏著の『天正壬午の乱』には、谷戸城址には北条勢が築いた遺構が残ると書かれていたものの、私にはどの辺が武田氏による遺構で、どこが後北条氏による遺構かは判りませんでした(涙)。


 最後に天気が良かったので、谷戸城址から見た八ヶ岳方面。

 訪問日:2012年07月04日


7月11日(水)のつぶやき

2012年07月12日 01時14分17秒 | twitterまとめ
23:14 RT from web
『坂本龍馬、皇后の夢枕に立つ 03』 amba.to/Nfc4Ii
大山 格さんのツイート

23:14 RT from web  [ 3 RT ]
きたる7月15日(日)1430時から、流鉄線の流山駅で流鉄2000系「青空号」引退セレモニーが開催されます。関連行事として流山福祉会館にて1730時から「文化観光創造の提案」と題する講演を予定しております。よい子のみんなとの約束だよ、つぎの日曜日は流山でボクと握手!
大山 格さんのツイート

23:15 from web (Re: @itaru_ohyama
是非、公演に参加させて頂きたいと思いますので、握手して下さい(^^;)。 @itaru_ohyama 関連行事として流山福祉会館にて1730時から「文化観光創造の提案」と題する講演を予定しております。

23:27 from web
遅ればせながら、話題の『戦国の軍隊』読み終わりました。この本のテーマは「戦国時代に農兵は居なかった」で良いのかしら?。足軽は農兵ではなく、浪人や難民によって構成された。また寄親・寄子は別々に行動していたと言う説は、真意はともかく面白かったかな。

23:31 from web
そんな織田家だけでなく、どの戦国大名も常備軍を保有していたとが、本書で筆者が一番主張したい事みたいですね。ただ、どの戦国大名も常備兵を保有していたのなら、何故織田家があれほど勢力があったのか?との問の答えが、「他より戦争しているから歴戦の兵が多かった」と言う主張は、正直疑問です。

23:36 from web
とりあえず今週末の予定は、土曜は山中城址→韮山城址、日曜は昼間は小机城址、夕方は流山と言う感じになりそうです。

23:53 from web (Re: @itaru_ohyama
@itaru_ohyama 読み物としては面白いのですけれども、論理が強引な所が目立ちます。上杉も北条も農兵を募集している文献が残っているのに、強引な解釈で否定しています。また寄親と寄子は別に行動していたと言う解釈から、兵種別編成だったと言うのは、そんな無茶なと呟いてしまったり。

23:58 from web
ただこの本、知行地や部隊編成のテストケースとして、小机衆を扱ってくれたので、非常に判りやすく、小机衆の基礎知識を与えてくれたのは、ありがたかったです(^^;)。

by tukaohtsu on Twitter