歴声庵

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山本博文著「徳川将軍と天皇」

2006年08月08日 22時09分50秒 | 読書
 先日読んだ「日本史の一級史料」が興味深い内容だったので、この作者の他の本を読んでみようと思ったのと、幕末の幕府と朝廷の関係を理解するには、幕府成立時の幕府と朝廷の関係を知っておこうと思い購入しました。
 内容は前半が家康・秀忠・家光・家綱の朝廷への対応と、家康~綱吉の将軍就任の経緯が描かれているのですが、家光と家綱の朝廷に対する優勢な態度の説明を読むと、幕末に家茂の上洛と孝明天皇の大和行幸が何故あんなに大騒ぎになったのもなるほどと思いました。
 また後半は御三家と越前松平家の成立につて説明してくれていますが、これが本当に判り易く勉強になりました。

 このように内容自体は非常に読みやすく判りやすい本だったのですが、「日本史の一級史料」同様に、本文中やたら他の歴史家の事を非難しているんですよね。内容は良かっただけにこの他の歴史家への非難は残念です。