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自然の中で見つけたステキなモノ

万年山(はねやま)登山(大分県玖珠郡玖珠町)

2014年09月13日 | 山のお話

またまた長らくご無沙汰していました!最近は仕事以外でなかなかパソコンに向かえないkero-keroです 8月の定例登山は参加できなかったのですが、9月の登山を15日に控え、また記録が滞ってしまわないように7月の登山の様子を駆け足でアップしたいと思います

今年の夏は本当に雨が多かった…。梅雨明けから8月にかけてこんなに雨が降ったのは、30数年間生きてきた中でおそらく初めてだったのではないでしょうか。その雨の影響で、7月の定例登山は久住のはずだったのですが、牧ノ戸峠の登山口まで行ったもののどしゃ降りに合い、久住登山を断念する羽目に… しかし、ここまで来たからにはただでは帰れぬ!という隊長の強い意志から、せめて軽い雨なら難なく登れそうな山に登って帰ろうということで、急遽場所を変え、たどり着いたのは「まんねんやま」と書いて「はねやま」と読む万年山。万年山は大分県玖珠郡玖珠町の耶馬日田英彦山国定公園内にある標高1,140mの山で、九州百名山の一つにもなっている山です。

駐車場から少し歩いたところで、早速真っ赤なキイチゴ(木苺)を発見 実が大きくて、色が濃くて美味しそう~ あまりにも美味しそうだったので実際に食べてみたのですが、これが意外と酸っぱかったです。ジャムにしたら美味しいだろうな~

右に行ったら万年山。左に行ったら伐採山。伐採山は「ばっさいやま」と読むのかと思いきや、なんと「きりかぶやま」と読むのだそうです。『豊後国風土記』によると、玖珠(くす)という地名はかつてこの地にあった大きな楠に因むもので、その大楠の木陰となって日が当たらずに困った住民がこの大楠を切り倒した後の切り株が伐採山(きりかぶやま)で、巨木が倒れる際に跳ね上げたのが万年山(はねやま)だという伝説があるのだとか。霧でよく見えないけど、きっと切り株のような形をしているのでしょうね

「雷が鳴りだしたら戻ろう」と言いつつ登り始めると、幸運なことに天気は回復の兆しを見せ、夏に咲く草花たちにもたくさん出会うことができました まずはこちらのムラサキツメクサアカツメクサとも呼ばれ、シロツメクサと共に明治以降に牧草として海外から入ってきた植物です。

 

左の黄色い花はキク科のオタカラコウ(雄宝香)で、右側はシソ科のウツボグサ(靫草)。「ウツボ」というのは魚のウツボではなく、弓矢を入れるうつぼのことで、円筒形の花穂がそれに似ていることからこの名前が付けられたのだとか。

 

左の丸いポンポンみたいな形の花はキク科のヒゴタイ(平江帯、肥後躰)の花。もう少しするともっと紫色を帯びてきます。ヒゴタイは環境省のレッドリスト(2007年)には絶滅危惧Ⅱ類に登録されており、希少な存在となっているようです。右側はマメ科のコマツナギ(駒繋)。根や茎が馬(駒)を繋いでおいても抜けないくらい丈夫なのでこの名前が付けられたのだそうです。

 

こちらはハマウツボ科のママコナ(飯子菜)。 花弁に2つ並んだ白い膨らみが米粒のように見えることが名前の由来となっているそうです。確かに花の先の方にある白い部分が米粒のように見えますよね

雨も上がり、舗装された道を歩く我らがT小登山隊。この道だったら雨の後でも決してぬかるむことはありません。予定とは全く違う道のりでしたが、隊長が機転を利かせてこの万年山に連れて行って下さったお蔭で、悪天候でも夏の山を楽しむことができました♪

今回の登山で私が一番気に入ったのは、このオカトラノオ(丘虎の尾)の花。サクラソウ科の植物で、この日はあちらこちらに咲いていましたよ 虎というよりはむしろ真っ白な猫の尻尾を連想させるとっても可愛らしい花です

道すがら「まんじゅう石」を発見 まんじゅう石より気になったのは、その下にある案内板。

南アルクス万年山コース」って…。「アルプス」と玖珠町の「くす」をかけているのかしら?? 

一際目立つこのユリのような黄色い花はキスゲ科のゼンテイカ(禅庭花)。日光の霧降高原、尾瀬ヶ原、霧ケ峰などの群落が有名で、「ニッコウキスゲ」とも呼ばれるようですが、日本各地に普通に分布している植物なのだそうです。

霧の中をひたすら登る登山隊。こんなに歩きやすい登山道は初めてかも?なんて思いながら歩いているうちに

登山口から約50分ほどで山頂に到着~ でも霧で何にも見えましぇーん というわけで、恒例の記念撮影も…

この通り、霧の中でぼんやりとした記念撮影となりましたとさ!でも雷も登りはじめに少しゴロゴロいっただけで、雨に打たれることもなく登頂できてよかった~

下り始めると霧が晴れてきて、山の全景を見ることができました。こんな山を登ってたのかとようやく実感。

7月の久住登山は往復2時間弱の軽い万年山ハイキングとなりましたが、天気に左右されるのも山の醍醐味の一つということで、これもまた我々T小登山隊の良き思い出となりました (隊長は途中やきもきしたと思いますが~) さて、9月の定例登山は長崎県南部にある八郎岳登山。もう明後日に控えているので、今度こそ新鮮な山ネタを皆様にお届けできるようにブログの更新頑張りまーす

最後に尋ね花です。写真が小さくて分かりづらいかも知れませんが、この薄黄色の花を咲かせている植物の名前を御存じの方がいらっしゃったらコメント欄を通じてお知らせください。これもまた7月に万年山で出会った花です。どうぞよろしくお願いします