第36期碁聖戦5番勝負の第3局は7月29日、金沢市の北國新聞会館で打たれ、羽根九段が坂井碁聖に黒番3目半勝ちして初勝利を挙げ、対戦成績を1勝2敗とした。羽根九段はシリーズ初勝利、また対坂井戦としても初勝利となった。
第4局は8月18日、名古屋市の日本棋院中部総本部で行われる。
<羽根九段の話>
まず、1勝できてほっとしています。中央で黒の厚みがまとまり、少し打ちやすくなりました。
<坂井碁聖の話>
下辺で黒三子を取った時点ではやれると思いましたが、左辺の折衝で厚みをつくられた後はチャンスがありませんでした。
(共同通信より抜粋)
「羽根気迫、坂井に快勝カド番シノぐ」、「坂井動揺!?後退・・・」
(週刊碁より)
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羽根挑戦者が中盤で強手を放ち優勢に、終盤も手堅く逃げ切った一局。
敗れた坂井碁聖、挑戦者の意外な強手に動揺が出たようです。
カド番をシノぎ1勝を返した羽根九段、追い詰められてからの粘りはさすがです。
「週刊碁」の解説で羽根九段の「妙手」は、「敗着」になりかねない危険な手ということでした。
突き詰めて読めば羽根の「無理手」を坂井碁聖は「妙手」と信用し、後退したということです。
ザル碁党も上位者との対戦で相手の無理手を咎められず、何度悔しい思いをしたことでしょう。(プロの対局とレベルは段違い平行棒ですが・・・)
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今回の対局地は金沢市の「北國新聞会館」。
昨年までは、同じ石川県の野々市町「文化会館フォルテ」で何度も開催されきたのですが、今年はどうしたのでしょう。恒例行事が途切れるのはさみしいでしょうね。
今期の碁聖戦対局地
・第1局:大阪・関西棋院
・第2局:新潟・長岡グランドホテル
・第3局:金沢市・北國新聞会館
・第4局:名古屋・日本棋院中部総本部
・第5局:大阪・関西棋院
他棋戦では有名ホテルや老舗旅館で行われることが多いのですが、この碁聖戦は節約ムードの感じがします・・・。