事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

遠い昔のこと

2011-12-14 23:46:35 | 本と雑誌

文春の編集後記は「社中日記」ってタイトル、社員が実名で登場していた、当時の社長は池島信平だったかな、半藤一利は言語不明瞭だが昔落語を修行したと言ってみんなを驚かせた、ある時「宿帳に本名を書いたら宿泊を断られた、社中日記のせいだ、どうしてくれるんです?」と電話して来たのは湯川豊(いっしょにいたのは田中健吾他数名だが名前忘れた)、後に愛知県で議員になった佐藤観樹はサトカンと呼ばれていた(もう時効だから書いてもいいよね)
ある時こんなのがあった
「***(名前忘れた)が平家物語を読んでるんだよ」
「それがいつも同じところなんだ」
「斉藤実盛が白髪を黒く染めて勇躍出陣するところだって」
みんな「あっ」と思ってそっちを見た、昭和の斉藤実盛がそこで本を読んでいた
・・・(これが「決まってる」と思う私は古いんだろな)

筒井康隆「乱調文学大辞典」の「浅学非才」=①自分のことを謙遜して言う言葉(ウロ覚え)②筒井康隆のこと、これ私は大笑いだったけど他ではあんまし受けてない

丸谷才一が大野晋の「日本語タミル語起源説」をマジで評価してるのはいささか意外、確かにあの二人は仲よかった、丸谷は野坂昭如のわいせつ裁判、大野は狭山の誘拐事件に関わって、日本の司法現場が言葉というものをいいかげんに扱ってる、そのせいで無用の冤罪が生じてることに心底怒り狂ってたのだ(と文春で読んだ)、だけど日本語が南インドから中間の東南アジアと中国をすっとばして飛んで来たかどうか、それはまた別の話、そもその説って大野のオリジナルじゃない、若い研究者(名前忘れた)の学説をパクっただけって話じゃなかったの?(それ検証したのは中村彰彦だったハズ)、そっちはWikiにも出てない、完全に忘れられたんだろか?


群像1月号3

2011-12-13 23:49:51 | 本と雑誌

町田康ホサナ」-思えばこの作者初体験である、半年文芸誌を読み続けて来たのにさういうこともあるんだな・・・主人公の私は知り合いに誘われて犬といっしょにとあるドッグランへ行った、12人と8匹がバーベキューパーティーを始めたが次々起きるシッチャカメッチャカ・・・
時間ないのでとりあえずアップ、でも一つ言えること、連作とのことだがこれってひょっとしたらおもしろいのじゃなかろうか?

12/14追記-昨夜「ひょっとしたら」と言ったのは、ドッグランでの進行があまりと言えばあまりにシッチャカだから、バーベキューパーティーが全然楽しそうじゃないどころか、焼肉を食べるのが苦痛という程度ならまあありがちだけど、突然「栄光」という火柱がやって来て(そいつがなぜ栄光なのか主人公がそう思ってるだけなのか、その辺もよくわからない)、みんなを焼き尽くす、ついに自分も消滅したかと思えば、突然正気に戻ってみんな無事、じゃあそろそろ帰ろうか(さっきの騒ぎは何だったんだ?)、バーベキューには懲りたから蒸しずしを買おうとスーパーへ行ったら、突然「蒸しずしを食うな」というお告げが天から降って来て逆らおうとすると両足を折られる、今これを書きながら大笑いなんだが、そいつは「日本くるぶし」と名乗って携帯にメールをよこすのだ、いったい何なんだよ、それ・・・というわけで主人公と犬の運命やいかに、これは来月も読まずんばあるべからず、何かいい仕事してるね、「群像」殿?


群像1月号2

2011-12-12 23:55:19 | 本と雑誌

堀江敏幸燃焼のための習作」-便利屋(?)と依頼人(なんだろか)と事務員(かなあ)、雷雨のせいでビルの一室に閉じ込められた3人の男女が情報を交換しつつひたすら食べたり飲んだり、その消費量がハンパでないという点で彼らはこの世界の住人じゃないようにも思われるのだが話の内容はそうデタラメとも思えない、だけどやっぱし変かも、いったいここはどこなんだ、荒山区だの宇治間山だの・・・いや面白くないとは言わんけど、何もそんなにコーヒー(その度に砂糖とクリープ)飲まんだって話は進められると思う、また食べるものはスパかおにぎりかどっちかでええのんちゃう?食べるヒマどころか寝るヒマすらなく24時間以上怒涛の展開というのも絶対によくないけど、たった半日のお話に数え切れぬほどのコーヒー(とお茶と紅茶)に2回の食事プラスお菓子で字数を稼ぎまくって、(探偵事務所へ依頼人がやって来たという出だしであるにもかかわらず)実はたいしたナゾを提供してなかったことをゴマ化す(としか私には思われぬ)とはあまりに姑息じゃないか?私はよほどのことがない限りお宅の本は買わないよ(よほどのことって何だろなあ・・・)
あ、日付かわっちゃうからとりあえずアップするけど、ただ一つ言えること、本作のこともそれなりにマジで評する批評家がいることはマチガイない、最近は「アホらしいこと書くな!」ってプロの書評はなくなったのだ、何でも好きに書けばよい、売れるかどうかは時代が決める、内田樹さん、あなたはあらためて絶対に正しくないよ

追記-今気がついた、こんなにものを食べまくるのはオチを決めるためだったのかも、決まってないとは言わんけど・・・ミステリ読みにはいまいちだな、え、これはミステリじゃないって?さう純文雑誌にまともなミステリは載らんのだ、それだけはマチガイなし


坂の上の雲

2011-12-11 23:45:28 | テレビ番組

今日が今年の放送2回目、先週はムダな旅順要塞攻略が全然進まない状況に「繰り返しの技法、いやこれは技法とは言えん、能のない反復、そういうのは2回が限度だろ」とかイラついてた(これは実際に乃木希典の采配が無能そのものだったんだからしかたないと言えば言えるのであるが)、今回はその続き、今度は二百三高地の占領に手間どるばかりで「またかよ」だったのだが(教訓-戦力の逐次投入はもっとも悪い作戦である、これはヒーロードラマの敵幹部が順に倒されて行く時にも言える)、後半はなかなかよいドラマになってたと思う、事実のドラマ化なんだからまあこうなるのもしゃあないかもな、日付変わっちゃうからとりあえずアップ
以前「二百三高地」って映画をTVで見た、1980年の作品だったことを確かめて感無量、ああ、あらためて昭和は遠くなりにけり

追記-この映画、児玉源太郎役の丹波哲郎がとにかくカッコよかった、というかそこしか見てなかったんじゃないかと思う、TVの高橋英樹も指揮をとり始めてからはよかったけど、先週ただ黙って見てるだけというシーンが数回あって「こいつ児玉なんだろ、何やってんだよ」とか思ってたのだった、丹波=児玉は突然本部へ乗り込んで来たって演出だった、事実はTV(というか司馬遼太郎の原作というべきか、読んでないけど)に近かったようだから比較するのは酷かもわからん、また仲代達也の乃木希典もけっこう決まってたと思う、戦闘中はともかく(何やってたか記憶なし)、戦争の後天皇(三船敏郎)の御前で泣く、天皇はセリフないけど決して乃木を責めてはおられないことがよくわかる、さすが大物どうしの貫禄ってシーンだった、TVの何が不満って柄本明の乃木がいかに何でも頼りなさ過ぎ(本人のせいじゃないけど)、明治の軍人にあんな間の抜けたオッチャンがいたなんて信じられるかよ!


群像1月号

2011-12-10 21:55:07 | 本と雑誌

多和田葉子雲をつかむ話」-私はたまたまかかりつけになった女医とともにハンブルクを訪れた、23年前この街で殺人犯人に出会ったのだ、先月飛行機に乗って隣の席にそいつが座ってたというのは夢だったがハンブルクの以前住んでた家の近くで食事しながら女医にあの時のことを話している、今のこの状況はホントに現実なんだろか?もしや・・・(完)
これはもう単行本を買わずんばあるべからず、この作者に会えただけでもラジー賞に参加した甲斐はあったと思うよ

星野智幸夜は終らない」-男は話す、ある女の子が媚薬で男をつなぎとめようとしてタマゾン川(何だそれは!)のカワイルカと恋仲になってしまった、それがけっこうよい関係で・・・
お、おもしろいよ、何か調子出て来た?殺意ゲージ低下、次号を待つ、おいおいそれ来月もこの雑誌を買うってこと?

田中慎弥燃える家」-主犯の友人は拉致した先生を縛ってナイフをつきつけ「こんな状況でどうして神様は助けてくれないんですか」と不毛な議論をしかける、主人公は先生を強姦する役だったが、ようやく友人のナイフを奪って共犯者たちに「出て行け」と言えた、だがそこへ友人が金で雇った中年男が入って来て・・・
どうやら読むに耐えない惨状(複数の男が1人の女性を輪姦)にはならない設定だったようだし今までの伏線(主人公の家庭環境)がどんな方向へ向かうのか、ちょっと気になるかも、今のとこ単行本を買うほどとは思えんし、だうするかなあ

保坂和志未明の闘争」-私とガールフレンドは身延線の内船駅から「特急ワイドビューふじかわ」に乗って富士山を見た、その後新幹線で新横浜→東神奈川→山下公園と移動したのかもわからんけど時間軸乱れてるから確実じゃない・・・
ま、こんなんだうでもよいわ、短い縁だった、元気でな!!

大江健三郎晩年様式集」-新連載とのこと、地震でシッチャカになった家で何とか寝る場所を確保したというエッセイ風に始まり、四国に住んでる妹からの手紙(作者と文体ほとんど同じ)という形で小説へと移行する、ああ、お久しぶり、いたよな「ギーさん」って、どんなヒトだったかなあ、思い出せん・・・
もしや新規読者も昔を忘れた読者も旧作(どれだろ?)を買って読んでくれという商売にあらずや?はっきり言ってオコトワリ、今気分的にそんな余裕ないからね