加賀乙彦「幸福の森」(49)-奥さんを葬った後、僕は心臓発作で入院した、ペースメーカーを入れたので5年は生きられるらしい、何とか小説を完成させられるだろう、それじゃ元気でな、若いものどもよ・・・(完)
時代は9.11テロの直後、TVのニュース映像を病院で見ているところで終る、主人公の人生は作者本人よりはるかに波乱万丈かつロマンティックだったらしいけど、さて買って読むほどかと言えば文庫になってもどーかなあ?
この雑誌、来月は買わないと決めた、村田喜代子の連載があるけど単行本になってから買えばよいし、佐伯一麦の続きはだうでもよい、黒川創の連作は・・・まかり間違って買うかもわからんけどたぶん買わんだろな
野崎歓が「スベマヨ」を評してる、ホメてるらしいけどどこをどう評価してるのかサッパリわからん、当然献本されたと思うけど、男は高校教師じゃなかったって結末読んでないんじゃないの?この世界に「読まずの書評」は当たり前ってか、さてもお金をもらって書くということは・・・・・
村田喜代子「地の底が抜け申した(じのそこがほげもした)」-15歳のヒロインは店へ出ることになった、ほんとはまだ早いのだが早いところ稼がせた方がよいという店の判断というか打算、そっかそういうこともしばしばあったんだなあ、処女というだけで喜ぶ男はいるからすぐに買い手がついてその体験を彼女は「地の底が抜けた」と表現したのだ、半年は初物として売られるとのこと、2回目以後はウソだがヤボな文句を言う男はいない、ある時硫黄島で知り合いだった男が来てヒロインを買った、お互い散々だった・・・
「心の営みがなかったら女にとって性交は苦痛でしかない」(意訳)とヒロインの作文を読む元遊女の先生は思う、元気溌剌で将来楽しみだった女の子だが男とのセックスを知る「女」になってしまった今後の運命やいかに、ああ、単行本絶対買うからね
佐伯一麦「還れぬ家」-私たち夫婦はお母さんに頼まれて年越しの準備をするために実家へ行った、誰もいない家は寂しい、自分たちも飾りつけが終ったらすぐ帰るからストーブも点けない、田舎の一戸建てはとにかく寒い・・・・・
はい、それで?短いご縁でした、お元気で