ひとりで歩く女 (創元推理文庫) 価格:¥ 907(税込) 発売日:1998-09 |
当分買うまいと言った舌の根も乾かぬ内に(これ既に死語とのこと、さうなの?)再登場、ちょっとだけ時間があってまあまあ品揃えのいい本屋へ寄った時に何を買うか迷ったらこれはまずまずの選択肢かもと・・・(買わにゃいいだろうって?どうもこの年になるとそれは店に悪いと思っちゃうのだ、その程度の金がないわけじゃなし、もちろん若いヒトは気にせんでよろしい)
これは今までで一番よかった、ネタバレを避けると何も言えなくなるタイプだし、はっきり言ってツッコミどころは満載、解説者の指摘もごもっともながら、そも語り手が大金を運んでくれと頼まれた事情というのがいささか成立困難で、頼んだ男が翌日死んじゃうほどの重体だったらとてもスジの通った話なんかできないのじゃなかろうか(と私は思うのであるが)、蛇を使った殺人てのもいささか成立困難な方法のような・・・
登場人物がそう多くない上に一番怪しいヤツはさっさと消されちゃう(これは蛇じゃない、ホントにこんくらいで死ぬかなというほど不確実な方法で)、次に怪しいヤツもあっさりブチのめされるしどうやら(金をねらってはいたけど)殺人犯ではなさそう、さらにあっと驚く人物が現れるもののこいつはアリバイ確実だから犯人ではありえない、となれば最終章の手前で真犯人はこいつしかあるまい(殺人の手口はわからなくても)と見当をつけるのにさほどスレッカラシである必要はない(ハズ)、だからこれは「ヤ・ラ・レ・タ」ではなく「だと思ったよ、でもまーいーや」というレベル(それでも十分合格点-と上から目線)
何でもこの時期「幽霊の2/3」は幻の書になってたらしい、消えるにゃ消えるわけがあるんじゃないかな、何せあれは「だと思ったよ、私ごときに読まれるようじゃまだまだだな」レベルだったもの
オマケ-2回目の手記に「こいつ(語り手)どこまでアホなんだよー、こんな長編小説書いてる場合じゃねーだろ」と読むのをやめたくなるヒトもたぶんいると思う(私もさうだった)けどしまいまで読むとこれがちゃんと目的を持った何と言うか重要な作者のトリックなのである、どうかつきあってやってもらいたい(上から目線)
もう1つオマケ-Azonレビに「金の隠し場所はほぼ明らか」というのがあったけどある意味私はこれが一番意外だった、まさかそんなド非常識なことはすまいと思ったので、だけど確かに「誰でも考えつく」のかもなあ
さらなるオマケ-そのAzonレビだが未読のヒトは見ない方がいい・・・って今さら手遅れだけど見事にネタ割ってるヒトがいるもんな、せっかく解説者も私も遠慮してるのに
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