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経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■■【経営コンサルタント竹根の起業日記】2月1週2 3Dプリンター

2015-02-08 21:13:26 | 【専門業】 新米経営コンサルタントの独立起業日記

■■【経営コンサルタント竹根の起業日記】2月1週2 3Dプリンター




 【小説・経営コンサルタント竹根の起業日記】は、10年のサラリーマン生活をしてきた竹根好助35歳の経営コンサルタントとしての独立起業日記です。
 これから経営コンサルタントとして独立起業しようと考えている人の参考となることを願い、経営コンサルタントとしての実践を経験的に語るつもりです。

 経営コンサルタント起業日記を読むポイント

 日記の主であります私(竹根)は、35歳の商社マンです。産業機械部第一課課長、2013年4月1日に経営コンサルタントという職業に関心を持ちました。
 最近、部長とぶつかることが多い竹根である。商社の限界を感じたり、経営コンサルティング業による社会貢献のすばらしさがわかってきたり、ついにはヘッドハンターからコンタクトがあったりと揺れ動く竹根。サラリーマンを辞めるのでしょうか、それとも、別な道があるのでしょうか。
 迷った挙げ句、部長に退職願を提出した。心機一転してコンサルティング・ファーム竹之下経営に入社したが、戸惑うばかりである。こんなことも体験・・・

【 注】 日記から週記へ
 2013年11月24日から、日記ではなく「週記」になりました。週のうちに数回新規記事をアップロードします。また、逐次部分改訂をしますので、引き続き毎日ご覧下さると幸いです。

 

 毎日20時30分頃発信しています。ただし、一部は翌朝の発行となることもあります。

【注】
 ここに記載されていることは実在の企業とは何ら関係ありません。

 【あらすじ】 【登場人物】 【作者紹介】 ←クリック
 


 2015年2月1週2 3Dプリンター

■ 早朝散歩 150211

  バックナンバー


■ セント光学初仕事  150212

  バックナンバー



■ チュータリングサービス 150213

 今月のチュータリングサービスのテーマは、「経営理念の構築・再構築ツールの商品化」であった。すでにタスクとして、提出してある回答を下に、講師がコメントと解説をして行く。
 私が提出したタスクが紹介され、嬉しく思った次の瞬間、その説明をするように指示され、頭の中が真っ白になってしまった。何を説明したのか、記憶にないほど上がってしまった。
 講師は、そのようなひどい回答でも、それに対する説明の不充分な部分を補ってくれたり、「MECEでなければならない」と注意が与えられた。MECE、すなわち「漏れなく重複なく」というロジカル・シンキングの基本である。
 ロジカル・シンキングの規範には、かなり自信を持っていたが、それは知識として出遭って、このようなコンサルティングの実践現場で役立つだけに至っていないことを思い知らされた。
経営士塾タスクブログ参照
  http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2570.html



■ 匠製本機械 3Dプリンター  150214

 アメリカ向け断裁機が十%ほど、市場のライバルに比べて安くして欲しいという要望がUSGM社からすでに先週出ていて、それに対する対策が進んでいる。約五%ほどのコストダウンの見通しができたが、今のところそれ以上は困難そうである。
 一方、断裁機の心臓部である刃の耐久性を他社比較してみると、刃のライフが五十%位他社より長いことがわかった。五%のコストダウンと、刃の耐久性メリットでライバルに勝てる旨をUSGM社に伝えると、早速、十台のトライアルオーダーが入って来た。私とともに下戸である萩野専務と、ウーロン茶で乾杯をした。
 3Dプリンターの自社開発することは難しいが、海外からの輸入については、すでに既存のメーカーにコンタクトを始めている。その反応もすでに出ているので、自社開発は当面やらないことに決めた。
 社長と夕食を供にする機会が訪れ、諸々のことを話し合った。私は、売上の伸び悩みを心配している。そこで、国内営業強化支援についてもやってゆきたい旨を伝えると覆いにより込んでくれた。
 一方、社長としては社内管理体制のあり方が不安であるという声も聞けた。確かに、代金回収に漏れがあることが気になっていた。それを放置していたことを反省した。
 断裁機で当面、売上を上げて、資金余力を作って3Dプリンター輸入販売やできれば自社開発をしたいと、夢を語り合った。



■ 顧客開拓  150215

 先週から、中小企業家同友会会員名簿から、ターゲット顧客像にある企業のリストづくりを進めてきた。ターゲットが決まっているので、意外と簡単そうであるが、時間がかかる。この一週間で三〇余社の候補が挙がった。
 これまでの経験から、手書きによる手紙の効果が比較的高いように思えるので、このリストに基づき、毎日数社ずつ手が来て自分の思いをぶつけることにした。
 たまたまチュータリングサービスの講師が、チャットタイムを作ってくれたときに、経営士補では、クライアント側が、こちらを頼りなく思う可能性があるというようなことをおっしゃっていた。
 私には、経営士など、まだまだ先の話であると、半分聞き流した。

■ 早朝散歩 150151

■ セント光学成功の理由  150152

■ チュータリングサービスのタスクと予習 150153

■ 匠製本機械  150154

 先週来、社長にいろいろと提案してきた。社長は、一つ一つキチンと検討してくれている。その反応に、手応えを感じるとともに、経営コンサルタントとして仕事をしているなーと実感する。

 USGM社の件は、先方からの反応を待つだけでは能がないので、顧客からの手応えはどうであったのか問い合わせたり、日本の他のメーカーの動向を知らせたりした。先方から、顧客の反応は概して良いが、価格的にライバルより10%位高いという返事である。その点でも、社長は検討するために、先頭に立って開発部長をすでに何度も協議をしてくれている。

 3Dプリンターの開発製造に関する提案書は、技術者らしく、自社の技術レベルから自社独自の開発は難しそうであるという見解である。一方、3Dプリンター開発の助成金申請については、銀行と相談しながら書類作成などを進めている。

 

【詳細あらすじ】 ←クリック
 上記より詳細な、これまでの内容をダイジェストで見ることができます。

 

 お勧め書籍 クリティカル・シンキングのポイントが解る本」今井信行著 秀和システム

 

「小説 新米経営コンサルタント竹根の起業日記」にも、しばしば登場する「クリティカル・シンキング」であるが、経営コンサルタントのみならず、ビジネスパーソン、学生、家庭の主婦など誰にも通じて必要なスキルを図解を中心にやさしく解説している。

 前号の【経営コンサルタント竹根の起業日記】 ←クリック
  【 注】 切り替えタイミングによって、前号掲載がないことがあります。

 

■【主な登場人物・会社団体】

 

◇ 竹根好助 若き日の私にそっくりな男、35歳の商社マン、2013年4月1日に経営コンサルタントとしての独立起業を考える。

◇ 愛コンサルタント
 日本経営士協会理事長である愛氏が経営する会社。愛氏は経営コンサルタント歴四十年の大ベテラン

◇ 日本経営士協会 経営コンサルタント業界で最初にできた資格付与・育成の団体。首都圏で「知修塾」という若手コンサルタント育成講座を毎月開催している。

◇ 笹本 日本経営士協会知修塾コーディネーター


◇ 秋元 商社マン、竹根の大学時代からの親友。教育学部で数学を専攻

 


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■■【一口情報】 人間の寿命はどこまで延びるか?

2015-02-08 20:32:00 | 【専門業】 コンサルタント・士業成功術

■■【一口情報】 人間の寿命はどこまで延びるか?

■ 人間の寿命はどこまで延びるか?

 NHKにネクストワールドという番組が日曜日に放映されています。その第2回は「人間の寿命」というテーマでした。

 なんと、人間の寿命は、現在は一日5時間ずつ延びているというのです。科学技術の革新がもたらす産物の一つです。このまま行きますと、30年後には、人間の平均寿命は100歳を超えるそうです。

 NMNという7種の眠っている遺伝子を活性化するだけで、加齢速度を抑えることがすでにマウスの実験で実証されています。それを日本の食品会社がすでに量産化を始めています。頭脳の視床下部から老化を指令する物質が出るそうですが、それを抑えることにより、寿命を延ばすことができるようです。

 病気を事前に察知して、警告を発してくれるようになるために、病気をしなくなるようです。

再生医療分野に3Dプリンターを取り込むことで、臓器の再生技術は期待される草です。高難度の手術もミスなく行う手術ロボットも登場します。

 また、「ナノマシン」という抗がん剤(マシンといっても機械ではなく薬)は、人間の体内を動き回り、がん細胞を見つけると抗がん剤を発射して、がん細胞をやっつけてくれるのだそうです。今日の抗がん剤は、がん細胞だけではなく、人間の健康細胞も攻撃してしまいますが、それがないのです。

 寿命が延びるということは、素晴らしいことですが、一方で、生きることに楽しみを感じない人間にとっては苦痛でしかないのではないでしょうか。

■■ 経営コンサルタントへの道 ←クリック

 経営コンサルタントを目指す人の60%が閲覧

 


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■■【一口情報】 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか

2015-02-08 12:32:00 | 【専門業】 コンサルタント・士業成功術

■■【一口情報】 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。


独善解説

■ 日本は観光立国としての地位を取り戻せるか

 外国からの観光客、増加していることが報道されています。かつて、日本は「FUJIYAMA」などとアメリカを中心とする観光立国でした。ですから増加しているというよりは、観光立国の地位を回復し始めているというのが近いような気がします。

 NHKで「観光立国に必要なことは」という番組の広瀬公巳解説委員のお話を中心にご紹介します。

 日本には、名所旧跡だけではなく、食文化やアニメーションなどクールビズ関連におきまして海外で任期が高まっていることは、報道等を通じて私たちも知っています。それらをうけて英語で情報発信に力を入れているだけではなく、中国語や韓国語とさまざまです。

 日本を訪れた外国人観光客は、2014年10月までの数字ですでに過去最高の1100万人にまで達しています。10年前には、約600万人でしたから、その数値と比べる増すと二倍近い数字になります。


1)外国人観光客が今なぜ増えているのか

 アベノミクスの第三の矢の一環としても、オリンピックを前に年間2000万人の海外観光客を呼び込もうとしています。(私は安倍総理の支援者というわけではありません)

 日本は人口減少という状態が留まらず、日本人だけの観光旅行では成り立たなくなってきています。そのためにも海外からお客様を呼び込んで、日本のくらしや経済を元気づけなければならないのです。

 外国人観光客が増えているのは、今日に始まったことではなく、もともと成長するアジアの観光客の足が日本に向かっていました。その上に、いくつもの要因が重なりました。

(1)円安

 1ドルが80円の円高の時に比べ1ドルが120円の時代とでは、同じ1ドルでありながら40円も余分に円貨を入手できるのです。すなわち、円安で外国人観光客は、日本円で買い物をするときに、円高時代に比べて1.5倍価値差があり、より多くのもの、より高級品を買えることになることはご存知の通りです。

(2) 入国制限の緩和

 中国人向けビザ発給要件が緩和されたり、東南アジアのいくつかの国で煩雑なビザの必要がなくなったりしています。例えば観光のビザが免除になったタイの場合は一年間で25万人入国が増えています。同様にマレーシアでも60パーセント近い上積みになっています。

(3)LCC・格安航空便の拡大

 外国人観光客は韓国、台湾、中国、東南アジアと77パーセントがアジアからです。こうした地域と日本の地方都市などを直接結ぶ格安の路線が次々と開設されました。

 「予算」と「入国許可」と「利便性」で日本が身近な国になってきているのが、増加要因として大きいようです。



◇2 外国人観光客のお気に入りはどこに

 外国人観光客が、日本を訪れる目的は、以下のようになっています。

 1位 日本食
 2位 買い物
 3位 自然・景勝地
 4位 街歩き
 5位 温泉
 6位 旅館
 7位 酒
 8位 歴史・文化

 広瀬解説委員は4位の「街歩き」を重視し、実際に東京の商店街を取材しました。その一つが昔ながらの雰囲気を残す東京品川の戸越銀座商店街です。新幹線の品川駅や羽田空港からの立ち寄りの観光地として注目されています。

 外国人観光客の声をいくつか挙げてみましょう。

(1)「東京観光をしていますが歩くのが好きなのでここに来ました。ここは食べ歩きもできていろんなものを見つけられます」

(2)「新宿などと比べて静かなところがいいです。買い物をしながら気分もリラックスできます」

 では、なぜ戸越銀座が外国人に人気があるのでしょうか。それは商店街の魅力を映像化したり、インターネットのサイトで戸越銀座をPRしているのです。たとえば、おそうざい屋さんで売っているおかずとか、いままで近所の自分たちだけで食べていたような、例えばお団子なんかも観光資源として紹介されています。

 独り歩きや食べ歩きを楽しみたいと思っている人が多いそうです。外国人の観光客は路地とか脇道の写真を撮っていくことも多いのです。

 日本人にとっては当たり前のものが、外国人観光客に注目されるのです。戸越銀座銀六商店街振興組合の亀井哲郎理事長は、「自然体の日本というのも大きな観光資源だと思います。いままで直接外国人の方に聞いてこなかったんだと思いますね。」と言っています。

 上述の4位「街歩き」以外でも広瀬解説委員は3位の「自然・景勝地」も重視していらっしゃいます。北海道のスキー場では雪のない東南アジアからの観光客も増えています。日本の冬はオーストラリアでは夏であることから、真夏にスキーを楽しむという観点で、オーストラリア人が、ニセコにたくさん来るというニュースも数年前から聞きます。

 雪ににしても、温泉にしても、日本食にしても、むかしからある「ありのまま」の日本の価値が、外国人によって再発見されているわけです。


◇3 外国人観光客増による経済的な効果

 日本では、観光は金融や土木などと肩をならべるのどの、20兆円規模の大きな産業であり、「基幹産業」の一つといっても良いでしょう。大変大雑把ですが、基幹産業の経済規模を見てみましょう(2012年)

  建設       55兆円
  自動車      45兆円
  電気機械     30兆円
  金融       20兆円
  観光       20兆円
  土木       20兆円

 広瀬解説委員によりますと、観光関連20兆円の内、外国人観光客の消費額は1兆4000億円です。これを一人あたりにすると消費金額は13万7000円になります。計算上は外国人10人分の観光消費だけで日本人一人の一年間の消費額ななります。

 これを多いとみるか、少ないとみるかが問題ですが、これから日本の人口は減っていきますので外国人観光が頼りという状況となります。

 世界各国の観光客数を見ますと、フランスがトップです。

  フランス     8000万人
  スペイン     6000万人
  イギリス     3000万人
  日本       1000万人

 日本は1000万を世界の中ではまだ遅れをとっていて政府は東京オリンピックまでに2000万人にしたいとしています。それに近づくため、広瀬解説委員は、「観光立国のための3条件」を挙げて提案しています。

(1) 宣伝

 台湾からの修学旅行生は、この10年間で20倍以上にもなり、その総数は8000人にまで成長しています。台湾での宣伝活動の成果があってのことですが、日本の理解者をふやしリピーターも開拓していくべきです。

(2) サービスの向上

 外国人には言葉の壁があります。日本語のできない外国人の立場にたってどうすべきかを考えるべきです。その一環として公衆無線LANの拡充があります。異国の地で安心して情報を得られるようにすべきです。

(3) 魅力づくり

 これはあたり前のことですが、簡単なことではありません。

 広瀬解説委員は、地域おこしを強調しています。道路などの観光インフラを整えていく場合に「価値のある観光資源の開発に結びついているのか」という観点で見るべきです。それには外国人の声も「よく聞く」ということが大切だと同志は強調しています。

 そして、その魅力をどの様に訴えていくのか、各地で知恵くらべをする過程で自分自身の魅力を発見することにもつながるのでないかと言っています。

 「おもてなし」で、東京オリンピック開催権を獲得しましたが、まだまだおもてなし精神が日本国民に染み込んでいるかというと必ずしも100点満点ではないでしょう。マーケティングの基本である「お客さんである外国人が何を求めているのか」という視点を大切にしていけば「のびしろ」もまだまだあると思います。

 

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■■【新米コンサルタント起業日記】15年1月5週 あらすじ・総集編 0118

2015-02-08 12:02:00 | 【専門業】 新米経営コンサルタントの独立起業日記

■■【新米コンサルタント起業日記】15年1月5週 あらすじ・総集編 0118

  2013年からのあらすじと、最近の日記、およびこの日記を読むための登場人物紹介


 【小説・経営コンサルタント竹根の起業日記】は、10年のサラリーマン生活をしてきた竹根好助35歳の経営コンサルタントとしての独立起業日記です。
 これから経営コンサルタントとして独立起業しようと考えている人の参考となることを願い、経営コンサルタントとしての実践を経験的に語るつもりです。

【 注 】
 ここに記載されていることは実在の企業とは何ら関係ありません。


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【小説 新米経営コンサルタント竹根の起業日記】 経営コンサルタントのありし日 

 経営コンサルタント起業日記を読むポイント

 日記の主であります私(竹根)は、35歳の商社マンです。産業機械部第一課課長、2013年4月1日に経営コンサルタントという職業に関心を持ちました。
 最近、部長とぶつかることが多い竹根である。商社の限界を感じたり、経営コンサルティング業による社会貢献のすばらしさがわかってきたり、ついにはヘッドハンターからコンタクトがあったりと揺れ動く竹根。サラリーマンを辞めるのか、それとも、別な道を歩むべきか、迷った挙げ句の決断は、日本を代表するコンサルティング・ファームである竹之下経営にお世話になることに決めた。しかし、転職を直前にして、心が揺れる竹根である。どうするのか・・・

 【初めてお読みになる方】

 初めての方で、これから経営コンサルタントを目指そうという場合には、初回からお読みになることをお勧めします。このブログは、20時30分頃発信するようにしていますが、翌朝7時過ぎに、再掲載もしています。

 

 【 2014年12月までのあらすじ 】 

 かねてより経営コンサルタント業に興味を持っている竹根好助は2013年、35歳の商社マンであった時の通勤途上で、「経営コンサルタント」をキーワードとしてグーグルで検索した。Wikipediaの上にトップに表示された「経営コンサルタントへの道」というページが妙に気になり、毎日のように開くようになった。
 そのサイトを通じて知修塾という若手経営コンサルタントの独特な研修会を知り、次第に日本経営士協会という団体に興味を持つようになった。「中小企業診断士だけが経営コンサルタント資格ではない」というショッキングな表現が目に留まった。日本経営士協会が公認会計士制度誕生の折に、日本で最初にできた経営コンサルタント組織であることがわかった。入会し、研修を受けて、アシスタントコンサルタントの資格である「経営士補」の資格をようやくのことでとることができた。
 ヘッドハンティングにあい、2013年11月末で日本を代表する竹之下経営というコンサルティング・ファームに転職。商社とは全然異なる仕事ぶりに戸惑うばかりか、その実態はカルチャーショックでさえある。コンサルティング・ファームのすごさを見せつけられる一方、企業診断や社員研修等の仕事に偏重し、何となく違和感も覚えるようになった。平均年収が一千万円に満たない経営コンサルタントが50%近くもいるという経営コンサルタント業界の厳しさも知った。
 本来竹根がやりたいと思っている中小企業に入り込んで、顧問としてコンサルティングをするというやり方が少ないことに嫌気をさし、遂にコンサルティング・ファーム生活に、2014年2月末で見切りを付けて独立起業した。
 独立・起業をしたもののクライアントが見つからず心許なさは募るばかりであったが、日本経営士協会のチュータリングサービスのタスクを通じてなにか曙光が見えてきた。自分自身の経営コンサルタントとしての生き方を改めて考え直す契機となった。クリティカル・シンキングという経営コンサルタントに取って不可欠なスキル県産を毎日欠かさずお濃い続けた性かでもある。
 ようやく匠製本機械というクライアント第一号を獲得できた竹根であるが、なかなか次のクライアントも見つからず焦りもあるが、匠製本機械の仕事も面白く、新規クライアント開拓と並行してすすめた。
 新規クライアント開拓の電話作戦で警官から職務質問にあい、あわや逮捕されるのかという怖い経験もした。JETRO会員になって、その会員にアプローチをしかけたりする日々である。そのような中、IP電話やSKYPEの利用ということも学びながら、経営コンサルタントとしての地がためをしている。
 竹根は、クライアント開拓のために「手紙作戦」を手を変え、品を替えの手法で、工夫を凝らしながらの試行錯誤を続けている。新規クライアント開拓に力を注いでいるものの、その成果が結果として表れない。「量の作戦から質の高さに」と戦略変更を迫られてきた。
 唯一のクライアントである匠製本機械にアメリカの知人から自社商品ではないが、小型断裁機の問合せがあった。仕入れ価格に40%以上もの差があり、現実の厳しさに直面し、メーカーに折衝することもした。顧客には、価格の見直しを、メーカーにはライセンス生産の提案を、クライアントには自社製造の可能性検討をお願いし、契約がまとまる。満を持して送付した見本機は、先方から改良希望が出された。いったんは、意気消沈したが、改良にと組み始めた。
 経営コンサルタントとして独立起業して半年になるにもかかわらず、クライアントは一社しかない。唯一のクライアント匠製本機械でのコンサルティングを通じて、経営士・コンサルタントのおもしろさが見えてきた。
 一方、日本経営士協会のチュータリングサービスサービスで講師から「経営コンサルタントに取って情報発信の重要性」を学び、そのことから「情報は、発信するところに集まる」という言葉を聞き、ブログを書くことにした。
 そのような中、商社時代に面識のあったセント光学の社長が面会を申し出てくれた。クライアント第二号にするために全力を尽くそうとしている。

 

■ 2015年1月5週までのあらすじ

 満を持して出荷し、期待した見本機が着くや否や、改良希望が寄せられた。一瞬落胆したものの、先方がそれだけ真剣であることを悟る。思うようには改良が進まなかった改良も、レバー部を除いて何とかなりそうである。しかし、海外ビジネスは難しいと再認識させられる竹根。紆余曲折を経ながらも、改良見本機を送れることになった。アメリカの顧客が、その見本機を使って早速デモを開始してくれた。初期調査では、価格的には何とかなるはずだったが、顧客からの反応は、価格が高いという。多少の製造コストダウンは可能であるが、十分ではない。それをカバーするのが、経営コンサルタントの仕事。商品としての別のメリットをぶつけてみた。3Dプリンターの開発製造に関する提案書は、技術者らしく、自社の技術レベルから自社独自の開発は難しそうであるという見解である。

 一方、第二のクライアントとして期待できるセント光学への提案書を提出したが六回目の改訂も突き返された。七回目の改訂提案書を懐に新年の挨拶訪問をした。社長と話をしている内に、自分がプロフェッショナルとして、まだまだ甘い思いを感じ、それを提出せず、挨拶だけで辞した。八回目の提案書は、ゼロベースで作成したが、どうせまた却下されると思っていた。それにもかかわらず、あっさりと契約書にサインしてくれたのである。自分では、いままでと何ら違いがないように思えたにもかかわらずノ急転直下、第二のクライアントを獲得できたのだ。成功要因を掴めれば、第三、第四のクライアントが掴めるかもしれないと考え、知恵を絞った。

 断裁機ビジネス、新たなのクライアントの可能性のあるセント光学、経営コンサルタントらしい動きも見えてきた。しかし、受け入れられなかった提案書があっさりと認められてしまった。これからが第二のクライアントへのコンサルティングの始まりである。

■■ 2015年2月1週 新クライアント初仕事 0201

■ 早朝散歩 150211

 私の大学時代からの親友である秋元から久しぶりにメールが来た。
 私と同じ大学だが彼は教育学部で数学を専攻した。期せずして同じ商社に入社した。竹根が在籍時代は、時々あっては連れだったりして昼食をしたり、下戸の私を誘っては、自分の行きつけの飲み屋へ行ったり、他に回ったりした。
 在籍時代に、二人で経営士補資格取得をすることができた。私は、その後竹之下経営へ転職して、経営コンサルタントの道を歩み始めた。秋元は、依然として商社マンを続けているし、私も彼には「すぐに経営コンサルタントになろうとするな」とアドバイスをしている。
 その背景には、経営コンサルタント資格を取ったからといって、すぐにクライアントを取れるわけではない。私の経験を参考にしながら、彼には自分のキャリアプラニングを考えてほしいと思っている。
 メールで、今夜あいたいと、急な話だが、スケジュール的に突然の急用が入らない限り問題ないので、会うことになった。商社マンとしての愚痴を聞かされる前に、雑談の中で、健康の話、早朝散歩やそこで会うワンちゃんの話をした。
 わざわざビーフジャーキーを買ってまで、そのワンちゃんに義理立てする私のことを、秋元は笑った。私も、そう言われてみれば、そうだと言って、二人で大笑いした。

■ セント光学初仕事  150212

 第二号のクライアントとなったセント光学へ、初出社である。「さあ、やるぞ!」という気持ちで胸を張って歩いているというより、何となく緊張感を持って、足が重くなる気持ちが交錯している。
 中小企業のメーカーであるので、始業時間は八時三〇分である。八時前についてしまったが、もう事務室には女帝と年配女性の二人がもう来ていた。「女帝に注意」というアドバイスを以前に受けているので、彼女の所にまず挨拶行った。彼女は、女帝でありながら、えばり腐っているわけではないように感じた。
 朝礼で、社長が社員に紹介をしてくれた。挨拶として、「私は、経営については勉強していますが、”わが社”のことについては、皆さんの方が先輩です」と言った。それまで、「社長の手先が来た」と言わんばかりの敵意のような物を醸し出す社員もいたが、この言葉で、それが何となく緩んだように感じ取れた。
 朝礼後、社長室で、感想を求められました。「まずは、私が皆さんにスムーズに受け入れられるかどうかがポイントだと思います」と回答した。先輩から、「ファーストインプレッションは重要だ」と聞いていたこともあり、私自身もそのように思っていたので、素直にその言葉が出た。
 まだ、顧問料が決まっていなかった。社長から「いくら欲しいの?」と訊かれた。「まだ、新米コンサルタントなので、いくらでも結構です」と言いそうになったが、足下を見られないようにしたいという気持ちになった。
 第一号クライアントの匠製本機械では、月額二〇万円であるので、同額を求めると、直ぐに同意してくれた。お金のことを言うのは、何となく抵抗感があったが、結果を出せれば、クライアント側は理解してくれると確信している。
 大金をいただくのであるから、誠意と熱意は絶対に忘れまいと誓った。

■ チュータリングサービス 150213

 今月のチュータリングサービスのテーマは、「経営理念の構築・再構築ツールの商品化」であった。すでにタスクとして、提出してある回答を下に、講師がコメントと解説をして行く。
 私が提出したタスクが紹介され、嬉しく思った次の瞬間、その説明をするように指示され、頭の中が真っ白になってしまった。何を説明したのか、記憶にないほど上がってしまった。
 講師は、そのようなひどい回答でも、それに対する説明の不充分な部分を補ってくれたり、「MECEでなければならない」と注意が与えられた。MECE、すなわち「漏れなく重複なく」というロジカル・シンキングの基本である。
 ロジカル・シンキングの規範には、かなり自信を持っていたが、それは知識として出遭って、このようなコンサルティングの実践現場で役立つだけに至っていないことを思い知らされた。
経営士塾タスクブログ参照
  http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2570.html

■ 匠製本機械 3Dプリンター  150214

 アメリカ向け断裁機が十%ほど、市場のライバルに比べて安くして欲しいという要望がUSGM社からすでに先週出ていて、それに対する対策が進んでいる。約五%ほどのコストダウンの見通しができたが、今のところそれ以上は困難そうである。
 一方、断裁機の心臓部である刃の耐久性を他社比較してみると、刃のライフが五十%位他社より長いことがわかった。五%のコストダウンと、刃の耐久性メリットでライバルに勝てる旨をUSGM社に伝えると、早速、十台のトライアルオーダーが入って来た。私とともに下戸である萩野専務と、ウーロン茶で乾杯をした。
 3Dプリンターの自社開発することは難しいが、海外からの輸入については、すでに既存のメーカーにコンタクトを始めている。その反応もすでに出ているので、自社開発は当面やらないことに決めた。
 社長と夕食を供にする機会が訪れ、諸々のことを話し合った。私は、売上の伸び悩みを心配している。そこで、国内営業強化支援についてもやってゆきたい旨を伝えると覆いにより込んでくれた。
 一方、社長としては社内管理体制のあり方が不安であるという声も聞けた。確かに、代金回収に漏れがあることが気になっていた。それを放置していたことを反省した。
 断裁機で当面、売上を上げて、資金余力を作って3Dプリンター輸入販売やできれば自社開発をしたいと、夢を語り合った。

■ 顧客開拓  150215

 先週から、中小企業家同友会会員名簿から、ターゲット顧客像にある企業のリストづくりを進めてきた。ターゲットが決まっているので、意外と簡単そうであるが、時間がかかる。この一週間で三〇余社の候補が挙がった。
 これまでの経験から、手書きによる手紙の効果が比較的高いように思えるので、このリストに基づき、毎日数社ずつ手が来て自分の思いをぶつけることにした。
 たまたまチュータリングサービスの講師が、チャットタイムを作ってくれたときに、経営士補では、クライアント側が、こちらを頼りなく思う可能性があるというようなことをおっしゃっていた。
 私には、経営士など、まだまだ先の話であると、半分聞き流した。

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