版画草子 All That Print Work

自作版画作品と日常の写真を日記形式で紹介してゆきます。
(画像の無断使用は固くお断りします。)

新作の紹介 その2

2012-08-10 17:00:42 | 作品 Works


先日 埼玉県狭山市の中学校のプールに金魚が4~500匹泳いでいたのを水泳部の生徒が発見したというニュースがありました。
これを読んだとき何となく 夏場らしい話題で 可笑しいような 楽しいような そんな感じをうけました。
入れたのは市内の女子中学生3人で お祭りの余った露天の金魚をもらったけど 飼いきれなくてプールに忍び込んで放したとの事
これぐらいだったら ちょっと説教すればいい話し と思ったのですが.....
ところが 警察に届け出た女子中学生3人は「建造物侵入」と「器物破損」で書類送検されるそうです......

なんとも余裕の無い話です....

事程左様に 昨今の日本はどうも堅苦しい空気に溢れて 余裕の無い社会になりつつあるようです......
嫌ですな.....

ちなみにその放たれた金魚は中学の生徒達と近所の住民が引き取ったそうです。





で 新作の続き

何のお話かお判りの方も多いかと思いますが こちらが完成作


「一寸法師 飛躍」 540×470mm ED 70部 31色38回刷り


こちらが原画



一寸法師の話は良くご存知のことと思います。
「一寸(約3cm)以上大きくならない少年が お椀の船と箸の櫂・針の刀を持って都に出て 鬼を退治し 
 その宝物の打ち出の小槌で大きくなって 財宝も嫁も手に入れ 最後は中納言にまで出世する」
というのが良く知られているお話です。

これは明治以降に作られ定番となった話のようで 
平安期のお伽草子では 細かい所は少し内容が違っていますが 
おおむね小人が大きくなって幸せになるところは共通しています。

苦労しながらも 憧れ・羨望を具現化する 夢のお話
大なり小なり 時代が変わっても 人間の普遍の望みのようにも思います。
冷静に見ると そこに儚さ(はかなさ)・悲しさもちょっぴり感じられる..... 
そんなところが 私がこの一寸法師に惹かれた理由ですね。

他にも似た様な「小人話」には アンデルセン作の「親指姫」や
内容は違いますが アイヌ伝説の「コロポックル」などもあります。
その内コロポックルは作品化してみたいと考えています。

では UPを









そうそう 穴開け治療をした指ですが だいぶ良くなりました。



まだ爪の付け根の腫れが取れず グニョグニョして仕事が不自由なので 明日またクリニックに行こうと思います。



次回は井上君のニセコ便りです。