物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

電磁気学の単位系

2010-12-08 10:54:56 | 物理学

現在、また電磁気学の単位系の変換が気になって調べている。ところがインターネットでもこのことを書いたサイトはたくさんあるのだが、どうも満足できない。結果は間違っていないのだろうが、どうも気に入らない。

熊谷寛夫さんの書「電磁気学の基礎」にもこのことが書いてあるのだが、はじめ読んだときはなるほどと思ったのだが、電荷の静電単位系とSI単位系の電荷の換算の導出をはっきりと書いていない。別にこれを既知の知識としているわけではないのだろうが、どうもすっきりとしない。

世にはたくさんの電磁気学の書があり、Kさんの書いた本には、「SI単位系がとてもよくできているのだからそのほかの単位は気にしなくてもいい」と書かれているが、そうもいかないのではないかというのが私の個人的な気持ちである。

そのほかいろいろみなさんが書かれており、その内容はそれぞれ学ぶところが多いが、それでもまだ十分に納得できないような気がする。だが、多分にまだ私の理解が十分でないことが原因なのであろうとぼんやりと考えている。


11 コメント

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こんにちは。 (北野)
2010-12-12 16:20:05
こんにちは。
単位の換算を具体的に書かなかったことは気がかりになっていました。先生の記事をきっかけに変換方法に関するノートを作成しました。「マクスウェル方程式」のサポートページに置きましたので、読んでみてください。
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北野様 (あおやま)
2010-12-14 13:36:36
北野様

コメント有難うございます。読ませてもらいます。
いま一番よく書かれているのは岡部洋一先生のものではないかとおもっておりますが、岡部さんのものもはじめにどういう指導原理でパラメータの自由度新たにをつけるかということをはじめに述べてくれればよかったのではないかと思います。

基本法則を数値方程式ではなくて量方程式として書くという方針は書いてあるのですが、単位系がcgsかMKSかとか有理化か非有理化かとかの区別をパラメータを新たに代入して量方程式をつくると述べられたらよかったのにと思っています。

もちろんそれは読んでいけば書いてあるからいいではないかといわれればそうなのですが。


まだ電磁気学の詳細までの検討には至っておりませんが、やはり著者の方のそれぞれのご意見があり、統一することはできないのだろうというどなたかのインターネットでの見解表明が妥当なところだろうと思います。

それにしてもSI単位系での学習が一般のことであり、E-B対応が一般的な見解であろうことは私も同意見です。
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こんにちは。 (北野)
2010-12-17 01:56:30
こんにちは。

たしかに、岡部先生のページはよくできていますね。自分で換算係数を求めてみると、あちこちで間違えて、なかなか収束しません。少しずつ修正したものをアップロードしますので、読まれるときは最新のものを参照いただけるとありがたいです。
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北野様 (あおやま)
2010-12-17 14:48:01
北野様

ご注意、有難うございます。

北野さんの解説はすでに4ページのうちの3ページを読みました。1ページ目に二つほどミスプリントがあったことを見つけましたが、それ以外は岡部先生のほど面倒ではなくわかりやすいと感じています。

ただ、岡部先生の一般論的な取り扱いとどういう関係にあるのかということがさらに関心事になっています。

Jacksonの電磁気学の本はドイツに滞在したときに購入した第2版しかもっていませんで、その後Jakcsonは誰かとのcgsガウス単位系を死守するという約束を破って、SI単位系に乗り換えたのが、第3版だとどこかで読みました。

SI単位系を使うのは現在では当然でしょうが、私などはE-H対応でならったので、E-B対応にまだなじめていませんが、そういう古い殻を身につけていけないですね。
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読んでいただきありがとうございます。お気づきの... (北野)
2010-12-17 21:39:09
読んでいただきありがとうございます。お気づきの点があればお知らせください。また少しだけ改訂しました。

Jackson は Purcell とGauss単位系の盟約を結んでいたそうです。それを破ってJackson 第3版は前半がSI化されました。後半はGaussのままです。(ページのヘッダー部分の章名の後に SI, G の印をつけて区別しています。) 不十分ですが歓迎すべきことです。

Purcellの教科書はバークレイ物理シリーズの一冊として出版されています。日本語版は訳者による SI 併記という形になっています。学部生の頃に読みましたが複雑さに難儀したのを覚えています。
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青野修のテキストで、電磁気学の単位系を扱った物... (M)
2010-12-18 09:29:41
青野修のテキストで、電磁気学の単位系を扱った物がありますが、タイトルは忘れました。中西先生のファインマンダイアグラムのテキストが入っているシリーズだった筈です。もう売ってないかもしれませんが。

MKSA、cgs の換算表なら高橋秀俊の物を含め、多くのテキストに記載はされていますが、表だけ載せられてもツマラナイと感じてしまいます。

MKSA で教育を受け、cgs は知識として知っている程度ですので、久々に電磁気学の復習をしてみます。
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青野修「電磁気学の単位系」(丸善) ですね。たま... (北野)
2010-12-19 00:43:04
青野修「電磁気学の単位系」(丸善) ですね。たまたま、昨日眺めていました。同じ量でも単位系によって異なった次元で表されることが、強調されています。この点を曖昧にして、次元の合わない苦しい計算をしている文献が多いです。
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北野様 (あおやま)
2010-12-20 18:23:17
北野様

上に書いた私が書いたミスプリの件はすでに新しい原稿では修正されていました。それで問題はないです。

電磁気の単位の換算をきちんと書いて頂いて有難うございます。このブログを読みに来た方々には北野さんの解説をお勧めしたいと思います。
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ノートを推奨いただきありがとうございます。単位... (北野)
2010-12-21 18:51:55
ノートを推奨いただきありがとうございます。単位系に関する勉強のよい機会を与えていただきました。
ついでに換算表も作ってみました。(ミスがなければいいのですが。)

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矢野先生、新年おめでとうございます。 (北野)
2011-01-09 13:58:46
矢野先生、新年おめでとうございます。

年末には単位系の議論ができてよかったです。面倒ゆえ具体的に触れたくなかった課題でしたが、自分なりにすっきりしました。系統的扱いも加えてみました。換算表も少し工夫して、かなり便利に使えるものになったと思っています。

今年もよろしくお願いします。
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