三角関数についての私なりのまとめというか学習ノートというか、高校生用の講義録というか学習ノートというかそういうものをつくりたいという、潜在した気持ちを持ち続けている。
というのは2005年ころにe-Learningのコンテンツをつくったときにかなり高校数学の内容をノートにまとめたのだが、三角関数についてはこのことを果たせなかった。
『百万人の数学』の三角関数について書かれた第6章「地球の大きさを測る」をその役に立たないかと今読んでいるが、ちょっとこれはそういう目的には使えないらしいことがわかった。この章はそれなりに興味深いのだが。
たとえば、三角関数表をどういう風につくるかとかについて書いてある。そういうことがどういう歴史的な意味があるのかが語られている。こういう本はあまりないのでその記述は貴重である。
世の数学の本は事実を事実として教授してくれる。また、そういう本はそれなりに役立つがどうして「そういうことを考えたのか」だとかそういうことに私は関心が強い。
指数関数 e^{x} の定義だってそういうことを知りたいではないですか。そういう観点から見ると多くの本の説明はいまいち満足ができない。
数日前まで、指数関数 e^{x} の定義にこだわっていくつかの本をメモしていたが、その点について目的意識をはっきり書いてある本は少ない。単に式を変形するだけであっても、なんらかの目的があって式変形していると思うのだが。
いや、そういう書き方をすると記述が長くなってしまうので、そのようには書かないのだろうが。
それでも、そういう意図を持った説明をした本を書きたいといつも思っている。