物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

本を頂く

2009-02-07 13:55:50 | 学問

偶然だが、このところ続けて2冊ほど本を送って頂いた。1冊は京都大学の北野正雄先生の「マックスウエル方程式」である。先生は徹底して電磁気学を考えている方である。優れた書籍がまた1冊加わったことで誠に喜ばしい。もともとサイエンス社の雑誌「数理科学」の臨時別冊でSGC55として出版されたものが単行本化されたものである。

この機会に改訂をされたらしいが、まだ比べてはいない。単行本化されたことによってより多くの人たちに読まれるであろう。定価も2000円と高くないので、広く読まれてほしいと考えている。本を送っていただいた北野先生に感謝をしたい。

電磁気学自体はまだよく検討する時間がないのだが、いつかは検討をして見たいと思っている。電磁気学の内容ではないが、気のついたことを述べておきたい。

一つはストークス公式、ガウスの公式のことである。これは微積分学の基本定理と自然な拡張になっているとの指摘である。こういった指摘はあまり他では見たことがない。私自身は高知大学の数学の先生だった新関先生からこのことが溝畑茂先生の「数学解析」に出ていると伺った。もっとも私自身はまだこの本を読んだことがない。

北野先生がこのことをどこで知られたのかわからないが、やはりこの点について文献を挙げておいて欲しかった。

もう一つは接空間での基底と余接空間での基底の二つを解説されていることである。このことをきちんと述べた本は数学の本としてはあるだろうが、あまりちゃんと強調されてこなかった気がする。この二つだけでも私には意味がある。

電磁気学の内容についてはまだ今のところなにか論及できるところまで私が至っていないのは残念である。ただ1点今回気づいたのはアハラノフ・ボーム効果にも触れられていることである。

もう1冊は頂いた本は「センサー工学」という本でこちらは昔の同僚だったU先生の本である。