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「フリーター、家を買う」 有川浩 

2013-02-07 | 読書

家は家でも福岡県飯塚市、炭鉱王旧伊藤伝右衛門邸。左端二階が、大正天皇のいとこ、柳原白蓮の居室だった。贅を尽くした大邸宅は現在、飯塚市が所有管理。見学もできます。2011年10月撮影


私はほとんどテレビを見ないので、この小説がフジテレビでドラマになったのを知らなかった。全然関係ないけど、近所の長男の同級生、高校までは一緒だったQクン、スポーツもできるし、生徒会長か何かになって早稲田に推薦枠で進学、(もちろん成績もよかったと思う)、卒業後は千人以上が受験したフジテレビに一人か二人のディレクターとして入社、今はテレビ番組を作っているらしい。

一家はとうに引っ越して、その家には今は妹さん一家が住んでいるけど、ご挨拶するくらいで、立ち入ったことを聞くのは遠慮している。

同じ学校で学んでも人生は実にいろいろ。でも彼のことだから今は中堅になってますます活躍していることだろう。

うんうん、これはいかにもフジテレビのドラマ向きの小説。


すみません、関係ない話で。

フリーターが家を買うのではなく、正社員として採用された後、仕事を頑張ってお金を貯め、父親と一緒にローンを組んで社宅を引っ越すという話。

お母さんは近所のいじめに遭って精神に変調をきたし、うつ病そのほかの症状が現れる。主人公は卒業後会社を三か月で辞めた後はどのアルバイトも長続きせず、唯一続いた土木工事の会社に事務系の正社員として採用され、ためたお金を頭金として父親に差し出し、母親の健康のために家を買うところで話は終わる。

うつ病の発症と経過、自傷行為、薬を勝手に止めて初めからやり直すところなど、身近にそういう人がいないので参考になった。家族にうつ病患者がいると本当に大変である。アマゾンのレビューによると、まだまだ書き方が甘いそうだが、これだけでもストリーの展開上は充分だと思った。

真面目な人がストレスをため込むんですよね。人は理不尽なことをされたら怒ることが大切。正しく怒り、自分気持ちを言葉に出し、行動することが大切。最近特にそう思いますね。

小説の中での話だけど、就職活動時の履歴書の書き方、書き方一つで採用担当者には熱意まで分かるそうで、私はこの先もう履歴書を書くこともないだろうけど、参考になった。

それからまた土木工事の仕事の進め方、仕事をとって来て、材料を発注して、人の段取りをつけて、というようなことを主人公が入社するまでパソコンも使わずやっていたというのが、2007年に書かれた小説なのでちょっとリアリティに欠けるかなとも思ったけど、入社後の主人公の活躍を際立たせるための書き方だろうから、(うわっセンテンスが長くなった)これでいいと思う。

最後は東工大土木科出身、現場監督志望の女の子との恋愛の始まりもあり、まあ大団円というか通俗だけど、読者に頭を抱えさせ、首をひねらせ、不安に陥れる小説だけが小説ではあるまい。

読んでホンワカいい気持ちになる、自分も周りを大切にして仕事も頑張ろうと元気になれるそんな佳品です。


先日「御法度」を見た。誰も言ってないようなので言いますが、退屈でした。そう言えば、病気のあと復活して撮った最後の作品と言うばかりで、内容に踏み込んだ批評がなかったように思う。ああいう状況で撮った映画だから、批評しづらかったのかも。病気さえしなければ、まだまだいい映画を撮れていたと思います。謹んでご冥福をお祈りします。

地元映画館で「愛のコリーダ」上映中。映画館の近くまで行ったけど、変なおっさんが暗闇にまぎれて隣の席に来たら嫌なので断念。考え過ぎかしら。この歳だから考えすぎなんですけどね。ははは。


本日、NTTの引き落とし申込み書郵送。光の工事のあといつのまにか自分で振り込むことになっていて、先日のような事故もあるわけです。ああ、もう複雑なことしたくない。ポイントカードなんてもう作らないぞ。

コメント (2)
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