一般社団法人は、(誰であれ)設立時社員が2人以上いれば、簡単な手続を経て登記届出により設立できるらしい。営利法人とほとんど変わりなく定款に記載した収益事業を行い、必要に応じて法人税等を納付する。公益法人制度改革時の「社団法人」のような、省庁等の許可権限に基づき、法条的な指導監督等を専ら準拠として設立・運営するものではない。
改正前民法で存在した名称と重なるイメージから、時に公益性の追求を主たる事業の目的とする公益社団法人と同類視=誤認されかねない(この誤認を逆手に取って信用度の粉飾に利用する佞人が皆無とは言い切れない)面はあるが、理事会、監事又は会計監査人といった機関も(大規模法人を除いて)必置ではないし、貸借対照表について決算公告を厳格に求められる訳ではない。
有能な人間が組織に帰属しながら創案の事業を立ち上げる場合など、用途によっては、結構使い勝手の良い法人形態であるかも知れない。
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