か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

不良を保護するのはやめろ。「亀岡事故」

2012年06月17日 | 学問
 京都府亀岡市で集団登校中の児童ら10人が軽乗用車にはねられて死傷した事故で、京都地検は17日、京都家裁の少年審判で検察官送致(逆送)となった無免許運転の無職少年(18)(亀岡市)について、自動車運転過失致死傷罪と道交法違反(無免許運転)で起訴した。

 同過失致死傷罪より罰則の重い危険運転致死傷罪の適用は、家裁送致時に続いて見送った。

                                              読売新聞 6月17日(日)
==============================

少年らは夜遊びの果て居眠りをして子供たちをひき殺した。危険運転致死罪の適用が見送られたため3~5年程度の刑ですむ。刑務所で健康な生活を送り歯の治療も終り昔の仲間とともに元気に出所する。そしてまた子供をタイヤでぐしゃぐしゃにする。被害者への補償があろうか。免許自体がないのに。

自動車運転過失致死傷罪とは明治時代にできた罪状だ。若干刑期は時代とともに長くなったが5年程度の微罪だ。

少年たちは今拘置所の床を叩いて喜んでいるぞ。極貧で崩壊した家庭にいるよりよほど刑務所の方が学習環境がいい。高校の通信教育も受けられる。頑張って弁護士になったやつもいる。

考えてみると毎年5000人も交通被害者になっているのだ。しかし車はどんどん生産される。交通安全のための環境を整えればいいか。ウソだろうが。

どんなにやっても事故者は0にはならない。なのに僕らは厳罰化のみで対抗しようとしている。それには無理がある。ちょうど信号機をいくら増やしても交差点事故はなくならないように。

僕には方策が浮かばない。ただ、毎年5000人も死ぬ社会が異常だということは分かる。

ブームに流されて危険運転致死傷罪の適用を求めるのも日本の刑法の体系を壊すものだ。「現状に合わないなら変えちゃえ」という乱暴な意見が多いが、5人や10人死んだぐらいで刑法体系を変えることはできない。なぜなら刑法は100年先の社会が矛盾なく安心して生活できるよう心血を注いで出来上がってきたものだからだ。

危険運転致死傷罪は最高15年だ。ひき逃げよりも長いぞ。そうしたらどういうことが起きるか。事故をおこしてもぼんやり事故現場でパトカーを待ったりするやつはいなくなる。みんなひき逃げする。その方が罪が軽いから。さあ、危険運転致死傷罪がなんの特効薬になったかな。日本の法体系の中にこういう瑕疵を作っちゃあいかんのだ。

Posted at 2012/06/17 23:31:23

最新の画像もっと見る