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2009年1月15日、サレンバーガー機長とスカイルズ副操縦士が操縦するUSエアウェイズ1549便は、ニューヨーク、ラガーディア空港を出発し、上空1000メートル近くでバードストライクにあい両方のエンジンを失う。
普通なら、ラガーディア空港に戻るべきだが、推進力を失っているので旋回が出来ずマンハッタンを南下して行く。
ハドソン川西側のニュージャージー州のテタボロ空港が見えてくるが、その時にはすでに高度が低すぎて空港までの間に市街地に墜落してしまう。
ハドソン川への不時着しか選択の余地がないと判断したサレンバーガー機長は、その卓越した操縦技術で、難しいと言われる水上への不時着を見事に成功し、乗客、乗員155人全員を生還させる。
早速、国家運輸安全委員会が事故調査をはじめると、左側のエンジンは鳥が挟まって止まっていただけで、実は故障してはいなかったという報告がされた。
そして、左エンジンを使用すれば、ラガーディア空港に無事戻って来られるということが、いくつものシュミレーションで証明された。
委員会の調査団は、サレンバーガーとスカイルズのハドソン川への緊急着陸は、乗客を無意味に死の危険にさらしたパイロットの誤判断と結論づけようとしていた。
40年のプロのパイロットとしてのキャリアを全て無にする判断に対して、サレンバーガーは公聴会の席で、公開シュミレーションの実施を要求した。
多くの専門家が集まった公聴会で、シュミレーションがスタートした。
一言で、さすがクリント・イーストウッド、さすがトム・ハンクスという映画。
誰もが結論を知っている大ニュースになった実話を思いもしない側面から切り取り、観客を飽きさせることなく最後まで引っ張っていく。
そして、最後にはちゃんとしたオチも用意されて。
86歳のイーストウッド、観客に魅せる映画を知り尽くしている。
そして、トム・ハンクス、序盤の「155人」と言うセリフで観客をウルっとさせてからは、自分の行動が最善であったことを毅然とした態度で証明していくサレンバーガー氏を本当に自然に演じている。
副機長役のアーロン・エッカートの、サレンバーガーとの男の友情がにじみ出た演技も、とってもよかった。
間違いなく、いくつかのアカデミー賞候補になる映画。
自分的には、2016年の観た映画のベストかな。
84%
髪を染めて本人になりきるトム・ハンクス
またアカデミー賞に絡んでくる気配
この人の演技も、助演男優賞に匹敵
時間の限られた極限状態での行動心理を加味していなかった調査委員たち
まだまだ作品を撮ってほしい
上空1000メートル近くでのバードストライクはとっても稀
両方のエンジンをなくす
極限状態、数十秒の間で決断を迫られる
そしてハドソン川へ
不時着後も乗客全てが降りたのを確認するサレンバーガー機長
調査委員会のインタビュー
公聴会で、この二人にしか分からない状況を説明する
サレンバーガー当人と当時の乗客、乗員たちの再会シーン
トリビア
役者トム・ハンクスと監督イーストウッドの初共演作品。
ハドソン川で最初に救助に駆け付けたフェリーの船長役は、役者ではなく、事故時にフェリーを運転していた船長本人。
ドキュメンタリー
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