デンジャラス・ラン / Safe House

2012-03-03 | 映画






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なんだ、この邦題は 

僕の大好きなデンゼル・ワシントンの新作。
共演は、ハリウッドのチャラ男(キャラ?)、ライアン・レイノルズ。
彼は、前作の「グリーン・ランタン」があまりに不評で、いまだにアメリカでは、「あのグリーン・ランタンの」と前置きがついている。
他には「マイレージ、マイライフ」、「ミッション: 8ミニッツ」のヴェラ・ファーミガが、いつものように毅然とした役を演じている。
そして、ちょっとしか出てこないが、いつまでも「あのターミネーター2の」と言われてるロバート・パトリックも。

トビン・フロスト(デンゼル・ワシントン)は、伝説に残る元CIA諜報員だが、今は各国の情報機関から手配されている国際的な犯罪者。
彼は、アフリカのケープタウンで、元MI6の諜報員から各国の情報機関で裏取引などに手を染めている諜報員のリストを入手する。
その場で、超小型のメモリーデバイスに入ったそのリストを、特殊な注射器で自分のお腹に隠す。
その直後、バーガスという男が指揮するプロの暗殺グループに襲われ、フロストは仕方なく、アメリカ大使館に逃げ込み、自分の素性を告げる。
彼は、すぐにCIAのセーフハウスに連れ込まれ、尋問という名目の拷問を受ける。
そこに何故か、バーガスの暗殺グループが、フロストを狙いセーフハウスに襲撃をかけてくる。
準備周到のプロの手口に、CIAのメンバーが次々に倒され、セーフハウスを管理していた、下っ端のマット・ウェストン(ライアン・レイノルズ)とフロストだけが、辛うじてセーフハウスを逃げ出した。



目が怖い


この人の体も心も痛そうな演技がよかった


いつものキャラ


曲者


もう一人の曲者


ウェストンは、すぐにCIA本部に連絡を取るが、ケープタウンにいる主要なCIA要員を失ったので、アメリカから応援が来る間、彼一人でフロストを捕獲しながら、追っ手とも対峙しなければならなくなった。
車で逃走中、フロストはウェストンに対して「CIAのセーフハウスが暗殺グループにバレたのは、CIAの中に彼らと連絡を取っている奴がいるからだ」と疑問を投げかける。
CIA本部では、ウェストンの上司のデービッド・バーロウと、もう一人の女性指揮官キャサリン・リンカーターが、対策チームを指揮しているが、ここでも「何故、フロストが自首したのか?」「何故、セーフハウスが、襲われたのか」、疑問が出ていた。

ウェストンは、CIA本部から指示された次のセーフハウスの場所を記したGPSを手に入れるために入った、サッカーのスタジアムで、フロストに逃げられてしまい、自分も現地の警官を射撃して、警察からも追われる身になる。

ウェストンは、フロストを追って、昼間に高速道路を護送中、フロストが唯一興味を示した場所に向かう。
そこで、またも暗殺グループが友人の家に潜んでいたフロストを襲撃している現場に遭遇する。
ウェストンとフロストは、暗殺グループと銃撃戦の末、逃げ延びるが、その時捕まえた敵の男から、彼らの雇い主はCIAだと聞き出す。

彼らは、次のセーフハウスに向かうが、そこを管理していたCIAの諜報員も、突然ウェストンを殺害しようと襲いかかってくる。
一方、本部からバーロウとリンカーターもケープタウに到着し、現地の操作をはじめれる。
そして、その1人が、誰が最初のセーフハウスの場所の情報がリークされたのか突き止めるが...



カーアクションはすごい


終盤のフロストの逆襲シーン


スタントはほとんどなしだったそうだ


「アメリカン・ギャングスター」以来の悪役を演じるデンゼル・ワシントン。
母国を裏切って、諜報機関の闇の世界にいる一匹狼。
但し、本当の悪は、CIA本部でふんぞり返っている奴らなのだが。
ちょっと体重を増やしたのかも知れないが、彼の一つ一つのセリフや表情は、相変わらず凛としていてカッコイイ。
相棒のライアン・レイノルズの演技もデンゼルに引っ張られたのか、とってもよかった。
この人こんなに演技上手だったっけ?
痛そうなシーンや、もう自分の能力の限界を超えるプレッシャーに潰されそうになるシーンなど、演技派俳優になってるよ。

いくつもの戦いを経て、彼とデンゼル・ワシントンの間に、だんだん育っていく男の友情がうまく描かれている。
最近、こういう男と男が、一対一でぶつかり合う、男臭い作品がとても多いデンゼル・ワシントン。この路線で押していってほしい。
そして、言うまでもなくカーチェイス、銃撃戦から、フィストファイトまで、アクションも最高だった。

ヴェラ・ファーミガは、いつものキャラとほとんど一緒。前作の「ミッション:8ミニッツ」と服装が違うだけ、という印象がある。

いずれにしても、僕の中でデンゼル・ワシントン作品にハズレなしの記録がまた伸びた。星は /5 



セーフハウス


初めての銃撃戦


ウェストンの優しさ(弱さ)


トリビア
マット・ウェストン役の候補には、サム・ワーシントン、シャイア・ラブーフ、アンドリュー・ガーフィールド、ジェームス・マカヴォイ、チャニング・マシュー・テイタム、ジェイク・ジレンホール、クリス・ヘムズワース、クリス・パイン等の、今を代表する若手俳優の名があがっていた。

最初の撮影地は、ブラジルのリオデジャネイロだったが、治安の関係でケープタウンに変更された。