花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

Wadsworth Atheneum美術館

2010-11-01 03:33:30 | 美術館
今回の横浜美術館「ドガ展」はオルセー美術館からの作品が主体になっているが、米国からのドガ作品も出展されており、その中でもワズウォース(ワズワース)・アシニウム(アテニウム)美術館(Wadsworth Atheneum Museum of Art)のドガ(Degas)《画家の従姉妹の肖像》(1865-68年)は意外で、旧知の友に偶然出遭ったようで嬉しかった。

2007年の米国横縦断(!)旅行ではコネチカット州ハートフォードにあるWadsworth Atheneum美術館も訪ねた。以前ブログでも紹介したミヒャエル・スゥエールツ(Michael Sweerts)《帽子の少年》(1655-56年)も所蔵しているが、何と言ってもカラヴァッジョ(CARAVAGGIO)《聖痕を受ける(恍惚の)聖フランチェスコ》(1595年頃)を所蔵していることで有名であり、私的にも思い入れの強い美術館である。


ワズワース・アシニウム美術館(Wadsworth Atheneum Museum of Art)ハートフォード

   
ドガ《画家の従姉妹の肖像》(1865-68年)      カラヴァッジョ《聖痕を受ける聖フrンチェスコ》(1595年頃)

で、もしかしたらWadsworth Atheneum美術館は現在改修工事中なのかな?こんな大判振る舞いするなんて!と思ったのは、Fさんから頂いた情報で、イタリアはリミニ(Rimini)の展覧会Wadsworth Atheneum美術館所蔵作品による「Caravaggio e altri Pittori del Seicento」展 を知った時だった。

10月23日から始まっているこの展覧会では、カラヴァッジョ《聖痕を受ける聖フランチェスコ》と共に、17世紀のカラヴァッジョからの影響の見られる画家たちの作品が出展されている。公式サイトで出展作品をチェックしてもらうだけでもWadsworth Atheneum美術館の充実ぶりを想像していただけると思う。
サイトではベルナルド・ストロッツィ、オラッツィオ・ジェンティレスキ、スルバラン、ヴァンダイク作品が紹介されているが、Wadsworthは他にもリベーラや、ホントホルスト、テル・ブリュッヘンなどのカラヴァッジェスキ作品も所蔵しているのだ。どの作品が今回来ているのかネット・チェックをしてみると、どうやらごそっと来ているらしい。あの《帽子の少年》も展示されるというから、まさにRiminiiへの引越し巡業というところだろう。

ちなみに、私がWadsworth Atheneumを訪れた時、なんと日本の茶碗も展示していた。左の茶碗は葵のご紋入り。


日本の茶碗が2碗!

ド素人眼には京焼と見たが(似た茶碗をどこかで観たことがあるような気がする)、誰の作なのだろう?

で、久しぶりにWasworth美術館ガイド本(Ⅱ)『Italy and Spain Fourteenth through Nineteenth Centuriies』をチェックしたら、意外な写真を発見した。国立西洋美館のフセ・デ・リベーラ《クラテース》は哲学者シリーズの1枚だったのね!Wasworthには《哲学者プロタゴラス》があり、全部で8枚のシリーズだったようだ。ちなみに、フィレンツェのヴィッラ・バルディーニ「Caravaggio e Caravaggeschi」展でも、リベーラ(ソロモンの審判の画家)の聖人シリーズが展示されていた。リベーラの周辺では当時シリーズ需要が多かったのかな??

などと、またまた脇道に逸れてしまったが、フィレンツェの「Caravaggio e Caravaggeschi」展レポートを忘れている訳ではない(^^;;;


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6 コメント

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お久しぶりです (らふぃい)
2010-11-05 07:04:18
ハートフォードの文字を見て、久しぶりに書き込みをさせて頂きました。
来年3月に米国東海岸に行こうと思い、ハートフォードの美術館に「聖痕をうける聖フランチェスコ」が貸し出されていないか問い合わせてみました。来年の4月までローマへ買い出し中とのことでした。
それを観られたのですね。クリーブランドの方は鑑賞できそうです。
ところで、クリーブランド美術館に3月に行こうと考えていますが、そちらの何か有効な情報があればお教え頂けますか。
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らふぃいさん (花耀亭)
2010-11-06 11:19:39
お久しぶりです。
らふぃいさん、今回は米国東海岸とは良いですねぇ~♪
で、ハートフォードのワズワースは残念でしたね!Rimini展は3月27日までなので、もしかしたらローマでも短期公開するのでしょうかね?
さてクリーヴランドですが、実は私が米国旅行した2007年は何と改築工事のため閉館中だったのです。お役に立てず申し訳ありません(^^ゞ
《聖アンデレの磔刑》はナポリ・ロンドンの「カラヴァッジョ晩年期展」などでも観ていたので、なんとかあきらめることができましたが、やはり所蔵先の定位置で観たいものですうよね。らふぃいさんのクリーヴランド訪問レポートを楽しみにしておりますので、ぜひぜひよろしくお願いいたします(^^)/
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改築中でしたか (らふぃい)
2010-11-07 08:26:49
花耀亭さん

改築中でしたか。netで観ますと、美術館そのものも観る価値がありそうです。
今回、クリーブランドとハートフォードでアメリカ大陸のカラバッジョはすべて制覇の予定でしたが、残念です。
しかし、アメリカ大陸に、まだ1点未鑑賞の作品があるのも、楽しみが残っていて良いものかもしれません。
3月の末にはご報告できると思います。お楽しみにしていてください。

余談ですが、突然娘がゴッホ展を観たいと言い出し、私に案内してほしいと言い始めました。
但し、1歳の孫がいるので困惑してしました。ところが、国立新美術館のHPを見ていますと、託児所があるのを発見しました。期間限定(月2回)で3階に開所されるようです。
いま、娘と義の息子と日程調整中ですが、果たして鑑賞できますでしょうか。
今後もこのような施設を増やして惜しいものです。ちなみに、国立西洋美術館は乳母車を許可しているよです。
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らふぃいさん (花耀亭)
2010-11-08 00:20:45
こんばんは。
そーなんです、おっしゃる通り、あれを観るためにまた行くぞ!という宿題があると、かえって燃えるのですよね(笑)
で、美術館は所蔵作品だけでなく、建築作品としても、カフェも含めて、まるごと楽しめる場所だと思えます。クリーヴランドはどんな美術館なのでしょう。わくわくしますね☆

さて、日本の国立新美術館も託児所を開所するなんて見直してしまいました。お母さんたちもこれで気兼ねなくゆっくりと鑑賞できますね。それに、西美も乳母車可というのも助かりますよね。らふぃいさんもお嬢さんご夫婦を案内しながら、ゴッホ展をしっかり楽しんできてくださいね!
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Unknown (oki)
2010-11-22 23:17:11
JuneさんJuneさん一時間速くハッピーバースデー!
冬でもアートで心温かでありたいですよね。
明日から三菱一号館で、青騎士はじまりますし、Bunkamuraではモネ、日比谷公園ではダヴィンチですか、芸術の冬ではないですか、笑。
なのにJuneさん沈黙されていて寂しいなぁ。
ともあれ良い一年になりますように!
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okiさん (花耀亭)
2010-11-24 02:30:22
コメントありがとうございます。
いやはや、また一つ歳を重ね、老人力もついてきました(笑)
okiさんも11月生まれ、お誕生日おめでとうございます☆
お互いにまた良い一年を過ごしたいものですよね。
で、お母様も回復されたようで何よりでした。安心して芸術の冬を楽しめますね。
私もokiさんチケットのおかげで充実した芸術の冬を邁進中です。ありがとうございます!
(なのに全然ブログ更新していませんね(^^;;;)

ところで、日比谷のダ・ヴィンチ展情報、ありがとうございます。公式サイトを見たら「エンタテイメント空間」なんですねぇ。この方式でカラヴァッジョの複写展覧会も持って来てくれるとよいのに、と思ってしまいました(^^;
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