塚本邦雄の小説が文庫化された件で、前回、「中身の方も旧漢字旧仮名遣ひではなくなったのか?不安ではあるが、とりあえず書店チェックをしてみたいと思う。」と書いた。
が、結局、駅前の〇善書店に行くのも面倒なので、amazonぽちっと購入してしまった
ということで、中身チェックをしたところ、旧漢字旧仮名遣ひ(正字正仮名=旧字旧仮名)は、今回の文庫本では「新字旧仮名」になっていた。要するに新漢字に旧仮名遣いという、妥協とも言える表記になっていた。確かに読み易くはなったが、行間から立ちのぼる香気が半減したのが哀しい。
この文庫版の帯「文字でできた麻薬」と書いた人は、単行本で再度読み直して欲しいものだ。