花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

ローマ「da Guercino a Caravaggio(グエルチーノからカラヴァッジョ)」展(2)

2014-11-27 00:02:30 | 展覧会
前回紹介した《グエルチーノの肖像》のベネデット・ジェンナーリはグエルチーノの師匠だったジェンナーリの孫で、Ⅱ世を付けて表記されることもあるようだ。

それから、残念ながら今回は覧会図録は購入していない。あの「I Caravaggeschi」(6kg!)の重さに加えて更に書籍類を購入するなんて考えられなかったからだ。なので、自分の書き取ったメモを中心に話を進めていく。記憶違い、誤記等があってもお許しあれ。図録は国立西洋美術館のライブラリーに入ると思うので、興味のある方はそちらで見せてもらえるかも。

展覧会構成は
・グエルチーノ
・グイド・レーニ
・ドメニッキーノ
・アンニバレ・カラッチ
・バッティステッロ
・ルドヴィコ・カラッチ
・カラヴァッジョ
・ニコラ・プッサン


グイド・レーニ《アタランテとヒッポメネス》カポディモンテ美術館

まさに故マーホンの研究の足跡に沿った展示となっていた。グエルチーノからカラッチ派(ボローニャ派)を経てカラヴァッジョへ。戦後すぐの論文で扱ったプッサンを最後に交え、イタリア・バロック美術偏愛&研究の流れが一望される展覧会だ。会場の壁にマーホンの言葉が記されており、彼の美術への眼差しを言葉によって追憶できるようにもなっている。

で、いやはや驚いたことに、作品解説がイタリア語、英語の他に、なんと中国語が併記されていた(@_@;)。確かにイタリアの観光地には中国観光客がめちゃくちゃ多いが、遂にここまで来たか…と。恐るべし中国パワー(^^;;

さて、今回はエルミタージュ美術館からの作品が目立ち、特にカラヴァッジョ《リュート奏者》とドメニッキーノ《マグダラのマリアの浮揚》は展覧会のハイライトと言っても良いのではないかと思った。


ドメニキーノ《マグダラのマリアの浮揚》エルミタージュ美術館

私見だが、西美の「グエルチーノ展」はエルミタージュ美術館作品は外されるのではないだろうか?今回のローマでの展覧会と西美の展覧会の趣旨は違う。多分、2011-2012年に開催されたチェント市所蔵作品を中心にした「Guercino 1591 - 1666」展と似た構成になるのではないかと思う。

次回は展覧会の展示作品を具体的に紹介して行こうと思う。