昨日移動中にNHKラジオを聴いておりますと東北大学金属材料研究所の安彦兼次先生が開発された「超高純度鉄」の話題が取り上げられておりました。谷田部解説委員は余程のお気に入りとみえて、私が聴くのはこれで3回目かと思います。毎日聴いているわけではありませんので、もっと多く放送されているのかも知れません。
この製造技術について、以前より消滅の危機感を切実に訴えられておられました。この間、ますます状況は悪化し、いよいよ消滅の瀬戸際まで追い込まれているようです。長崎にあった100kgを作れる製造装置は既になくなってしまい、残りは10kgの製造装置が1台のみということらしいのです。
このまま手を拱いていたら消滅は時間の問題とのことです。安彦先生は、世界各国の研究者らから叱咤激励され、このたび超高純度鉄の製造技術を守るためのベンチャー企業を設立されたそうです。
超高純度鉄の製造技術は、世界の誰もが作りたくても作れなかった、まぎれもないオンリーワンの技術です。技術立国を標榜する日本が、このような誇れる技術すら守れないというのは、誠に情けない限りです。
なにとぞ安倍総理の鶴の一声でもって支援してあげてください。それ位に緊急性を要する状況のように思えました。そして、この件以外にも多くの目立たないが素晴らしい研究が埋もれていると思います。公共事業も大切でしょうが、将来大きく社会・経済に貢献できる可能性にも投資していただけないものでしょうか。