ここ数年、私の畑の土壌改良は、冬場に積み上げた自家製の堆肥とボカシ肥を中心に
行って来ました。 ボカシ肥は、主にEMボカシを作っています。
これらを畑に漉き込むようになってから、こころなしか、土が軟らかくなったように感じます。
春先は、夏野菜の植え付け前に、このEMボカシ肥作りが欠かせなくなってきました。
EMとは、(Effective Microorganisms)有用微生物群という意味の造語で、
1982年に、琉球大学農学部の比嘉照夫教授が、「EM技術」として発表されました。
EMは、自然界に存在する光合成細菌、酵母菌、乳酸菌、発酵系の糸状菌、グラム陽性の放線菌の
5グループから有用な働きをする微生物80余種を糖蜜の培養液の中に共存させたものだそうです。
(ただ、昨今このEMが、農業資材の粋を通り越し、放射能を除去するとか
一部で、何でも良くなる万能薬のように言われている事には、いささか疑問を感じています)
このEM菌を活用した発酵肥料がEMボカシ肥です。
ボカシの作り方は、色々あるようですが、以下は、私が今まで、みようみまねで試してきた作り方です。
(1):EM1号を使ったスタンダードなEMボカシの作り方
用意するもの
●1500ccのペットボトル(清涼飲料水の空き瓶)
●15Lの蓋つきポリバケツ
●45Lのポリ袋 (プラスチック製トロ舟)
●米糠 3.5kg
●油粕 1.5kg
●EM1号 15cc~20cc(大さじ1)
●糖蜜 50cc 又は 黒砂糖 200g
●井戸水か汲み置き水又は浄水器の水・・・1500cc
1) ペットボトルに汲み置いていた水1500ccをバケツに入れ、EM1号を大さじ1杯と
糖蜜50ccを混ぜ、EM希釈液をつくります。
2) プラスチック製トロ舟に(無ければ直接ポリ袋に)米糠、油粕を入れよく混ぜ合わせ、
1)のEM希釈液を加えて良くこねます。
(握ると団子になり、つつくと割れるくらいの水分状態がベスト)
3) 15Lのポリバケツに2)を袋ごと空気を抜くようにしてつめこんで、
袋の口を縛り、バケツの蓋をして、冬場は室内の冷蔵庫横等で、夏場は屋外の日陰で、
出来るだけ暖かく温度変化の少ない所で嫌気発酵(酸素を入れない発酵)させます。
4) 甘酸っぱい香りがしてきたら完成です。
(夏なら2週間、冬の室内なら3週間後くらい)
EM菌による白いカビ状の菌が繁殖しているのが確認できます。
5) 発酵が終わったものは取り出し、保存が効くように、丸1日か2日雨に濡れないところで
ほぐして乾燥させます。
6) 米袋かポリ袋で保存します。
(2):EM1号が無い場合の代替ボカシの作り方
用意するもの
●1500ccのペットボトル(清涼飲料水の空き瓶)
●15Lの蓋つきポリバケツ
●45Lのポリ袋 (プラスチック製トロ舟)
●米糠 3.5kg
●油粕 1.5kg
●生ゴミ発酵促進剤(嫌気性菌) 500g
●市販ヨーグルト 30~40g
●糖蜜 50cc 又は 黒砂糖 200g
●井戸水か汲み置き水又は浄水器の水・・・1500cc
1) ペットボトルに汲み置いていた水1500ccをバケツに入れ、
糖蜜50cc又は黒砂糖200gを溶かし、市販ヨーグルトを混ぜあわせます。
2) プラスチック製トロ舟に(無ければ直接ポリ袋に)米糠、油粕、発酵促進剤を入れ
よく混ぜ合わせ、1)の希釈液を加えて良くこねます。
(握ると団子になり、つつくと割れるくらいの水分状態がベスト)
3) 15Lのポリバケツに2)を袋ごと空気を抜くようにしてつめこんで、
袋の口を縛り、バケツの蓋をして、冬場は室内の冷蔵庫横等で、夏場は屋外の日陰で、
出来るだけ暖かく温度変化の少ない所で嫌気発酵(酸素を入れない発酵)させます。
4) 甘酸っぱい香りがしてきたら完成です。
(夏なら2週間、冬の室内なら3週間後くらい)
有用菌による白いカビ状の菌が繁殖しているのが確認できます。
5) 発酵が終わったものは取り出し、保存が効くように、丸1日か2日雨に濡れないところで
ほぐして乾燥させます。
6) 米袋かポリ袋で保存します。
※ EM1号が切れた時、簡単に手に入る材料で、なかば手抜きで始めたのですが、そこそこ使えます。
最近は、もっぱらこのパターンで作る事が多くなっていますが、その他にも、天恵緑汁を
使ったもボカシ肥や、その土地に生息する嫌気性の土着菌を使ったもの等、まだ色々と試してみる
価値のあるものが、多々ある様です。