映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『007/慰めの報酬』

2009年09月07日 | Weblog
007/慰めの報酬 - goo 映画

ふつう

マーク・フォースター 監督
ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト、ジェマ・アータートン、イェスパー・クリステンセン、デヴィッド・ハーバー、アナトール・トーブマン、ロシー・キニア、ジャンカルロ・ジャンニーニ、ホアキン・コシオ 出演

初めて愛した女・ヴェスパーを失ったジェームズ・ボンドは、ヴェスパーを操っていたミスター・ホワイトを尋問し、背後にいる組織の存在を知る。早速捜査のためにハイチへと跳び、知り合った美女カミーユを通じて、組織の幹部であるグリーンに接近。環境関連会社のCEOを務める男だが、裏ではボリビアの政府転覆と天然資源の支配を目論んでいるのだった。ボンドは復讐心を胸に秘めながら、グリーンの計画阻止に動くが……。



脚本の失敗であろう。話がまったくおもしろくない。
舗装された道路での激しいカー・チェイスで始まるのだが、警察無線で主人公の車を止めろと言われた瞬間になぜだか未舗装の工事地帯のようなところに車が、ボンド・カーも敵側のも全部ワープする(笑)。ああ、細かなカット割りでごまかそうとしているのだなということがいきなりわかる。

飛行機である場所を偵察に行くボンド。軍なのかもっと巨大な敵なのかわからないが、機銃をつんだレシプロ機に襲われて間一髪で脱出する。ふつう、とどめを刺しに陸上に誰か来るだろうが! このように、アクションシーンを見せることだけに力を入れて、ストーリーの整合性に欠くのだ。

過去のシリーズ作品へのリスペクトがうかがえる。
上の写真は『ロシアより愛をこめて』だろうし、フィールズの死体は『ゴールドフィンガー』であろう。最後のホテルの丸い天井もどこかを思い出させるような気がするのだが。

前作の『カジノ・ロワイヤル』と比べると、ユーモアのセンスが幾分復活していたのはうれしい。