映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『墨攻』

2008年09月05日 | Weblog
墨攻 - goo 映画

ふつう

ジェイコブ・チャン 監督
アンディ・ラウ、アン・ソンギ、ワン・チーウェン、ファン・ビンビン、ウー・チーロン、チェ・シウォン 出演

戦国時代。趙と燕の国境にある粱城は、趙によって攻撃されようとしていた。10万の趙軍に対し、梁城の全住民はわずか4000人。頼みの綱は墨家の救援部隊だったが、間に合いそうもなく、粱王は降伏を決断する。墨家の革離(かくり)がたった1人で駆けつけたのは、その直後だった。兵に関する全権を粱王から与えられ、早速城を守る準備に取りかかる革離。趙軍の指揮官・巷淹中は革離を好敵手と見なし、やがて激しい攻撃を開始する。

長い、甘い、見せ場がへたくそという残念な仕上がりであった。

甘いというのは例えば、革離が王から疑われて捕らえられそうになるシーン。革離を信じる王子は戦うフリをしながら、自分を人質にして逃げさせようとする。もちろん王子だから、無事に城外へ脱出できるのだが、ここで城壁から矢を放つのだ。ここがおかしい。どうせ矢を放つくらいならば、ふたりを城外へ出さなければいいのだ。そのあとに続くことも不自然である。

見せ場がへたくそというのは、この主人公のキャラクターであれば、知的な意外性をたたみつけるようにしてつなぐのが順当だと思われるのだがそれをしない。
裏の読みあいの深さを楽しみたいのだが、それがもの足りない。それなのにへんなアクションシーンとか、余計なところがある(例、股割きのところなんてまったくいらない)。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』

2008年09月05日 | Weblog
よい

エドガー・ライト 監督
サイモン・ペッグ、ケイト・アシュフィールド、ニック・フロスト、ディラン・モーラン、ルーシー・デイヴィス、ペネロープ・ウィルトン、ビル・ナイ、ピーター・セラフィノウィッツ、ジェシカ・スティーヴンソン、 マーティン・フリーマン、ソネル・ダドラル、マット・ルーカス 出演

ロンドンに暮らすショーンは、いい歳して人生の目標や目的を持たぬまま、親友のエドとパブに入り浸るばかりの冴えない毎日を送っていた。そんな彼に長年の恋人リズもついに愛想を尽かしてしまう。このままではいけないと自覚したショーンは、リズとヨリを戻すため、これまでのだらしない生活を改めようと決意する。ところが、ショーンが恋人のことで頭がいっぱいになっている間に、街にはゾンビが溢れ、生きた人間を次々と襲っていたのだった……。

ゾンビ物のパロディだと思い敬遠していたが、傑作であった。
パロディであることに間違いないのだが、それよりも、わたしの愛するケヴィン・スミスの「ジェイ&サイレント・ボブ」シリーズに代表される超ダメ人間・バカ人間のドラマだったのだ !!

彼女との別れや口うるさい母親など、ダメ人間のダメ人間がゆえの苦悩が見事に描かれている(笑)。

なかなか周囲のゾンビに気づかない主人公たちや、ゾンビかふつうの市民かどちらもノロノロしているので区別がつかなかったり、ゾンビの集団から脱出するための誰もが思いつくが映画の中ではまだ誰も試したことがなかった方法が初めて試されていたりして、観客に対するサービスが満点である。

どこあたりがゾンビ物のパロディなのかは「ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記」が詳しい。

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040928



ゾンビにレコードは投げつけないだろう。


んで、これが気に入った人は同じスタッフが作った『HOT FUZZ ホットファズ-俺たちスーパーポリスメン!』も気に入るだろう。