あのー
ピーヤってこのへんだけの呼び名じゃないみたいですよ。
トシ子さんちょっと待って
朝のあいさつは?
あ
おはようございます!
アンタは子どもか(笑)
あいさつぐらいちゃんとしなさい
もーすぐそうやって人の失敗を責めるんだからー
忘れることもあるじゃないですか。
ワシのモットー知っちゅう?
なんですか?
指差し非難他人の失敗
笑って誤魔化せ自分の失敗
うわぁー
コワっ (-.-)
そんな人と友だちになりたくない
で
なに?
あのー
きのう
ピーヤってこのへんだけの呼び名だと言ってたじゃないですか。
(→ きのうのブログ)
うん言うたよ
あのあと調べたんですけど
どうもそうじゃないみたいですよ
なんか群馬県の人がブログに書いてましたもん
あ
そう
ま
このへんだけにしといた方がおもしろいやろ
もー
なんですかソレ
いいかげんなんだからーー
このブログの信用にかかわりますから
キチンとしてください!
****
という会話があったそのあと、
「ピーヤ 橋脚 群馬県」で検索してみたら・・
ありました。
(『群馬で生まれ育った男のブログ』)
ちょっと引用させてもらいますね。
******
子どものころ近くの川で水遊びに飽きた子供らは
「ここらへんじゃぁつまんねぇからピーヤい行ってんべぇヤ」ということで、3kmほど離れたピーヤに遊びに行った。
そのピーヤまで我が家から直線距離で1.74kmしかなかったが、どういうわけか私は行ったことがなかった。
でもピーヤの名前も何があるところかも知っていた。
(中略)
このブログを書くようになってから、弟に
「西横野にあるピーヤって知ってるか?」と訊いてみた。
「うん知ってるよ、子供のころ何回も遊びに行ったよ」という返事。
「あそこ、何でピーヤって言うか知ってるかい?」
「しらねぇなぁ、みんながピーヤって言うから、俺もピーヤって言ってたけど」。
実家の跡取りの甥に聞いてみた。この地に生まれ育って60年余り、この男なら知ってるかも??と同じことを聞いてみた、すると、弟と同じ返事が返って来た。
******
で
この方の結論がこちら。
******
すると、青年は目を輝かせた感じで
「もしかしたらですけど、橋じゃなくって、この橋脚のことじゃないですか。橋脚のことは英語ピァーって言って、橋脚がたくさんある橋は、一号ピァー、二号ピァーなんて呼びます」。
私はポンと手を打ちたい気分だった。
「そうかぁ、ピァーなら昔のまだ英語なんか習っていない子供らには「ピーヤ」になっちゃうのわかるような気がする。
******
ナルホド
おもしろい。
ですが、当地では大人はおろか、れっきとした土木屋までもがピーヤと呼んでいたところから推測すると
彼の地でも、かつてはピーヤという名が一般的だったような気がします。
ちなみに、pier の”er" を英語調で発音すると、
どちらかといえば
「アー」
よりも
「ヤー」
の方が実際に近いのは、「カタカナ語あるある」ですし。
となると
いつものように、まずやってみる。
発音してみました。
pier
さて
ピアか
ピアーか
ピヤーか
ピーヤか
ピーヤーか
うちわでもっとも近いのはどれだったでしょう?
わたしは近い順に
1.ピヤー
2.ピーヤー
3.ピーヤ
だと感じました。
ということで
今度は「ピーヤ 橋脚」で検索してみました。
すると、Google でトップにあったのは
『”橋脚”のいろいろな読み方と例文』(『ふりがな文庫』)という記事。
なかにあった例文のひとつが広海大治という詩人の
『サガレンの浮浪者』という詩のなかの一節
雲突く橋脚(ピーヤ)の足場組立
どうやら広海という人は戦前のプロレタリア詩人らしいので
そのころはすでに橋脚のことをピーヤと呼んでいたということになります。
というか
もともとの橋脚の呼び名はピアーではなく
ピーヤ
だったのかもしれません。
たとえばメリケンがアメリカンとなったように
たとえばグッバイがグッドバイとなったように
音的には原語に近かったものが
中途半端に書き言葉(スペル)を覚えると
どんどんはずれていくのはよくあること。
どうやら
ピーヤもそのなかのひとつだったようです。
「トシ子さんの疑問に答える」つもりが
その答えを疑問に思ったトシ子さんに教えられてしまいました。
トシ子さん
ありがとう。
そして
ごめんなさいピーヤさん。
え?
呼んだ?
おメエじゃねえよ。
(宮内)
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