漢字の音符

漢字の字形には発音を表す部分が含まれています。それが漢字音符です。漢字音符および漢字に関する本を取り上げます。

精選漢字4340字の音符と部首の対応関係

2021年01月24日 | 漢字音符研究会
  精選漢字4340字の音符は部首とどのように結びついているか
 私が編集した『音符順 精選漢字学習字典』を使用されている松繁弘之先生から昨年(2020年)10月に以下のような偏旁冠脚の一覧表をメールでいただいた。メールの前書きには「『音符順 精選漢字学習字典』に沿って偏旁冠脚の一覧表を作成いたしました。字典の教材化の一端として、このようなものがあれば便利ではないかと考えたからです。ご参考まで。」と書かれていました。以下がその表の最初の数行です。
 
 この表は上部に、偏(へん)旁(つくり)冠(かんむり)脚(あし)を一区切りとし、さらにその横に、構(かまえ)垂(たれ)繞(にょう)を一区切りとした部首の一覧が配置され、区切りはタテ線が下方に伸びて部首の領域を表している。
 一方、左側の欄は、音符が発音の五十音順に配列され『音符順 精選漢字学習字典』に掲載されているすべての音符が掲載されていました。音符の横の欄と、部首のタテの欄が交わるところに記入されているのが、具体的な部首にあたる字で、例えば最初の亜は、偏の欄に口、脚の欄に心があるので、〇がついている音符字の亜のほか、唖・悪アクが音符の家族字であることを示している。

 これを見た私は「音符と部首の関係をこのような表であらわす方法があるのか」と感心した。そして、この表のさらに右側に音符と部首によって結びついた字を配列したら、音符と部首の関係が分かる一覧表ができる、と思い至った。そこで松繁先生にこの考えを伝えたところ、「その表は(私・石沢に)お任せします」という返事をいただいた。そこで昨年11月から一覧表の作成にとりかかり、このほど完成した。以下は最初のページの一部です。
 
 この表は音符家族の欄を設けたため、部首の欄は縮小し該当する部首だけを偏旁冠脚の順に記入し、各部首の区切りの間に「/」を入れて区切りがあることを明確にした。こうして出来上がった一覧表は精選漢字の一字一字の構造を明らかにしたものといえる。

『音符順 精選漢字学習字典』には2136字の常用漢字をはじめ、漢検準1級に配当されるすべての字(843字)、さらに漢検1級字の中から重要と思われる1361字を含む、4340字が収録されている。いわば現在の日本で最もよく用いられる重要漢字の集まりである。これらの重要漢字が、その音符と部首がどのように結びついて成立しているかを明らかにしたものです。
 以下に公開させていただきます。

最初だけ見たい方
精選漢字の音符と部首の対応関係一覧表(最初から3頁まで)

全てを見たい方
精選漢字の音符と部首の対応関係一覧表(全頁。36頁)

『音符順 精選漢字学習字典』については以下をごらんください。
『音符順 精選漢字学習字典 ネット連動版』 - 漢字の音符 (goo.ne.jp)



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